スパークス・アセット・マネジメント調べ 令和最初の“日本株式市場を表す漢字”は「乱」

プレスリリース発表元企業:スパークス・アセット・マネジメント株式会社

配信日時: 2019-12-09 16:53:28

日本株式市場の振り返りと展望に関する意識調査2019


スパークス・アセット・マネジメント株式会社(https://www.sparx.co.jp/)(東京都港区。代表取締役社長 阿部修平)は、今年1年の日本株式市場を総括し、また、来年以降の見通しについて探るため、2019年11月14日~11月16日の3日間、全国の20~79歳の投資経験者(日本株式、外国株式、公社債、投資信託、REIT、金・プラチナなどの金融資産への投資経験がある人)を対象に、「日本株式市場の振り返りと展望に関する意識調査2019」をインターネットリサーチにより実施し、1,000名の有効サンプルを集計しました。なお本レポートは、サンプル調査という性質上、実態を全て反映したものではありません。また、特定の投資商品や個別銘柄の取引を勧誘する目的で作成したものではありません。(調査協力会社:ネットエイジア株式会社)



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[調査結果]
▼2019年、投資経験者・投資家の実態


今年が投資元年の“投資デビュー組” 投資家の14%、20代女性投資家では41%

全国の20~79歳の投資経験者1,000名(全回答者)に、現在の投資状況について聞いたところ、「現在、投資をしている」と回答した“現役投資家”は79.0%、「過去に投資をしていたが、現在はしていない」と回答した“投資離脱者”は21.0%でした。

次に、投資の経験年数を聞いたところ、現役投資家(790名)では、「今年、投資を始めた」は14.4%、「1~3年程度」は24.2%、「4~6年程度」は13.4%、「7~9年程度」は7.8%、「10年以上」は40.1%となりました。
性年代別にみると、「今年、投資を始めた」と回答した人の割合が最も高かったのは20代女性で41.2%でした。
投資離脱者(210名)についてみると、投資の経験年数は、「1年未満」は20.5%、「1~3年程度」は24.3%で、合計した『3年以下で離脱』は44.8%でした。長期の投資を行わずに投資から離れてしまった人は少なくないようです。また、「4~6年程度」は20.0%、「7~9年程度」は6.2%、「10年以上」は29.0%でした。


投資家の68%が「日本株式」に投資、「投資信託」を活用している投資家は50%

では、どのような金融資産が投資対象として人気なのでしょうか。
現役投資家(790名)に、現在投資している金融資産を聞いたところ、「日本株式」(67.7%)が最も高く、次いで、「投資信託(「REIT」以外)」(49.9%)、「外貨(FXを含む)」(18.9%)、「外国株式」(13.2%)、「日本公社債(国債/地方債・社債など)」(10.9%)となりました。
性年代別にみると、「仮想通貨」は20代男性(24.7%)、「金(ゴールド)・プラチナ」は30代男性(15.9%)、「REIT」は60代・70代男性(18.7%)、「日本公社債」は50代女性(18.7%)が、それぞれ他の層と比べて高くなりました。


共通ポイントで投資ができる“ポイント投資” 投資経験者の25%が利用、昨年調査から9ポイント上昇
“ロボアドバイザー投資” 投資経験者の8%が利用、20代では17%と利用率が高い傾向

次に、最近注目が集まっている各種投資方法について質問しました。

全回答者(1,000名)に、共通ポイントなどで投資できる“ポイント投資”をしているか聞いたところ、「している」は24.8%、「していないが、したいと思う」は34.6%、「したいと思わない」は40.6%となりました。
年代別にみると、「している」と回答した人の割合は若い年代ほど高く、20代では43.5%でした。

ポイント投資をしている人の割合を2018年の調査結果と比較すると、2018年16.2%→2019年24.8%と8.6ポイント上昇しました。
年代別にみると、20代では2018年33.5%→2019年43.5%、30代では2018年20.5%→2019年36.0%と、どちらも10ポイント以上の上昇となりました。

続いて、ロボットが資産運用を代行してくれる“ロボアドバイザー投資”をしているか聞いたところ、「している」は8.2%、「していないが、したいと思う」は34.8%、「したいと思わない」は57.0%となりました。AI(人工知能)を投資分野に応用したサービスであるロボアドについては、3人に1人が利用意向を示したものの、まだ広くは普及していないようです。
年代別にみると、「している」と回答した人の割合が最も高かったのは20代(17.0%)でした。

