夏季特別展紫香楽宮と甲賀の神仏―紫香楽宮・甲賀寺と甲賀の造形―7月27日(土)より開催

プレスリリース発表元企業:MIHO MUSEUM

配信日時: 2019-07-12 13:30:00

金銅誕生釈迦仏立像

紫紙金字金光明最勝王経(国分寺経)

MIHO MUSEUM(滋賀県甲賀市信楽町田代桃谷300 館長:熊倉功夫)は、2019年(令和元年)7月27日(土)~9月1日(日)までの期間、夏季特別展「紫香楽宮(しがらきのみや)と甲賀(こうか)の神仏 ―紫香楽宮・甲賀寺(こうかでら)と甲賀の造形―」を開催いたします。
8世紀半ば、短命のうちに幕を閉じた紫香楽宮と大仏の造像が企図された甲賀寺。近年の紫香楽宮の発掘調査や木簡の分析・研究など、紫香楽宮に残された遺物や、その後この地で開花した神仏の多様な造形から、紫香楽宮が歴史に果たした役割と、近江の優れた仏教文化を紐解いていきます。

■開催趣旨
8世紀半ば、聖武天皇によって甲賀の地に紫香楽宮が造営され、大仏の造像が発願されました。しかし、紫香楽宮は短期のうちに造営が中止され、発願された大仏も、還都された平城京で造営され、現在も多くの参詣者でにぎわう東大寺で再生されます。
紫香楽宮は、近年の発掘調査によって壮大な遺跡が確認され、井戸枠や釣鐘の型をはじめとする巨大な遺物や、7000点に及ぶ木簡や墨書土器、また大仏の造営とも関わる甲賀寺やその工房などが明らかになりつつあります。本展では、最新の成果にもとづいて、紫香楽宮に関連する各種の文化財をご覧いただきます。
短命に終わった紫香楽宮ですが、その後の石山寺の造営には、紫香楽宮から貴族の邸宅が移築されるなど、この宮に関わる活動の記録が残されています。そして甲賀の地では、神仏への信仰に関わる優れた造形が生み出され、豊かな宗教文化が築かれていきました。湖南市・善水寺や甲賀市・櫟野寺などの圧倒的な仏像群は、これらをよく物語っています。
また、この地域には、天平文化の創造を担った良弁僧正が関与して造営された、石山寺や金勝寺などがあり、当時の最高の技術を持った工房で生み出された、写経や仏像、神像などの優れた文化財が伝えられています。これらについても本展で紐解いてゆきます。
この展覧会は、甲賀地域や近江南部を中心とした歴史や、神仏に関わる優れた造形文化を紹介するものです。夏休み時期の開催でもあり、ワークショップや、分かりやすいノートを提供するなど、子どもたちが近江の歴史ロマンに触れるような趣向も取り入れて開催いたします。

■開催概要
展覧会名:夏季特別展
「紫香楽宮と甲賀の神仏 ―紫香楽宮・甲賀寺と甲賀の造形―」
英語タイトル:Summer Exhibition : July 27 - September 1
“Shigaraki Palace and the Gods and Buddhas of the Koka Region”
開催期間:2019年(令和元年)7月27日(土)~ 9月1日(日)
会 場:MIHO MUSEUM
〒529-1814 滋賀県甲賀市信楽町田代桃谷300 TEL.0748-82-3411
主 催:MIHO MUSEUM、京都新聞
後 援:滋賀県、滋賀県教育委員会、甲賀市、甲賀市教育委員会、湖南市、
湖南市教育委員会、NHK大津放送局、BBCびわ湖放送、エフエム京都、
帝産湖南交通
担当学芸員:高梨 純次
【公益財団法人 秀明文化財団 参事(MIHO MUSEUM研究・展示担当)】
展示構成:
1章 聖武天皇と甲賀
2章 宮町地区と内裏野地区―宮殿と甲賀寺
3章 鍛冶屋敷遺跡
4章 石山寺と金勝寺
5章 甲賀の社寺
6章 関津遺跡
展示総数:約80件 うち国宝1件、重要文化財13件、重要美術品1件
シンポジウム:
「紫香楽宮と近江の宮―最近の発掘成果から万葉の時代の近江を語る」
8月10日(土) 13時30分~15時30分
講師 松浦俊和氏(元大津市歴史博物館館長)
鈴木良章氏(甲賀市教育委員会)
司会 高梨純次(公益財団法人秀明文化財団 参事)
子ども対象のイベント:
ワークショップなど、夏休みの子供たちを対象としたイベントを予定しています。
詳細は、決定次第当館ホームページでお知らせします。
入館料:一般1100円、高・大生800円、小・中生300円
【20名以上の団体は各200円割引】
開館時間:午前10時~午後5時 【入館は午後4時まで】
休館日:月曜日、8/13日(火) ※8/12日(月・祝)は開館
次回予告:2019年(令和元年)9月14日(土)~ 12月15日(日)
秋季特別展「The備前 ―土と炎から生まれる究極の造形美

■代表作品
1.金銅誕生釈迦仏立像 重要文化財 奈良時代 湖南市・善水寺
2.単弁蓮華文軒丸瓦 奈良時代 8世紀
甲賀寺跡【史跡紫香楽宮跡(寺院跡)内裏野地区】出土 甲賀市教育委員会
3.紫紙金字金光明最勝王経(国分寺経)重要文化財 奈良時代
天平13年(741) 1巻 紫紙金字 MIHO MUSEUM

■MIHO MUSEUMについて
MIHO MUSEUMは1997年11月に、琵琶湖の南、自然豊かで風光明媚な湖南アルプスの山中に誕生しました。建築設計は、フランス・ルーヴル美術館のガラスのピラミッド、ワシントンのナショナルギャラリー東館、北京、香港の中国銀行ビル等で世界的に知られるI.M.Pei氏によるものです。設計のテーマは「桃源郷」。東晋の詩人、陶 淵明の「桃花源記」にある仙境の楽園ー桃源郷の物語を、構想・設計・建設に6年の歳月をかけて、信楽の地に実現したのです。
所蔵品は、エジプト、ギリシア・ローマ、西アジア、中央アジア、南アジア、中国、朝鮮、古代アメリカなどの古代美術と、仏教美術や、茶道美術をはじめ、絵画、漆工、陶磁器などの日本古美術をあわせて、約3,000件からなり、季節により国内外からの出陳を加えて、常時250~500点を展示しています。
その質の高いコレクションは、ニューヨーク・メトロポリタン美術館、ロサンゼルス・カウンティ美術館、オーストリア・ウィーン美術史美術館、オランダ・ライデン国立古代博物館などで公開され、海外からも高く評価されています。美術館棟は「自然と建物と美術品」「伝統と現代」「東洋と西洋」の融合をテーマに、建築容積の80%以上を地中に埋設し、建物の上にも自然を復元しています。幾何学模様が織りなすガラス屋根からは、明るい太陽の光が降り注ぎ、訪れる人をやさしく包み込んでくれます。
施設としては、2つのホール、オリジナルグッズをそろえた3つのショップ、無肥料・無農薬の厳選食材を使用したレストラン、喫茶各1店舗があります。レストラン別室では、団体様用の昼食も提供しています。MIHO MUSEUMは30万坪の敷地に、信楽の大自然、建築、美術品、すべてが融合した感動の空間です。

【一般の方のお問い合わせ先】
MIHO MUSEUM TEL.0748-82-3411 URL. http://miho.jp



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