成田空港、自律走行型巡回監視ロボット導入へ 国内空港初 6月より

2019年5月26日 08:16

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2018年7月に実施された実証実験時の様子。(画像:セコムの発表資料より)

2018年7月に実施された実証実験時の様子。(画像:セコムの発表資料より)[写真拡大]

 成田国際空港は、6月から自律走行型巡回監視ロボットを導入する。導入するのは、セコムが提供する「セコムロボットX2」となり、第1ターミナルと第2ターミナルにそれぞれ2台ずつを導入する。このロボットは、自分の走行位置を確認しながら巡回ルートを走行し、搭載した全方位カメラを用いて監視を行う。巡回後は定点で周囲を監視する。自律走行型巡回監視ロボットを国内空港で導入するのは初めてという。

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 2018年には約4,260万人が利用するなど、成田空港は日本の空の玄関口として国内、海外の多くの利用者が利用している。2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催時には、今以上に海外からの来訪客を迎えることが予想される。

 このため空港内の警備強化が必要であったが、国内の労働人口は減少の一途をたどっており、人手不足が問題となっている。特に警備業は有効求人倍率が約9倍となるなど、人手不足は深刻な状況となっていた。セコムでは、2005年10月に「セコムロボットX」を発売するなど、人間とロボットが融合したセキュリティと警備の効率化を目指してきた。

 成田空港が導入を決めた「セコムロボットX2」は、全方位カメラを搭載し、監視を行う。アームには金属探知機、熱画像センサー、赤外線センサーを内蔵しており、巡回を行う中で発見した放置物やゴミなどを点検できる。ロボットを介して顧客監視員と利用客が通話を行うことも可能。成田空港では、これまで人手に頼っていた巡回警備にロボットによる巡回監視が加わることで、警備の効率化と高度化が期待される。(記事:まなたけ・記事一覧を見る

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