「ヒト脳内アミロイドβ蓄積抑制効果」を第14回セラミド研究会で発表 ~アルツハイマー病などによる認知機能低下抑制や新しい機能性に期待!~

プレスリリース発表元企業:株式会社ダイセル

配信日時: 2021-10-25 13:30:00

細胞内のサピエン酸濃度

株式会社ダイセル(本社:大阪市北区)は、2021年10月21日(木)~22日(金)に開催された「第14回セラミド研究会 学術集会」においてこんにゃく由来セラミドのヒト脳内アミロイドβ蓄積抑制効果およびこんにゃく由来セラミドの特徴的脂肪酸への代謝について発表いたしました。
当社は、北海道大学(北海道札幌市)および北海道情報大学(北海道江別市)とこんにゃく由来セラミドに関して共同研究を行っております。「ヒト脳内アミロイドβ蓄積抑制効果」につきましては、次のURLより詳細をご覧いただけます。

URL: https://www.daicel.com/news/assets/pdf/20210830.pdf

また、この度北海道大学との共同研究成果として、こんにゃく由来セラミドが特徴的な脂肪酸へ代謝されることも発表いたしました。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/281726/LL_img_281726_1.jpg
こんにゃく芋

【こんにゃく由来セラミドの特徴的脂肪酸への代謝(北海道大学との共同研究)】
■研究の背景・目的
従来の研究でこんにゃく由来セラミドの主要骨格である植物性スフィンゴイド塩基は、セラミドやスフィンゴミエリンとして代謝吸収されることが知られていました。これは他の代謝物にも変換され存在していることが推察されるものの、実際の代謝物や量は明らかとなっていませんでした。そこで質量分析技術を用いて、培養細胞において植物性スフィンゴイド塩基がどのような代謝物に変換されるかを検証いたしました。


■研究の内容と結果
こんにゃく由来セラミドの主要骨格である植物性スフィンゴイド塩基を用いて、小腸上皮細胞や神経細胞に添加した2時間後に細胞を回収し、細胞内の代謝物を分析したところ、サピエン酸をはじめとした特徴的な数種類の脂肪酸に代謝されていることが明らかとなりました。不飽和脂肪酸(DHA、EPA、リノール酸など)は脳機能性が報告されています。今後の検証で、植物性スフィンゴイド塩基由来の脂肪酸に神経機能改善や脳組織老化予防等の効果が期待され、こんにゃく由来セラミド代謝産物の新しい脳機能性の発見に繋がる可能性があります。

画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/281726/LL_img_281726_2.png
細胞内のサピエン酸濃度

【今後の研究開発について】
本研究に用いたこんにゃく由来グルコシルセラミドは、板こんにゃくの製造時に廃棄される「飛び粉」から抽出製造され、皮膚の保湿・バリア機能を高める機能性食品素材として当社が販売するサステナブルな原料です。グルコシルセラミドは多くの植物に含まれていますが、小麦胚芽や米ぬかなどと比較し、こんにゃく芋の飛び粉抽出物はセラミド含有量が高いことが分かっています。
今後、さらなるヒト介入試験や脳機能性研究および認知機能分野における機能性素材の開発を進め、人々の健康に役立つ製品を提供いたします。


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プレスリリース提供元:@Press