JR九州、最終利益447億円の過去最高益を達成

2017年5月18日 08:34

 昨年10月に株式上場を行ったJR九州<9142>が上場後初の決算として2017年3月期決算を発表。当期純利益447億円と過去最高利益を達成した。

 過去鉄道事業において赤字が継続していたJR九州であったが、上場前に過去の不稼働資産を減損する等の財務体質の改善を行ったことで、鉄道事業の負担が軽減されている。その結果17年3月期は鉄道事業を含む運輸サービスセグメントも前期の105億円の赤字から257億円の黒字に転換。国鉄の分割民営化に際し、黒字化のハードルが高い、と言われたJR九州が鉄道事業で黒字化し、歴史的な快挙となった。

 JR九州は過去鉄道事業の赤字を関連事業の黒字で埋め合わせる状態であったが、関連事業についても黒字を維持。特に博多駅直結のJR博多シティを中心とする駅ビル事業を中心とする、駅ビル・不動産セグメントは営業利益226億円(前期比+22億円)を計上。17年3月期の全社営業利益587億円の約4割を計上する部門となっている。

 また福岡県での有力マンションディベロッパーとなった建設セグメントにおいても、59億円の営業利益を計上している。

 鉄道事業の黒字化、そして関連事業の黒字により、JR九州は株式上場を機に、新たな企業の発展段階に立つことになったと言える。

 JR九州は2018年3月期計画について売上高3,963億円(前期比+3.5%)、経常利益576億円(同▲4.9%)、当期純利益450億円(同+0.6%)の計画としている。17年3月期に好調に推移の建設事業を保守的に見た結果、前期比でほぼ横ばいの計画となっている。

 ユニークな鉄道事業が過去から話題のJR九州であるが、鉄道事業の赤字は常に指摘されていた。上場を契機に財務体質の改善を行った結果、鉄道事業も黒字化し、また過去から注力の駅ビルを中心とする不動産事業も軌道に乗り、同社の株式上場は現状成功していると言える。

 ただし九州地域は過疎化が進む地域も多く抱えており、今後JR九州は不採算路線の増加が予想される。人口減少社会の日本で、「ななつ星」を始めとするユニーク鉄道事業と関連事業で成長を志向するJR九州の挑戦及び業績は、今後も注目を浴びると考えられる。(編集担当:久保田雄城)

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