好きなテーマを選ぶと最適な銘柄を自動で選択してくれる“テーマ型投資”をしているか聞いたところ、「している」は5.7%、「していないが、したいと思う」は33.4%、「したいと思わない」は60.9%となりました。
年代別にみると、「していないが、したいと思う」と回答した人の割合は、30代で最も高く40.0%となりました。

また、ネット上でお金を借りたい企業を仲介してもらい投資できる“ソーシャルレンディング投資”をしているか聞いたところ、「している」は5.1%、「していないが、したいと思う」は18.2%、「したいと思わない」は76.7%となりました。


投資家が行いたい“ESG投資” 投資候補先1位は「再生可能エネルギーの利用に取り組む企業」

投資先を考える際、財務情報だけではなく、環境(environment)、社会(social)、ガバナンス(governance)への取り組みを行っている点を評価し、投資先を選定して行う投資を“ESG投資”といい、最近注目が集まっています。では、投資家は、投資先を選定する際にどのような点を評価するのでしょうか。“ESG投資”に関して、どのような企業であれば投資意欲が高まるか、質問しました。

現役投資家(790名)に、投資意欲が高まるのは、どのようなことに取り組んでいる企業か聞いたところ、「再生可能エネルギーの利用」(29.5%)が最も高く、次いで、「環境問題の解決」(26.7%)、「持続可能な開発目標(SDGs)」(22.2%)、「コンプライアンス(法令遵守)体制の整備」(20.4%)、「働き方改革」(18.6%)となりました。
年代別にみると、20代では「働き方改革」(25.9%)や「子育て支援」(20.0%)、30代では「子育て支援」(20.6%)、40代では「ステークホルダーに対する情報開示」(21.7%)、60代・70代では「環境問題の解決」(31.7%)や「コンプライアンス体制の整備」(26.9%)が、それぞれ他の年代と比べて高くなりました。

▼2019年の振り返り


令和最初の“日本株式市場を表す漢字”は「乱」

投資家は、今年1年の株式市場についてどのように感じているのでしょうか。株式投資家(558名)に、2019年の日本株式市場を表す漢字1文字を聞いたところ、1位「乱」(31名)、2位「災」(21名)、3位「迷」「平」(いずれも17名)、5位「昇」「上」「税」「低」(いずれも13名)となりました。
それぞれの漢字を選んだ理由をみると、「乱」では『乱高下が目立ったから』や『外的要因により株価の上下が激しかったから』、「災」では『災害や国際的な混乱により市場の変化が生まれたから』、「迷」では『不安定で、意味不明な株価の上下が多かったから』、「平」では『株価の極端な暴騰や暴落がなかったから』といったコメントがみられました。
2018年の調査結果と合わせてみると、2018年の1位は「乱」、3位は「迷」と、今年も同じ漢字が挙げられました。


令和元年の投資損益 投資家の44%が「プラス着地」を予想

現役投資家(790名)に、今年1年の投資の損益着地予想を聞いたところ、「大幅にプラス着地」は4.4%、「ややプラス着地」は39.5%で、合計した『プラス着地』は43.9%、「ややマイナス着地」は15.3%、「大幅にマイナス着地」は5.6%で、合計した『マイナス着地』は20.9%となりました。“乱”と表現された2019年の株式市場でしたが、結果的にはプラスの着地に落ち着くと予想している人が多いようです。
過去の調査結果と比較すると、『プラス着地』と回答した人の割合は、2017年62.0%→2018年34.0%→2019年43.9%と、昨年みられた下降傾向から一転、上昇に転じる結果となりました。

年代別にみると、プラス着地を予想した人の割合が高かったのは20代(49.4%)と30代(49.7%)でした。


投資家が注目! 経済分野における今年の流行語 TOP3「AI」「5G」「キャッシュレス決済」
投資家が積極投資を進めるきっかけとなったニュース 1位「老後2,000万円問題」

次に、今年1年、投資家が注目していたニュースについて質問しました。

現役投資家(790名)に、今年(2019年)の経済分野の流行語(トレンドワードや新興の分野、技術、産業など)を聞いたところ、1位「AI(人工知能)」(80名)、2位「5G」「キャッシュレス決済」(いずれも47名)、4位「消費税増税」「米中貿易摩擦」(いずれも30名)となりました。日々進化しているAIについて、注目していた投資家が多いようです。また、「○○ペイ(PayPayなど)」(6位、13名)や「軽減税率」(10位、9名)といった、消費税増税に伴う経済政策に関連したワードも上位に挙げられました。

