乃木坂46は終わったのか? 答えを出した北海道アンダーライブ

2018年10月4日 16:31

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 大エース、西野七瀬に続き、中心メンバーとしてグループを牽引してきた若月佑美も卒業を発表し、まさに卒業ラッシュを迎えている乃木坂46。

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 AKB48のライバルグループとして誕生したものの、しばらくはブレイクもすることなく、辛酸をなめ続けながらも気が付けばここまで大きくなったグループの初期メンバーが次々と卒業するのは非常に寂しいとは思うのだが、活動開始から7年、卒業時期が重なるのはある意味自然の摂理でもあるし、以前からわかりきっていたことでもある。

 とはいえ、多数の固定ファンを持ち、乃木坂を形作ってきた1期生が抜けることによる影響は小さくはなく、心配(一部は期待する)する人気低下を招く可能性も……ないわけではない。

 しかしながら、そんな下馬評を覆すべく、北海道で行われたアンダーライブが絶賛されている。

 会場がやや小さめで、スタンディング席ということもあり、ステージが見づらいという人もいたが、年々低下の度を増すファンのマナーがよかったこと(これはわざわざメンバーの伊藤かりんもSNSで発言)、また、アンダーライブでは必ず出てくる褒め言葉だが、セットリストが非常によかったことなどで、参加したファンの満足度は高かった。

 記者の感想としては、今回の札幌ライブの特徴は、これまでのアンダーライブの中でも、どこか大人っぽいセクシーさが増したように感じる。

 これは今回、座長としてアンダーライブを引っ張っているのが、1期生でフロント経験もあり、経験豊富な芸達者にして天性のダンススキルを持つ中田花奈であることが大きいだろう。今回のアンダー曲『三角形の空き地』の雰囲気も、大人の女性をイメージさせるものでもあるし、彼女のソロコーナーでは、乃木坂内でも1、2を争うナイスバディを存分に見せつけるかのような挑発的なもので、ファンを魅了していた。

 また、事実上の裏センターともいうべきポジションを務めていた能條愛未は、普段はバラエティ担当のように扱われがちだが、舞台の主役を何本も務めていたせいか、爽やかな笑顔の裏にある、妖艶で慎み深く、それでいて暖かい女性らしさを身に着けて、アダルトな世界を演出できるまでに成長していた。

 実は、乃木坂は初期から、お姉さん組が清楚・爽やか系が多く、色気で勝負できるのは衛藤美彩ぐらいで、年少組のほうが樋口日奈を筆頭にセクシーであると言われてきていたのだが、ここにきて、実年齢がセクシーさに追いついたようで、全体的に非常にまとまりがよかったのだ。

 また3期生も吉田綾乃クリスティ、佐藤楓といった大人組がその魅力を発揮していて、普段「3期生」として纏まっているときとはまた違う魅力を発揮している。その一方で、MCでは佐々木琴子の活躍もあり、いつもの雰囲気のよさ、暖かさ、楽しさもしっかりと盛り込んでいて、客を飽きさせない完成度の高いライブとなっている。

 ここ最近のフレッシュ感あふれるアンダーライブから、本隊とは一味テイストの違う大人っぽさを演出したアンダーライブへと進化しているというのは、非常に興味深いことで、乃木坂の底はまだまだ割れていないということを証明してみせたといえるのではないだろうか?(記事:潜水亭沈没・記事一覧を見る

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