システムインテグレータ Research Memo(6):「OBDZ」は業界内で大きな反響、2015年には収益貢献へ
2013年11月19日 18:51
*18:51JST システムインテグレータ Research Memo(6):「OBDZ」は業界内で大きな反響、2015年には収益貢献へ
■決算動向
(3)新製品の動向
○「OBDZ」
システムインテグレータ<3826>が2013年6月に商品化を発表したアプリケーション設計支援ツール「OBDZ」の特徴は、既存の設計支援ツールが「コードジェネレータの幻想」(設計のシステム化と同時にプログラムコードまで自動生成する)にとらわれて普及が進まなかった経緯を踏まえて、「設計書を作成する」工程のみをシステム化したツールである、という点にある。
具体的には、今まで他社が開発してきた設計支援ツールは、システムエンジニアがアプリケーションソフトの設計書(画面イメージ、必要項目、文字数など各種ルール、エラーメッセージなど)を作成すると、プログラムコードまで自動生成してくれるというツールであった(プログラム工程の省略化による生産性の向上を目指した)。ただ、プログラムコードを完全に生成するためには、設計作業の段階で詳細な情報を入力する必要があり、かえって設計作業の効率が悪くなるといったデメリットが生じた。また、プログラムコードを生成したとしても、バグの発生や修正作業などが必要となるため、結局のところプログラマーによる工程が必要であった。そのため開発効率の向上には寄与せず、普及するまでには至らなかった。
これに対して、同社が開発した「OBDZ」は、設計に必要な項目を選択し定義していくことで、Excelベースで設計書をアウトプットするところまでを自動化できる製品となる。プログラム工程については、従来通りプログラマーの手によって行うことになる。同社の試算によれば、同ツールを活用することによって設計書作成工程における生産性は従来比で1.5倍に向上することが見込まれている。ソフトウェア開発の全体の工数を考えた際に、実際のプログラミングにかかる工数よりも、設計工程にかかる工数の方が大きいのが一般的であり、結果的に「設計書作成の自動化」による生産性の向上は、開発コストの低減に大きく寄与するものとして注目されている製品と言える。
同社によれば、6月に「OBDZ Ver1.0」の販売を開始したが、業界内における反響は非常に大きく、同社が開催したセミナーでは会場が満席になるほど関心の高まりをみせている。それだけ、開発分野における設計の効率化・合理化に対するニーズが強いことの裏返しとも言え、今後、主力製品の1つとして成長していくことが期待される。同社では2013年9月に「OBDZ Ver1.2」をリリースしており、本格的な受注活動を展開していく。クラウド型サービスとして拡販していく方針だが、一部の大手企業向けにはオンプレミス型の販売(ライセンス販売)も検討している。収益貢献としてある程度のインパクトが顕在化してくる時期は、2015年以降となる見通しだ。
○モバポタ
2012年12月に発売を開始したモバポタは、O2O(Online to Offline)マーケティングのクラウド型サービスとして今後の成長が期待されている製品となる。店舗やショッピングモール、アミューズメント施設などで集客効果を高めるための商品案内や売れ筋ランキング、クーポン情報などを利用客に提供するスマートフォン向け専用サイトの作成ツールをクラウドサービスによって提供する。
現在は大手フランチャイズチェーンの販売会社向けにトライアルサービスを行っている。また、大手企業と協業の話も増えてきている。O2Oマーケティングは小売業界において、新たなマーケティング手法として確立されつつあるだけに、今後の受注拡大が期待される。同製品に関しても収益への本格寄与は2015年以降となる見通しだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト佐藤 譲)《FA》