日本メナード化粧品、免疫力に重要なβ-グルカンを高濃度(※1)で抽出する方法を開発!

プレスリリース発表元企業:日本メナード化粧品株式会社

配信日時: 2020-03-04 10:30:00

日本メナード化粧品株式会社(名古屋市中区丸の内3-18-15、代表取締役社長:野々川 純一)は、「亜臨界水抽出法」と呼ばれる特殊な抽出法を用いて、免疫力維持に重要なβ-グルカンをキノコなどから高濃度(※1)で抽出する技術を開発しました。さらに、得られたβ-グルカンは従来の熱水抽出法で得られるものより低分子であることが分かりました。今回開発した抽出法により、より生体に作用しやすいと考えられる低分子β-グルカンを効率的に抽出することが可能となり、美容と健康への技術応用が期待されます。(※1 従来の熱水抽出法と比較して)



[画像1: https://prtimes.jp/i/48666/7/resize/d48666-7-849343-5.png ]

β-グルカンはキノコや酵母に豊富に含まれる成分です(資料1)。腸内の免疫細胞に働きかけて免疫機能を高めることが報告されており、健康維持に有用な成分として研究が進められています。しかし、β-グルカンは一般的に高分子で水に溶けにくく、通常の熱水抽出では抽出しにくい成分でした。

今回、β-グルカンを多く含むことで知られる「霊芝」(※2)から「亜臨界水抽出法」(※3)を用いて独自に成分を抽出したところ、通常の熱水抽出よりも約5倍量のβ-グルカンを抽出することに成功しました(資料2)。さらに、今回の抽出法で得られたβ-グルカンは、分子量が熱水抽出法のものより小さいなど特徴的な構造を持つことが分かりました(資料3)。この特徴により、生体へ作用しやすくなるなど新たなメリットを持つことが期待されます。

今回開発した方法は、様々な素材から低分子のβ-グルカンを効率良く抽出する方法として期待されます。メナードは今後も、素材の価値をより高める成分開発に努めてまいります。

※2 マンネンタケ科に属するキノコ。
※3 高温・高圧状態(亜臨界状態)の水で成分を抽出する特殊な抽出方法。


・資料1 β-グルカンとは
β-グルカンは主にキノコ類、酵母類、海藻類などに含まれる多糖類(※4)です。免疫を担うさまざまな細胞の働きを高めることが報告されており、免疫力を高める成分として注目されています。しかし、β-グルカンは一般的に高分子であり、生体内で分解されにくく吸収されにくいと考えられています。また、抽出も困難であるため、メナードでは、より生体に作用しやすいと考えられる低分子のβ-グルカンをより効率的に抽出する方法について検討を進めてきました。
※4 ブドウ糖などの糖が多数結合した物質の総称。
[画像2: https://prtimes.jp/i/48666/7/resize/d48666-7-229837-2.png ]

・資料2 β-グルカンの亜臨界水抽出

[画像3: https://prtimes.jp/i/48666/7/resize/d48666-7-442583-4.png ]

水は、圧力218気圧、温度374℃まで上げると、特殊な状態になります。この点を水の臨界点といい、臨界点までの温度及び圧力(但し、飽和蒸気圧以上)の水を亜臨界水といいます。この亜臨界水は、通常の熱水より高い溶出力をもつことが知られています。植物成分の抽出において、亜臨界水による抽出条件(温度、圧力、抽出時間など)を制御することにより、溶出力を向上させ、より特殊な成分を多く抽出することが期待できます。


そこで、溶出力が高い亜臨界水抽出であれば熱水抽出よりも多くのβ-グルカンが抽出できると考え、抽出条件を検討し、キノコの一種である霊芝から亜臨界水抽出による成分の抽出を試みました。その結果、抽出物あたりのβ-グルカンの含有率が大幅に増加し、効率的にβ-グルカンが得られることが分かりました。

[画像4: https://prtimes.jp/i/48666/7/resize/d48666-7-849343-5.png ]



・資料3 β-グルカンの特徴に関する研究
今回の亜臨界水抽出で得られたβ-グルカンの構造解析を行った結果、通常よりも分子量が小さいことが分かりました。これらの構造的な特徴により、生体において通常のβ-グルカンよりも作用が高まることが考えられ、これまでに報告されている免疫力向上をさらに増進させる新しい素材として、健康食品などへの応用が期待されます。
[画像5: https://prtimes.jp/i/48666/7/resize/d48666-7-159754-3.png ]


PR TIMESプレスリリース詳細へ