積極的に投資を進めようと思うきっかけとなったニュースを聞いたところ、1位「老後2,000万円問題関連」(89名)、2位「消費税増税」(58名)、3位「東京2020オリンピック関連」(44名)、4位「株価上昇・株高」「新元号関連」「年金問題関連」(いずれも31名)となりました。今年話題となった“老後2,000万円問題”ですが、このニュースを見聞きして投資の必要性を感じた人が多いのではないでしょうか。また、オリンピック特需に期待して投資を進めたくなったと感じた人も少なくないようです。
他方、投資に対して消極的になるきっかけとなったニュースを聞いたところ、1位「米中関係関連」(127名)、2位「消費税増税」(83名)、3位「災害(台風など)」(49名)、4位「景気後退・企業の減益」(38名)、5位「トランプ大統領関連」(34名)となりました。


消費税増税対策の評価 「キャッシュレス決済へのポイント還元は効果的だと思う」71% 「住宅ローン減税の拡充」では63%、「自動車取得税の廃止&環境性能割の導入」では64%が高評価

今年(2019年)の10月に行われた消費税増税では、ポイント還元や軽減税率などの経済対策が取られ、話題となりました。では、投資経験者は対策の効果をどのように感じているのでしょうか。全回答者(1,000名)に、今年(2019年)の消費税増税に伴う景気対策について、効果的だと思うか、効果的ではないと思うか、それぞれの対策について聞きました。

【キャッシュレス決済へのポイント還元】では、「非常に効果的だと思う」は20.8%、「どちらかといえば効果的だと思う」は50.0%で、合計した『効果的だと思う』は70.8%、「どちらかといえば効果的ではないと思う」は20.3%、「全く効果的ではないと思う」は8.9%で、合計した『効果的ではないと思う』は29.2%となりました。
【プレミアム付き商品券】では、『効果的だと思う』は38.3%、『効果的ではないと思う』は61.7%で、評価していない人のほうが多くなりました。

教育・育児の分野に関して、【幼児教育・保育の無償化】では、『効果的だと思う』は57.0%、『効果的ではないと思う』は43.0%となりました。

住宅の購入に関して、【次世代住宅ポイント】では、『効果的だと思う』は45.7%、『効果的ではないと思う』は54.3%で、効果に懐疑的な人がやや優勢となりました。
【住宅ローン減税の拡充】では、『効果的だと思う』は62.6%、『効果的ではないと思う』は37.4%で、効果を評価している人が多数派となりました。

また、自動車の購入に関して、【自動車取得税の廃止&環境性能割の導入】では、『効果的だと思う』は64.1%、『効果的ではないと思う』は35.9%となりました。

▼2020年以降の展望


長期的成長が期待できる分野の予想は? 1位「AI・自動運転車などの知能化技術」2位「ロボット工学」

投資経験者は、来年(2020年)以降の経済や社会情勢についてどのようにとらえているのでしょうか。

まず、全回答者(1,000名)に、“今後、長期的に成長の期待が持てそうだ”と感じる市場(産業)を聞いたところ、「知能化技術(AI・自動運転車など)」(55.3%)が最も高く、次いで、「ロボット工学(家庭用・産業用ロボットやドローンなど)」(46.9%)、「環境エネルギー(水素燃料など)」(40.5%)、「先進医療(再生医療・遺伝子治療など)」(31.5%)、「バイオ・創薬」(30.2%)となりました。
年代別にみると、20代では「ゲーム(VR・位置情報ゲームなど)」(23.0%)が他の年代と比べて高くなりました。


2020年の世界経済はどうなる? 投資経験者の55%が「アメリカ経済は好調」と予想

次に、全回答者(1,000名)に、来年(2020年)の日本や世界の経済に関する予想を聞きました。

【2020年の日本経済】では、「非常に好調だと思う」は4.6%、「どちらかといえば好調だと思う」は38.4%で、合計した『好調だと思う』は43.0%、「どちらかといえば不調だと思う」は47.6%、「非常に不調だと思う」は9.4%で、合計した『不調だと思う』は57.0%となりました。来年は東京2020オリンピックの開催が予定されている“オリンピックイヤー”ですが、経済の調子は良くないと予想している人のほうが多いようです。

では、日本以外の国や地域についてはどのように予想している人が多いのでしょうか。
【2020年のアメリカ経済】では、『好調だと思う』は55.1%、『不調だと思う』は44.9%で、経済が良い方向に向かうと予想している人のほうが多くなりました。
【2020年の中国経済】では、『好調だと思う』は29.2%、『不調だと思う』は70.8%、【2020年の韓国経済】では、『好調だと思う』は13.2%、『不調だと思う』は86.8%となりました。
また、ブレグジットが話題となっているEUについて、【2020年のEU経済】では、『好調だと思う』は23.8%、『不調だと思う』は76.2%で、経済の低迷を予想する人のほうが多い結果でした。


