TPP:日本政府は医薬品の流通・普及とイノベーションを妨げる条項の拒否を!
配信日時: 2016-11-04 14:53:55
日本の国会で、環太平洋パートナーシップ(TPP)協定に関する審議が進められている。国境なき医師団(MSF)は国会議員に対し、医薬品を高価格帯に据え置くことにつながる有害な条項を削除しない限り、TPP協定の締結を拒否するように呼びかける。
当該条項は医薬品の入手に関する協定としては最悪であり、世界中の患者と医療従事者が、薬価高騰に直面する恐れがある。薬剤耐性を始めとした公衆衛生上の優先事項は、公衆衛生ニーズ主導で創設されるインセンティブを緊急に必要としているのだが、TPPにはそのような制度創設は含まれていない。
TPP協定がこのまま承認・施行されれば、製薬会社による独占が強化され、命をつなぐ薬が手に入りづらくなる。薬価の引き下げにつながるジェネリック薬(後発医薬品)の流通を妨げたり、遅らせたりする内容だからだ。
また、TPPは公衆衛生面のセーフガードを取り除き、日本を含むTPP協定の締結国に対し、製薬会社による知的財産権の乱用を受け入れる形での国内法改正を強いることになる。その結果、一般の消費者、政府、医療従事者にとって手ごろな価格で医薬品を利用することが難しくなる。
TPP協定の交渉は5年以上にわたって非公開で行われた末、2016年2月、12ヵ国(日本、米国、オーストラリア、ブルネイ、カナダ、チリ、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、ペルー、シンガポール、ベトナム)がこれに署名した。その間、第三者が内容を精査する機会は設けられなかった。これから署名することも可能とされており、TPP協定は将来の貿易協定のあり方を示す青写真と位置づけられている。
MSFは、国際公衆衛生のリーダー格である日本政府に対し、TPPが環太平洋地域で患者に及ぼす影響を重視し、域内の公衆衛生推進への取り組みに従って行動するよう求める。
PR TIMESプレスリリース詳細へ
スポンサードリンク
「国境なき医師団(MSF)日本」のプレスリリース
- 画期的なワクチンの臨床試験終了、数千人の子どもが下痢で亡くなる事態回避に光03/29 12:00
- 世界結核デー:薬剤耐性結核の新薬が普及されない現状を危惧03/23 17:05
- 多剤耐性結核:国際保健医療団体が協力し日本製の新薬用いた臨床試験に着手03/08 18:28
- 「国境なき医師団(MSF)日本」のプレスリリースをもっと読む
スポンサードリンク
最新のプレスリリース
- 一般生活者向け通販サイト「東和薬品ヘルスケアオンライン」にてミノキシジル5%配合の第1類医薬品「Minoプラス」を10月23日(月)より発売10/23 15:00
- ドイツ発のファッションバッグブランド「Notabag」の人気商品『Notabag Crossbody』の新色が10月23日より販売開始10/23 15:00
- 応募総数1337本!目下第一次選考中 ノルウェーからのゲスト、国際審査員のアニータ・キリ来日も決定 11月開催のコマ撮り映画祭の上映ラインナップ発表!10/23 15:00
- TVアニメ「【推しの子】」より「B小町」がフィギュアに初登場!人気声優によるスペシャル動画も公開!「B小町」の声優サイン入りポスタープレゼントキャンペーンも開催10/23 15:00
- ツバメインダストリの搭乗型ロボット『アーカックス』初の一般公開 10/28(土)から開催のジャパンモビリティショー2023に出展10/23 14:30
- 最新のプレスリリースをもっと見る