ギリシャ南岸沖の深海が賞金700万ドルのシェル・オーシャン・ディスカバリーXプライズで競う最終候補チームのフィールドテスト地点に

プレスリリース発表元企業:XPRIZE

配信日時: 2018-10-15 15:09:00

ギリシャ南岸沖の深海が賞金700万ドルのシェル・オーシャン・ディスカバリーXプライズで競う最終候補チームのフィールドテスト地点に

世界的コンテストの最終段階では高速・無人・高解像度の海底地形図の作成を実環境で実施

(ロサンゼルス)- (ビジネスワイヤ) -- 世界を変える賞金付きコンテストの考案・運営の世界的リーダーであるXプライズは本日、賞金700万ドルのシェル・オーシャン・ディスカバリーXプライズで競う最終候補チームのフィールドテスト地点として、ギリシャのカラマタ沖の深海を選定したと発表しました。実際の深海環境におけるテストは、高速・無人・高解像度の海洋探査のための海洋技術の進歩に向けて、各チームが3年間にわたり競う世界的コンテストにおける重要ステージとなります。本コンテストの大賞に向けた最終フィールドテストラウンドは11月に開始して12月まで実施します。各チームは最大24時間の持ち時間内で、水深4000メートルのパリの面積の3倍近くに相当する最低250 km2の海底地形図を作成します。この水深はグランドキャニオンより2倍深く、低温で暗闇の高圧環境となっています。

各チームはギリシャの南海岸にて、各自の自律的潜水技術を投入して、Xプライズのカラマタ管制センターから回収することになります。コンテストエリアは約500 km2あり、数多くの海底特徴を持っています。最終候補チームは海岸から探査機を投入して、人的介入を制限しながら、探査機を海または空を経由して競技対象エリアに移動させ、水深4000メートル、解像度5メートルでエリアの最低50パーセント、すなわち250 km2の地図を作成して、任意の水深で考古学的/生物学的/地理的特徴の同定・撮像をすべて24時間以内に行う必要があります。

Xプライズのプライズリードで惑星・環境チーム担当シニアディレクターのJyotika Virmani博士は、次のように述べています。「ギリシャは世界の利益になる科学的/技術的前進を成し遂げてきた長い歴史を持つ素晴らしい国ですが、私たちはこのXプライズをギリシャで開催できることに感激しています。シェル・オーシャン・ディスカバリーXプライズの競技に参加するチームは、このような解像度ではこれまで地図が作成されてこなかったエリアの地図を迅速に作成するという目標を掲げて、極限環境で動作するようにデザインした画期的技術を創出しようというのです。私たちは、神秘と地理的特徴に満ち、各チームの技術を真にテストできるような環境を提供します。」

シェル・オーシャン・ディスカバリーXプライズは、外務、海事・島しょ政策、教育・研究・宗務、海運、文化・スポーツの各部局を含め、ギリシャ政府の支援を受けています。運営チームは国立科学研究センター(Demokritos)、カラマタ市長、カラマタ市港湾基金、ギリシャ沿岸警備隊/中央港湾局、ギリシャ海洋研究センターを含め、その他複数の機関とも協力して、物流支援の提供によって円滑な運営を確保しています。また競技会の主催者はこの間、海図作成の業界リーダー企業であるフグロ、地理情報システム(GIS)ソフトウエアの世界的リーダー企業であるエスリとも協力しています。Xプライズは11月にSingularityUギリシャサミットを開催するシンギュラリティ・ユニバーシティとも提携しており、Xプライズ創立者で執行会長のピーター・H・ディアマンディス博士がオープニング基調講演を行い、Dr. Virmaniがシェル・オーシャン・ディスカバリーXプライズについて語ります。

カラマタ市のPanagiotis Nikas市長は、次のように述べています。「私たちはカラマタがこの国際競技会の主催都市に選定されたことを誇りに思っており、新しくて刺激的な技術の実証を支えるべくインフラと物流のサービスを提供できることをうれしく思います。カラマタ周辺の海域はシェル・オーシャン・ディスカバリーXプライズのチームにとって、探検のための独自で多様な海中環境となるものであり、私たちは実環境におけるテストでの重要な最終ラウンドでチームの仕事を支援していきたいと思います。」

競技会の終わりで、最高解像度での海底地図の作成を実証して最高得点を達成したチームに、優勝賞金400万ドルと準優勝賞金100万ドルを授与します。競技会終了後、この高解像度海底地図はギリシャ最大の研究センターであるNCSR-Demokritosと、地中海域で新世代のニュートリノ望遠鏡を確立するための世界的な連携科学活動の一環としての核・粒子物理研究所が使用することになります。

大賞をめぐる今回のテストが完了した後、2019年前半に米国海洋大気庁(NOAA)による賞金100万ドルのNOAAボーナス賞を支えるための第2次テストを開催します。このテストでは、ボーナス賞の最終候補チームすべてに各自の技術を試験する機会を提供し、ボーナス賞の勝者を決定します。この賞では、各チームが海中の生物学的信号ないし化学的信号を追跡してそれらの発生源を突き止め、海中の指定された物体を「嗅ぎ分ける」ことができる技術を実証する必要があります。

コンテストの構成、重要な日程、最終候補チームの最新情報については、https://oceandiscovery.xprize.orgをご覧ください。

Xプライズについて

Xプライズは、第501(c)3条非営利団体であり、世界の最重要課題の解決に向けた革新的コンテストモデルの考案・実施における世界的リーダーです。現在実施中のコンテストには、ルーナーXプライズ、賞金2000万ドルのNRG COSIAカーボンXプライズ、賞金1500万ドルのグローバル・ラーニングXプライズ、賞金1000万ドルのANAアバターXプライズ、賞金700万ドルのシェル・オーシャン・ディスカバリーXプライズ、賞金700万ドルのバーバラ・ブッシュ財団アダルト・リテラシーXプライズ、賞金500万ドルのIBMワトソンAI Xプライズ、賞金175万ドルのウオーター・アバンダンスXプライズがあります。詳細情報については、www.xprize.orgをご覧ください。

シェルについて

シェル傘下の企業は100年以上にわたって、技術のパイオニアとして多数の変革的な「業界初」を達成し、顧客が必要するエネルギーを提供してきました。2007年以来、シェルは年間10億ドル以上を研究開発に投じています。2014年のシェルの研究開発費は12億ドルでした。シェルは、技術およびエンジニアリングに従事するスタッフを4万3000人以上抱えています。

シェル傘下の企業は70以上の国・地域に拠点を持ち、その事業は石油・ガスの探査・生産、液化天然ガスの生産・販売と天然ガスの液化、石油製品と化学品の製造・マーケティング・出荷、再生可能エネルギープロジェクトなどを含みます。ロイヤル・ダッチ・シェルはイングランドとウェールズで設立され、ハーグに本拠を構えています。ロンドン、アムステルダム、ニューヨークの証券取引所に上場しています。詳しい情報については、www.shell.comをご覧ください。

米国海洋大気庁(NOAA)について

米国海洋大気庁(NOAA)は、商務省内に設置されている科学的な連邦政府機関です。規制、運営、情報サービスに関する業務を担い、米国のすべての州・地域に拠点があります。NOAAの使命は、深海から太陽の表面に至るまで、地球環境の変化を理解・予測し、沿岸資源と海洋資源の保全と管理を行うことです。詳しい情報については、www.noaa.govをご覧ください。

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Katherine.schelbert@xprize.org / eric@xprize.org

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