来年のアメリカ大統領選挙を予想! 「トランプ大統領が再選する」投資経験者の58%が予想
トランプ大統領再選の場合、日本経済への影響は? 「マイナスだと思う」投資経験者の55%が予想

来年(2020年)には、アメリカで大統領選挙が行われます。現在の大統領であるトランプ氏が再選するかどうか話題になっていますが、投資経験者は大統領選挙についてどのように予想しているのでしょうか。

全回答者(1,000名)に、2020年のアメリカ大統領選挙ではトランプ大統領が再選すると思うか聞いたところ、「再選すると思う」は13.5%、「どちらかといえば再選すると思う」は44.5%で、合計した『再選すると思う』は58.0%となりました。次期大統領もトランプ氏が続投すると予想している人が多数派でした。他方、「どちらかといえば再選しないと思う」は32.4%、「再選しないと思う」は9.6%で、合計した『再選しないと思う』は42.0%となりました。
年代別にみると、『再選すると思う』と回答した人の割合が最も高かったのは30代(65.5%)でした。

トランプ大統領が再選すると予想している人が多数派となりましたが、トランプ大統領が続投した場合、日本経済に対しどのような影響があると予想する人が多いのでしょうか。
トランプ大統領が再選した場合、日本経済にとっては、プラスだと思うか、マイナスだと思うか聞いたところ、「プラスだと思う」は6.7%、「どちらかといえばプラスだと思う」は38.3%で、合計した『プラスだと思う』は45.0%、「どちらかといえばマイナスだと思う」は43.5%、「マイナスだと思う」は11.5%で、合計した『マイナスだと思う』は55.0%となりました。
年代別にみると、『マイナスだと思う』と回答した人の割合が最も高かったのは60代・70代で69.0%でした。


“オリンピックイヤー”2020年年末の日経平均株価 株式投資家の予想は平均22,091円

来年(2020年)の日本経済については、好調だと予想する人よりも不調だと予想する人のほうが多いことがわかりました。では、日経平均株価がどのように変動すると予想する人が多いのでしょうか。
株式投資家(558名)に、約1年後の2020年12月末の日経平均株価の予想を聞いたところ、「15,000円~20,000円未満」(18.5%)や「20,000円~21,000円未満」(17.2%)に回答が集まり、平均(「わからない」と回答した人を除いて算出)は22,091円となりました。2018年の調査結果(21,832円)と比べ259円アップしました。

続いて、“日本企業が本来の実力を発揮し、株式市場で正当に評価された場合”という条件を加えて聞いたところ、「25,000円~30,000円未満」(27.4%)に多くの回答が集まり、平均は26,177円となりました。条件を加えていない場合(22,091円)よりも4,086円高い結果でした。

また、約10年後の2029年12月末の日経平均株価の予想を聞いたところ、「15,000円~20,000円未満」(12.2%)や「25,000円~30,000円未満」(13.1%)などに回答が分かれました。「わからない」が28.3%で最も高くなっており、10年後の予想となると回答が難しいようです。平均をみると、22,840円でした。

“日本企業が本来の実力を発揮し、株式市場で正当に評価された場合”という条件を加えて聞いたところ、「25,000円~30,000円未満」(18.3%)に多くの回答が集まり、平均は25,594円となりました。


2020年東京オリンピック開催前後の日本株式市場を表す漢字 開催前は「上」、開催後は「下」

最後に、全回答者(1,000名)に、来年(2020年)の日本株式市場を表す漢字について、東京オリンピックの“開催前”と“開催後”に分けて聞きました。

“東京オリンピック開催前”の日本株式市場を表す漢字を聞いたところ、1位「上」(96名)、2位「昇」(45名)、3位「高」(30名)、4位「平」(27名)、5位「盛」(24名)となりました。
それぞれの漢字を選んだ理由をみると、「上」では『日本株の株価が上がると思うから』、「昇」では『オリンピック需要に期待できるから』、「高」では『オリンピック景気で株価が上昇しそうだから』といったコメントがみられました。

他方、“東京オリンピック開催後”の日本株式市場を表す漢字を聞いたところ、1位「下」(113名)、2位「落」(80名)、3位「静」(44名)、4位「沈」(34名)、5位「平」(32名)となりました。
それぞれの漢字を選んだ理由をみると、「下」では『景気が下方へ向かうと思うから』、「落」では『オリンピック特需も終わり、経済が落ち込むと思うから』、「静」では『動向を見守るように落ち着くと思うから』といったコメントが挙げられました。

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