カニ地獄・ワインの演出で視聴率も上昇、『あなそれ』第6話レビュー

2017年5月30日 19:14

■視聴率も右肩上がりの『あなそれ』

 5月23日に放送されたドラマ『あなたのことはそれほど』第6話が、視聴率11.5%と2桁台に乗る右肩上がりの結果を残した。今までは美都(波瑠)と光軌(鈴木伸之)の不倫劇が中心になっていたが、それぞれのパートナーである涼太(東出昌大)と麗華(仲里依紗)が物語に大きく関わる展開になってきた。

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■『あなたのことはそれほど』第6話の内容

 電話越しで光軌の元に涼太がやってきたことを知った美都。何食わぬ顔で涼太は家に帰ってくるが、彼は光軌のように爽やか系の髪型と衣装になっていた。美都は似合わないと思いながら口にせず、ぎこちない夫婦生活がスタートすることになる。さらに、涼太は夫婦生活を送る上で「2人でいるときはスマートフォンを使わない」、「食事中は会話をする」などのルールを設け、さらに険悪な雰囲気となる。

 結婚生活にいよいよ嫌気が差してきた美都だが、光軌も妻である麗華に浮気のことがばれそうになっていた。いつも2人が会うバーで美都に別れを切り出そうとするも、彼女のつらそうな姿から目をそらすことができなかった。

 光軌と別れて家に帰ると、いつも笑顔の涼太が待っていた。美都にとって彼の笑顔こそが苦痛の元になっており、不倫をしているとわかっているのに面と向かおうとしない態度にいらついていた。我慢できなくなった美都は、荷物をまとめてカプセルホテルに泊まりに行く。

■お互いに破滅の道へと歩んでいく……

 美都が涼太のことで悩んでいる一方、光軌は麗華の実家で休養を取っていた。スマートフォンには美都からいくつもLINEがやってきていたが、それを返そうとはしなかった。行く場所の無くなった美都は、恥を忍んで友人の飯田(大政絢)の元に向かう。しかし、飯田にはすでに涼太が連絡をしており「何かあれば美都を助けて欲しい」と頼んでいた。

 涼太のことを良い夫と捉えている飯田に、美都は自分の不満をぶつけることができなかった。一般的に見れば涼太は良い夫であることに代わりなく、自分のやっていることは悪いことだとわかっていた。しかし、不倫を止められない自分を「悪い大人になった」と言いながら、飯田の前で泣いてしまう。

 とりあえず飯田の家に泊めてもらうことになった美都だが、次の日に光軌から「会えるか」と連絡をもらう。2人はいつものバーで落ち合い、不倫を続行する道を選んでしまう。

■カニ地獄、ワインまき散らしなど印象的な場面も多数

 ついに周りからの反感を買ってでも不倫の道を歩もうとする美都と光軌。その一方で涼太と麗華にも大きな動きを見せることが多くなり、物語が一気に加速しているように感じられる。

 また、第6話ではリビングいっぱいにカニの残骸で埋め尽くされている夢を光軌が見たり、飯田の元から美都が逃げたことを聞いた涼太が発狂するシーンも話題となった。特に、涼太が発狂するシーンは、飲んでいたワインのボトルを持って部屋中にまき散らし、最後にはボトルを壁に投げつけるシーンは視聴者の度肝を抜いた。

 物語だけでなく印象的なシーンも多くなってきている『あなたのことはそれほど』だが、最終話で4人がそれぞれどのような結末をたどるのかわからなくなってきた。

 『あなたのことはそれほど』は、毎週火曜日夜10時からTBSにて放送中。(記事:藤田竜一・記事一覧を見る

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