近郊居住再生シンポジウムを開催しました

プレスリリース発表元企業:国土交通省

配信日時: 2019-03-26 16:00:00

新たなワークスタイル・ライフスタイルと郊外のまちづくり 横浜市、東急田園都市線たまプラーザ駅北側地区、多摩平(東京都日野市)の事例も紹介

 国土交通省 関東地方整備局は、「近郊居住再生シンポジウム 新たな働き方・暮らし方の実現を目指して~新たなワークスタイル・ライフスタイルと郊外のまちづくり~」を3月15日(金)に日本教育会館(東京都千代田区)にて開催いたしました。当日は約90人が参加、近郊居住再生の魅力や近郊居住再生を推進するためのヒントを学びました。
 このシンポジウムは平成28年度3月に策定された「首都圏広域地方計画」の施策のひとつとしてワーク・ライフスタイルの多様な選択肢を創出し、首都圏の新たな対流を目指す「新たな働き方・暮らし方を実現する3リングの形成」を推進するために実施したものです。

 シンポジウムでは、基調講演として東京藝術大学 美術学部 建築科 准教授 藤村 龍至氏が、「新たな近郊居住のスタイルをめざして」をテーマにご講演。近郊エリアの現状を紹介した後、埼玉県の複数のニュータウンを例に挙げ、住宅地の公共施設と住宅のあり方を見直すことによって新しいワークスタイル・ライフスタイルを創出する取組について紹介しました。
 また、近郊居住再生の事例として横浜市、東京急行電鉄株式会社、独立行政法人都市再生機構の3つの企業・団体が登壇し、各取組について発表しました。

■開催概要
1.日時:平成31年3月15日(金)13時30分~16時30分(13時00分開場)
2.会場:日本教育会館 8階第二会議室(東京都千代田区一ツ橋2-6-2)
3.主催:首都圏広域地方計画推進室(国土交通省関東地方整備局内)

 東京藝術大学 美術学部 建築科 准教授 藤村 龍至氏は「新たな近郊居住のスタイルをめざして」をテーマに基調講演を行いました。“鳩山ニュータウン”埼玉県の複数のニュータウンでのご経験を踏まえながら、「公共がわずかな再投資をすることで郊外のニュータウンは新しい価値を持つことができる」と述べました。[画像1]https://digitalpr.jp/simg/1479/32109/300_182_201903251945165c98b13cef749.jpg
 また、ニュータウンの新たな動きは住宅と公共施設の間にある空間(公共施設の開放や再編・兼用住宅化や新しい機能の住宅地への導入)で起きており、郊外住宅地がより活性化していくためには、公共投資を先行させず、民間の動きをつくり、そこに公共が投資してサポートするのが望ましいと説明しました。


 横浜市 建築局 住宅部 住宅再生課長 古檜山 匡和氏は「田園都市で暮らす、働く~次世代郊外まちづくり~」をテーマに東急電鉄との青葉区美しが丘(東急田園都市線たまプラーザ駅北側地区)の取り組みを紹介しました。行政として、住むだけの住宅地から、民間への企業誘致活動も合わせて行いながら、「住む、暮らす、働く」住宅地へと構造転換していくことで持続可能な住宅地にしていきたいとお話されました。

 東京急行電鉄株式会社 都市創造本部 開発事業部 事業統括部 企画課長 山口 堪太郎 氏は「東急沿線でのまちづくりについて」をテーマに渋谷と二子玉川を例に紹介。テクノロジーの力によって郊外と都心の距離が埋まる可能性は高まっており、自然環境や文化資源が魅力的な近郊エリアを“職・住・遊”近接のまちにしていくことが人々の幸せに繋がるのではないかとまとめられました。

 独立行政法人都市再生機構 ストック事業推進部 企画課長 田中 政幸 氏は「URが目指す郊外居住~多摩平(東京都日野市)を例に~」をテーマに多摩平団地の団地再生事業を例に挙げ、地域関係者と連携・協力し、地域のニーズに合わせ、多様な住宅の供給や生活支援サービスの提供を実現していることを紹介しました。さらに、今後も多様な世代が安心して住み続けられる環境整備をすすめていきたいとお話しされました。

近郊居住再生とは
近郊居住再生リング(近郊エリア)においては、高度経済成長期に整備されたニュータウンや住宅団地がある地域の活力を、維持し、再生するための取り組みが進められています。多様なライフスタイルを実現できる空間を提供することが、新たな働き方・暮らし方を実現するための選択肢につながります。ライフスタイルに関わる地域全体の魅力向上・新たな魅力の再構築を図り、ベッドタウンとしてだけではなく、さまざまな活動拠点として若年・子育て世帯の転入、高齢者の居住継続を支援します。


本件に関するお問合わせ先
首都圏広域地方計画協議会事務局
国土交通省 関東地方整備局 首都圏広域地方計画推進室
事業調整官 宮下光泰(みやした みつやす) 建設専門官 青木光司(あおき みつじ)
TEL048-601-3151 FAX048-600-1923

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