クラリス・ジャパン、FileMaker プラットフォームと iPad の導入事例を発表 ー 日本航空のパイロット訓練評価システム
配信日時: 2020-01-22 10:00:00
日本航空が FileMaker プラットフォームを基盤としたパイロット訓練評価システムを内製し、蓄積された膨大なデータを基とした継続的な改善で航空の安全を高める訓練を実施
クラリス・ジャパン株式会社(東京都港区六本木)は本日、日本航空株式会社(東京都品川区)が導入した FileMaker プラットフォームのビジネス成功事例を発表しました。
本事例の詳細とビデオをこちらでご覧いただけます。
「安全の砦を守り抜くために JAL パイロットが取り組んだデジタルトランスフォーメーション」 https://www.filemaker.com/jp/solutions/customers/stories/jal
「JAL CB-CT(JAL Competency Based Crew Training=ジャル シービーシーティー)」
日本航空では、「JAL CB-CT」と名付けられたパイロット訓練評価システムを2012年から iPad を使って運用しています。
「JAL CB-CT」は FileMaker プラットフォームを基盤に、パイロットを中心とした社内プロジェクトにより構築されたシステムで、年に1回のペースでデータベースの大幅なアップデートも重ね、パイロットの能力向上を可視化できるシステムを構築し続けています。
日本航空は、在籍する約2,000名のパイロットに実施される年4回の訓練審査において、パイロットの業務を約700項目に細分化し、各々の評価項目を膨大なデータとして収集しています。この評価データは、パイロット訓練の教官を務めるベテランの機長たちが iPad で動作する「JAL CB-CT」を使って審査時に入力し、データベース化を図っています。こうして蓄積されたデータを分析し、傾向分析を行った上、パイロットに必要な能力を更に引き出せるように訓練審査に反映させることで、より良い訓練、より効果のある、実際の運航に基づいた訓練提供が実現されました。
背景:
航空を取り巻く環境や航空機の技術の進歩に伴い、パイロットに求められる能力が変わってきています。「JAL CB-CT」は、それまでの訓練では、こうした状況の変化に十分に対応しきれないという危機感を持った日本航空のパイロットを中心としたプロジェクトから2012年に生まれました。このプロジェクトを立ち上げた当時、主導したプロジェクトメンバーのひとりであった和田尚氏(運航本部 調査役 A350機長 兼 A350訓練室 飛行訓練教官)は次のように述べています。「FileMaker を採用したメリットはスピードです。そのスピードが今までの成長を支えています。費用や時間をかければ大きなシステムは作れますが、我々としては、どういった訓練がパイロットにとって、より優れた訓練なのか、それがわからない状況で始めて、手探りで作っていき、ときには最初から作り直しが必要になりました。その中で非常に便利なソフトウェアなのが FileMaker だったということです」。
「JAL CB-CT」では、パイロットに求められる能力(コンピテンシー)を、パイロット教官が客観的に評価し、入力することで訓練結果のデータがグラフィカルに可視化されたレポートを iPad で確認できます。適切で説得力あるフィードバックを得られるため、個々のパイロットにとってもスキル向上に大いに役立っています。
「OWLS(Onboard Workable Library System=アウルズ)」
このシステムの成功を受けて、現在では運航乗務員マニュアル閲覧システム「OWLS」も FileMaker プラットフォームでデータベース化されました。
これまでパイロットのマニュアルは体系化されておらず、様々な情報が様々な媒体に掲載されていました。これにより、パイロットは運航に必要な情報を相当な時間をかけて収集していました。
「JAL CB-CT」同様、パイロットを中心とした社内プロジェクトを立ち上げ、約9万ページともいわれるパイロット用のマニュアルを一つひとつ見ながら約3年間を費やし、その全てをデータベース化するとともにマニュアル体系の整理・統合を行ってきました。このプロジェクトに携わった森竜生氏(運航本部マニュアルマネジメント部 部長 Boeing737機長)は次のように述べています。「パイロットにとって安全運航の基礎はマニュアルや訓練に立脚していると思います。必要な情報に辿りつく時間の大幅な短縮は、早期理解にも繋がり、安全性を大幅に向上してくれるツールに FileMaker は最適なソリューションでした。」
現在、パイロット1名に1台支給されている iPad からすべてのマニュアルにいつでもアクセスでき、必要な情報を従来よりも劇的に速く、更に深い階層の情報まで容易に探せるようになるなど、パイロット自身が航空の安全について更なる追求ができる環境を構築することができました。
導入効果:
・変化する環境に対応できる訓練のためのシステムを、パイロット自らがスピーディーに開発、改善している。
・内製化のため社外秘の内容も守られる。
・訓練審査を通じて膨大なデータが蓄積され、より効果のある訓練を実現した。
・パイロットのスキルが合理的、客観的なデータによって可視化され、能力を伸ばせる。
・訓練内容や評価のばらつきがなくなり、信頼性の高いデータを蓄積できる。訓練を受けるパイロットには適切なフィードバックが提供される。
・マニュアルも FileMaker プラットフォームでデータベース化し、参照にかかる時間が劇的に短縮された。
・抜け漏れのない情報の入手により、運航の安全性が更に向上する。
・マニュアル参照の所要時間の短縮化により、更なる安全への追求が可能となる。
Claris International Inc. について
Claris International Inc. は世界トップクラスの Workplace Innovation Platform (ワークプレイス・イノベーション・プラットフォーム) を開発し、規模を問わずあらゆる企業でデジタルトランスフォーメーションを実現できるように、問題解決者を支援する一連のサービスを提供しています。中小企業とフォーチュン 500 企業で 100 万人以上のユーザに利用されています。Claris は Apple の子会社であり、80四半期以上連続して収益を上げるという比類のない記録を持っています。Claris の本社は米国カリフォルニア州にあり、ロンドン、パリ、ミュンヘン、東京、北京、およびシドニーなど世界各地で事業を展開しています。日本法人のクラリス・ジャパン株式会社は Claris International Inc. の子会社です。
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