東京都心で観測史上初となる11月の積雪 降雪も54年ぶり

2016年11月24日 13:52

 24日早朝、東京都心にて初雪が観測された。この雪は前線を伴った低気圧が上空に真冬並みの寒気をもたらした影響によるもので、都心で11月に降雪が観測されたのは1962年以来の54年ぶり。東京の平年の初雪は1月3日で、40日早い。雪は昼過ぎまで降り続け、各地で積雪となっているが、都心での11月の積雪は観測史上初めてという。

 雪は関東甲信越地方の広い範囲で午後も続く見込みで、気象庁は大雪注意報を発令、交通機関の乱れ、積雪による事故などに警戒を呼び掛けている。既にJR中央線が一部区間で運行を見合わせ、東京・埼玉で転倒などによる怪我人も発生している。

 東京の24日の最高気温は4度、最低気温は2度で、これは平年の12月28日並みの数値となる。この冷え込みは25日まで続くが、その後は平年並みの寒さに戻る見込み。

 気象庁の3ケ月予報を見ると、今冬は前年並みかやや寒い傾向となり、特に西日本では厳しい寒さになると予測されている。

 東京での最も早い初雪の記録は11月17日で、これは1876年と1900年に記録されたもの。関東での最も早い降雪は11月7日で、1904年前橋での記録。

 1962年といえば昭和の37年であり、東京の人口が1000万人を突破し(世界初)、後楽園ホールがオープン、初代若乃花(第45代横綱)が引退し、元ナチス幹部アドルフ・アイヒマンがイスラエルで処刑され、マリリン・モンローが謎の死を遂げた年である。

 次に都心で11月に積雪があるのが一体いつのことになるか分からないが、その時には「2016年といえば平成の28年であり、日本出身力士が10年ぶりに優勝し、ポケモンGOがサービスを開始し、『こちら葛飾区亀有公園前派出所』が連載を終了し、ボブ・ディランがノーベル文学賞を受賞し、SMAPが解散した年だった」と語られることになるのであろうか。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る

関連記事

最新記事