公会計情報の効果的な活用支援へ。「セグメント別財務書類分析」など、4つの新機能を提供

プレスリリース発表元企業:TKC

配信日時: 2018-09-20 09:00:00

活用取り組み促進へ、システム採用約190団体のノウハウなどの共有も

株式会社TKC(本社:栃木県宇都宮市/代表取締役社長:角 一幸)は、地方公共団体向けに提供する「TASKクラウド公会計システム」の強化拡充を図ります。



これは市区町村に求められる「公会計情報の効果的な活用」を支援するもので、公会計システムのオプション「TASKクラウド連結財務書類作成システム」に新たに〈セグメント別財務書類分析〉〈財政推計〉〈将来バランスシート〉〈財政指標のグラフ表示〉――の4つの機能を搭載し、来春にかけて順次提供を開始します。

これにより、市区町村では特別な知識を持たない職員でもセグメント別(施設別・事業別)による財務書類の適切な作成・分析を行えるのに加え、ここで得られた情報を財務や公共施設のマネジメント、行政評価などへ容易に展開することができるようになります。

[画像1: https://prtimes.jp/i/18852/94/resize/d18852-94-913732-0.png ]


TASKクラウド公会計システムは「統一的な基準による地方公会計」(*1)に完全準拠し、伝票を起票すると同時にリアルタイムで複式簿記の仕訳を行う〈日々仕訳〉に対応したクラウドサービスで、現在、約190団体に採用されています。また、TASKクラウド連結財務書類作成システムは財務書類の作成と活用を支援するものです。
(*1)「発生主義会計」(複式簿記)の導入、「固定資産台帳の整備」により客観的で、かつ比較可能性を担保する新たな公会計基準。これまで複数存在していた基準の統一化を図ったことからこう呼ばれる

当社では、同一のシステムを全国の市区町村が利用するTKCクラウドの特長を生かし、利用団体のノウハウ共有などによる「日々仕訳への不安解消」「公会計情報の活用促進」に努め、これからも「行政経営の強化」と「財政の効率化・適正化」に寄与してまいります。


■「公会計情報の効果的な活用」の支援機能について
【4つの機能強化点】
1.セグメント別財務書類分析表
施設や事業間を比較する基礎資料として、セグメント別に財務・非財務情報を集約した分析資料などを簡単に作成できます。

2.財政推計
財政計画を策定する際に実施する財政推計の作成を支援します。これにより、歳入歳出の将来見通しを人口推計と連動させて作成・確認できます。

3.将来バランスシート
財政推計データや固定資産データなどを活用して、5~10年後の目標バランスシートを作成します。これにより将来の資産と債務を“見える化”し、資産債務改革の将来目標を設定することができます。

4.財政指標のグラフ表示
「資産形成度」「世代間公平性」「持続可能性(健全性)」「効率性」「自律性」「弾力性」の6項目について、経年比較で財政指標の状況を視覚的に確認することができます。

【提供予定】
「セグメント別財務書類分析表」(2018年8月提供)を手始めに、2019年3月にかけて順次提供予定

■取り組みの背景
市区町村では、原則2017年度*までに「統一的な会計基準」による地方公会計を整備し、財務書類(貸借対照表と行政コスト計算書)等を作成・公表するとともに、ここで整理された情報をその情報を資産・債務管理や予算編成、行政評価等に活用することが求められています。
 *日々仕訳を採用する場合は、2018年度まで

総務省調査によれば、2018年3月末時点で1536市区町村(全体の88.2%)が財務書類を作成済みですが、その活用に取り組むところはまだ一部に限られ、国も活用促進に向けてさまざまな施策を講じています。

【TKCの取り組み】
TKCの公会計関連システムは「統一的な会計基準による地方公会計」に完全準拠し、日々仕訳(自動仕訳)に対応したLGWAN対応のクラウドサービスです。
利用企業25万5,000社を超える〈企業会計〉で培ってきたノウハウを生かし、システムの“使いやすさ”と“豊富な活用機能”を実現。〈実施計画から予算編成・執行、決算・財務書類の作成、評価、活用〉まで連携することで、「財政の効率化・適正化」と「行政経営の最適化」をご支援しています。

いま、社会環境の変化により、市区町村においても会計情報を活用して〈健全な財政運営〉により“行政経営の最適化を実現する”ことが避けられなくなっています。
この点、次年度予算編成への反映など公会計情報の一層の活用を図るには、財務書類等の作成・公表の早期化が重要です。そのため、国は市区町村に対して「財務書類を8月末中に作成、9月末までに公表」することを求めています。
TKCクラウド公会計システムを利用するお客さま(約190団体)のうち、日々仕訳方式を採用する120団体超では、国が求める「財務書類を8月中に作成、9月末までに公表」の目途がつき、公会計を〈整備〉する段階から本格的に〈活用〉する段階へとステージが変わっています。
そのため、公会計情報の有効活用を支援する機能の強化・拡充が急がれていました。

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《 ご参考 》
■市区町村の「統一的な会計基準による地方公会計」対応状況
総務省の『統一的な基準による財務書類の整備状況等調査』(2018年7月23日公表)によれば、2018年3月末時点で財務書類を「作成済み」なのは1536市区町村(全体の88.2%)で、201団体が「作成中」、4団体が「未着手」と回答しています。
また、活用という点では「住民・議会への財政状況の説明」(334団体/前年対比約10%増)は着実に広まりつつありますが、公会計情報を予算編成や行政評価などに活用するのはまだ一部に限られています。
▲参考:『統一的な基準による財務書類の整備状況等調査』(http://www.soumu.go.jp

そのため総務省では、財務書類等の具体的な活用事例を収集し広く紹介するとともに、「地方公会計の活用の促進に関する研究会」を発足して、そもそも“活用”の前提となる「適切な財務書類の作成」と「固定資産台帳の更新」「財務書類等の分析方法」などの検討に取り組んでいます。また「地方公会計の推進に関する研究会」のワーキンググループでは、11月までをめどにセグメント別(施設別・事業別)の財務情報を予算編成などに活用する「セグメント分析」の手法や手順を整理する予定です。

■「TASKクラウド公会計システム」の概要

[画像2: https://prtimes.jp/i/18852/94/resize/d18852-94-922975-1.png ]

1.機能
「統一的な基準」による地方公会計に対応した日々仕訳ができる、公会計システムです。特許技術の「仕訳変換エンジン」により、伝票入力時に予算科目を選択するだけで複式簿記による仕訳が自動で作成できます。これにより、簿記の知識のある・なしを問わず、だれでも“かんたん”に正しい会計処理が行えます。
また、「TASKクラウド固定資産管理システム」と連携し、除却時の減価償却や損益など伝票入力を伴わない取引についても複式簿記の仕訳に変換します。

2.サービス価格(標準的なシステム構成の場合)
TASKクラウド公会計システム 120万円~/年間利用料(税別)

3.導入実績
約190団体(うち日々仕訳方式で処理を開始したのは120団体超)

4.販売目標 
2018年度中に、200団体への導入を目指します。

                                               以上

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