医薬品フォーミュラリの策定に医療ビッグデータの利活用を開始 -- 昭和大学と株式会社JMDCの共同研究

プレスリリース発表元企業:昭和大学



昭和大学(東京都品川区/学長:久光正)の百賢二准教授(薬学部病院薬剤学講座)および佐々木忠徳統括薬剤部長らは、株式会社JMDC(東京都港区/代表取締役社長兼CEO:松島陽介)との共同研究として、医薬品フォーミュラリ策定に医療ビッグデータの活用を開始した。百准教授らは医療現場におけるフォーミュラリ策定のための確立手順の標準化を行い、その中に医療ビッグデータの解析結果を組み込むという本邦初(*1)の試みを行っている。




■背景
 近年、診療報酬へ医薬品フォーミュラリ(使用ガイド付きの医薬品集)の導入の是非が議論されている。2020年改訂においては見送られたものの、医薬品費の抑制策の一つとして現在も継続的に検討が進められている。
 同一カテゴリ内の医薬品成分間の有効性、安全性、経済性および合理性の差を評価する、医薬品フォーミュラリのメリットは、医療機関(商業ベースでも可能)ごとに策定することで、院内または地域における医薬品使用のシェア率を変えることが可能な一方、1)医薬品フォーミュラリ構築のための標準的な方法がないこと、2)後発医薬品(バイオシミラーを含む)使用の推進策として誤解を受けている可能性がある点に加え、個別に策定された医薬品フォーミュラリにおける推奨薬の選定結果の不透明さなどについても指摘されている。

■昭和大学の取り組み
 昭和大学においては、5年前より医薬品フォーミュラリの策定を始めており、すでに13のカテゴリについてホームページで公開している。
 昭和大学では2年前より、百准教授、佐々木統括薬剤部長を中心に、フォーミュラリの改訂と、フォーミュラリ策定のための手順の標準化を試みてきた。骨子としては、1)システマティックレビューの手法に基づく同一カテゴリ内の医薬品の有効性・安全性の比較を目的としたHead to Head のRandomized Control Trial(RCT)論文の評価、および 2)医療ビッグデータを用いた解析であり、それらのプロセスおよび議論の内容、成果を「医薬品フォーミュラリ報告書」として、関係者のCOI(利益相反)の状況も含めて開示するものである(現在は昭和大学統括薬剤部内のみへの開示)。
 今後はこれらの報告書の情報を各病院の薬剤師へ周知し、ディテーリング(処方シェア率変更)を行う予定である。院内におけるシェア率変更後には、地域医療への貢献も目指し、院外処方への働きかけも行う予定である。

■本成果の斬新性
 一般に、医薬品フォーミュラリ策定の材料として用いられる学術論文の調査方法には一貫したルールがなく、フォーミュラリ策定を想起した施設の担当者の判断にゆだねられている部分が大きい。
 百准教授らはファーストステップとして、この文献調査の手法を見直し、手順書の策定を図ることで標準化に着手した。しかしながら、フォーミュラリ策定の材料として耐えうる学術論文(Head to Head のRCT)は、試験自体が製薬企業等からの支援を得づらいという社会的背景もあり、フォーミュラリ策定の材料不足という課題に直面した。そこで百准教授らは、セカンドステップとして、株式会社JMDCとの共同研究として、医療ビッグデータの提供を受け、その解析結果に加え、文献調査の結果および専門医との協議を材料としてフォーミュラリ策定を行うというプロセスを確立した。
 これまでの成果として、ビスフォスフォネート製剤の医薬品フォーミュラリを上述の手法で策定している。特に、文献調査からはほとんど得ることのできない、1)リアルワールドにおける処方実態、および 2)骨折のアウトカムの発生率に関し情報を構築することに成功し、同一カテゴリ内の医薬品に関する有効性・安全性の成分間における違いが評価可能となっている。

■まとめ
 医薬品フォーミュラリは、同一カテゴリ内の医薬品間の違いを評価することが重要であり、既存の情報のみでは評価が困難である。特に、医薬品のシェア率に直結する医薬品フォーミュラリの策定には、情報の「真正性」「再現性」「透明性」に加え「偏りのないデータ」を用い、時に研究的視点で情報構築することも必要となる。
 昭和大学統括薬剤部では「医療現場×医療ビッグデータ」をキーワードに、リアルワールドデータ(*2)を日常診療へフィードバックするための活動を今後も進めていく。



<補足説明>
*1 本邦初:発表者らの調べによる
*2 リアルワールドデータ:レセプトデータや電子カルテデータ、DPCデータ等、臨床現場で得られる診療行為に基づく匿名化された医療ビッグデータ



▼本件に関する問い合わせ先
 昭和大学 統括薬剤部 / 薬学部 病院薬剤学 
 准教授 百 賢二
 TEL: 03-3784-8845
 Mail: k.momo@pharm.showa-u.ac.jp

▼本件リリース元
 学校法人昭和大学 総務部総務課 大学広報係
 TEL: 03-3784-8059
 Mail: press@ofc.showa-u.ac.jp


【リリース発信元】 大学プレスセンター https://www.u-presscenter.jp/

プレスリリース情報提供元:Digital PR Platform

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