イノベーションネーション シンガポール にて「ICMG Corporate Innovation Summit」2019 開催レポート
配信日時: 2019-11-27 13:00:00
~シンガポールでイノベーションの最前線を体感!~
ICMG Pte Ltd(以下、ICMGシンガポール)は11月10日(日)・11日(月)の二日間、シンガポールにて、コーポレートイノベーションの最先端を体験できる「ICMG Corporate Innovation Summit」(以下、本サミット)をシンガポール政府との共同プログラムとして開催いたしました。
本サミットは、同時開催されたシンガポール通貨金融庁主催の「SFF(Singapore Fintech Festival)」と産業振興を行う政府機関のEnterprise Singapore及び首相府傘下の国家研究基金(NRF)主催の「SWITCH(Singapore Week of Innovation & Technology)」とコラボレーションする形で開催されました。SFF×SWITCH同時開催の背景には、シンガポールのテクノロジー及びファイナンスの中心地としての、両分野の強みを掛け合わせ、シナジーを生み出す目的がありました。本サミットは「コーポレートイノベーション」をテーマとし、1.シンガポールを含むアジアのイノベーションの最前線を一度にキャッチアップする、2.シンガポールを含むアジアのイノベーションの可能性のあるパートナーを発見することの2点を目的として実施いたしました。
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■SFF×SWITCHについて
SFF×SWITCHは、世界中から最前線のイノベーションケースを集めるシンガポールの官民プラットフォームをコンセプトに開催された5日間(11月11日~15日)のカンファレンスで、シンガポール最大の展示場「Singapore Expo」で開催されました。
日本・シンガポールを拠点とする企業、スタートアップ、各国政府、政府系企業、イノベーション支援企業、各国大学など総勢400人以上のスピーカー、900以上の出展、41のパビリオンを迎え、事前に130か国、6万人の参加登録を呼び込む規模となります。
■テーマ0:アジアにおけるイノベーションの最前線を体験する
‐ ICMG SG Director 辻 悠佑
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本サミットは、SFF×SWITCHに先行する形で前日から初日にかけて開催されました。Day1は、ICMGシンガポール 辻悠佑によるアジアにおけるコーポレートイノベーションの最前線に関するシェアリングから始まりました。
セッションではまず、コーポレートの現業が破壊される時代に突入する中でイノベーションの重要性が高まっていること、海外をイノベーション経営において有効活用する流れがあることを確認した上で、APACにおけるイノベーションシティの新たな可能性(インドネシアの「社会課題×巨大実験市場」、カンボジアにおける「スマートビレッジ」など)と、ハブであり、リーダーである「未来のビジネスモデルの実験場」としてのシンガポールの可能性を強調しました。
この上で、シンガポールでは、1.スタートアップへのフォーカスから、コーポレートとの共創にフォーカスが移ってきていること、2.SDGsによるシンガポールと周辺地域との融合、3.顧客との共創(カスタマーエンゲージメントセンターの流れ)、4.シンガポールを軸に、アジア・グローバルが繋がっていくという最前線の流れについて共有し、フリースタイル型で質疑応答・対話を行いました。
■テーマ1:地域・顧客の未解決課題を共創型で解決する
‐ Green Grid Global Director 沼尻剛氏
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続くテーマ1では、東京電力、中部電力、ICMGの合弁会社であるGreen Grid Global(以下、GGG)の沼尻氏より、GGGは、地域の持続的な開発をビジョンとして掲げており、エネルギーも含めた包括的なイノベーションを進めている全体像、及び、具体的事例としてのカンボジアでの事業開発の取り組みについて共有していただきました。現地のバイクの燃料費が生活を圧迫している地域の課題を起点に構想されたEモビリティ事業を紹介し、POC段階で現地の人に満足いただけたことを踏まえ、小さくても実際に実行してみる重要性に言及した上で、 Eモビリティ事業という事業単体ではなく、その先にある「スマートビレッジ」を見据えた大局的な視座・戦略で事業を展開することを強調しました。
‐ Electrify CEO Martin Lim氏、ADL Capital Founder& Managing Director Chan Han Meng氏、ICMG SG Director 船橋元
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続いて、同テーマの下、コーポレートによるスタートアップへの戦略投資をいかに成功させていくかについて、パネルディスカッションが行われました。Martin氏はスタートアップの視点から、単なる財務の視点ではなく、非財務の視点でのコーポレートとの戦略的なシナジーが重要であり、その具体的な取り組みを実際に進めていけるかどうかが重要と述べました。また、会場からの「コーポレートが出資先の海外のスタートアップからナレッジやネットワークをどのように吸収していくべきか」という問いに対しては、「現地語の理解を含めスタートアップに入り込み、ローカルのコミュニティに入りこむこと」や、「コーポレートとスタートアップにて具体的な活動でなく、互いのナレッジやネットワークを共有して共創する関係を築くアグリーメントを結ぶ手法が直近にて顕在化しつつある」ことも言及され、活発な議論がなされました。
■テーマ2:持続可能な未来(地球・経済・人間)を創り出す
‐ UNDP GCTISD Senior Adviser Arndt Husar氏
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テーマ2の冒頭には、UNDP GCTISDのArndt Husar氏より、UNDPが進めるSDGsの最前線の取り組みについてシェアいただきました。SDGsの達成のためには、国際機関だけの力では限界があると国連内でも認識が形成されており、UNDPの蓄積したこれまでの知見やネットワークをいかに民間と有機的に結び付けていくかが重要だと言及し、その戦略的視点に基づく形で、ICMGとの戦略提携に繋がっていることを強調しました。
‐ Sustainable Living Lab(SL2) Founder Veerappan Swaminathan氏
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本セッションでは、SL2はシンガポールを軸としたSDGsイノベーションアクセラレーターであること、UNDP GCTISD、ICMGと共同で推進するSDGsイノベーションプログラムのコンセプトについて共有した上で、日本クロージャー社と既に進める同プログラムの具体ケースが紹介されました。UNDPとも連携したインドネシアの現地のリアルな課題の体験や容器のサーキュラーエコノミー事業者(revolv社)の実践的アプローチについて述べた上で、リアリティを追求しつつ、プロトタイピングを早く進めていく重要性を述べました。
■UNDPとのMoU締結
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本サミット Day2の午後には、UNDPとICMGとの間でMoUの締結式を執り行いました。「持続可能な未来を共創型で創り出す。ICMG、UNDPとアジアにおけるSDGsイノベーションの加速に向けた戦略提携」について、コンセプトと今後の活動方針も共有しました。
UNDP GCTISDのAnne Lochoff氏は、「SDGsをビジネスの世界へ導入する取り組みは未来を守ることにつながる。この取り組みをICMGと進められることを誇りに思う」と述べ、これに対して、ICMGの辻悠佑は、「SDGsを座学で終わらない、現地でのリアリティの体験、アクションに結びつく機会を提供し、コーポレートイノベーションの成果につなげたい」と話しました。
■VIP限定のネットワーキングセッション
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Day2の最後には、シンガポールの政府関係機関、国際機関、日本・シンガポールのコーポレート(ST Engineering,E27等)スタートアップ(TranserFi, Cavill,Resync ,T-RECs.ai)でVIP限定のネットワーキングセッションを行いました。スタートアップのピッチから始まった本セッションでは、50人以上の参加者がビジネスアイデアをシェアし、多くのPoCの機会が発掘されました。
今後もICMGは、Most Admired Accelerator in Asiaをビジョンとし、コーポレートイノベーションアクセレーターとしての共創型でのイノベーション創出を継続してまいります。
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