毎年この時期、「肌がかゆい・カサつく・赤くなる…」、原因は花粉かも!花粉症じゃない人でも約4割が実感 新発見・『花粉肌あれ』は、誰にでも起こりうる! 皮膚科医に聞く 『花粉肌あれ』の仕組みと対処法

プレスリリース発表元企業:株式会社資生堂

配信日時: 2021-01-19 13:00:00



[画像1: https://prtimes.jp/i/5794/1835/resize/d5794-1835-310394-3.jpg ]

もうすぐ花粉の季節…。
日本人の4人に1人が花粉症ともいわれ、くしゃみや鼻づまりなどの症状に悩まされる人も多いのではないでしょうか? また、肌が赤らんだりかゆくなったりすることで、花粉の季節の肌あれにストレスを感じる方も多数いるようです。ですが、実は花粉による肌あれは、花粉症の人に限った話ではないようです。


■非花粉症者であっても約4割が「春先の肌のゆらぎや肌あれ」を感じている

[画像2: https://prtimes.jp/i/5794/1835/resize/d5794-1835-154499-2.jpg ]

資生堂が2020年12月に花粉症の女性(以下「花粉症者」)600名と花粉症ではない女性(以下「非花粉症者」)600名の計1200名を対象に行った調査において、「春先(2~3月頃)に”肌のゆらぎ”、”肌あれ”を感じることはありますか?」との設問に、全体の約6割(58.7%)が「感じたことがある」と回答しており、また、非花粉症者群に限定してもその約4割(39.8%)の人が春先の”肌のゆらぎ”、”肌あれ”を感じていることがわかりました。(花粉症者群では77.5%)春先の肌あれは、花粉症者に限った悩みではないことが伺えます。

実はこの花粉による肌あれ、花粉症ではない人にも起こるということが資生堂の研究で明らかになっています。春先の花粉による肌あれの仕組みや対処法に関して、皮膚科医の日比野佐和子先生に解説いただきます。

【監修者】 皮膚科医 日比野 佐和子(ひびのさわこ) 先生

[画像3: https://prtimes.jp/i/5794/1835/resize/d5794-1835-134416-0.jpg ]

医療法人社団康梓会 Y'sサイエンスクリニック広尾統括院長、大阪大学大学院医学系研究科臨床遺伝子治療学特任准教授、医学博士。内科医、皮膚科医、眼科医、アンチエイジングドクター(日本抗加齢医学会専門医)。同志社大学アンチエイジングリサーチセンター講師、森ノ宮医療大学保健医療学部准教授、(財)ルイ・パストゥール医学研究センター基礎研究部アンチエイジング医科学研究室室長などを歴任。中医学、ホルモン療法、プラセンタ療法、植物療法(フィトテラピー)、アフェレーシス療法(血液浄化療法)などを専門とする。アンチエイジングの第一人者として国際的に活躍するほか、テレビや雑誌などにも数多く出演。


■春先の肌のゆらぎ・肌あれを感じても何の対策も打たない人が約6割。

[画像4: https://prtimes.jp/i/5794/1835/resize/d5794-1835-926018-6.jpg ]


春先(2~3月頃)に肌のゆらぎ・肌あれを感じる人を対象に、「何か対策をしていますか」と聞いたところ、「対策をしていない」が58.7%と実に約6割の人が、春先の肌の不調を感じながらも対策を講じていないことがわかります。

対策を実施している人の具体的な対策としては、「保湿のためのスキンケアをよりたっぷり(量)使う」が圧倒的に多く、花粉症者で4割強(41.7%)、非花粉症者で6割強(60.8%)が保湿を増やすことを実施。それ以外の対策としては、「スキンケア製品を変える」、「睡眠・休養を増やすようにする」、「新たにスキンケアアイテムを加える」「保湿のためのスキンケアの頻度をより高くする」が続きます。

花粉対策アイテムを使っている人(花粉から肌を守る化粧品を使う)は花粉症者においてもわずか15.7%、非花粉症者では4.1%と、非常に少数でした。
この結果に対し、日比野先生は「保湿は肌のバリア機能のために重要なので推奨されます。しかし、この傾向は、花粉の季節の肌のゆらぎ対策としては不十分です。」ということ。

[画像5: https://prtimes.jp/i/5794/1835/resize/d5794-1835-999159-5.jpg ]


■「自分は花粉症ではないから大丈夫」は間違い。
 花粉症でない人も花粉を意識した対策を講じる必要がある

調査結果より、花粉症を自覚している人のほうが、積極的に春の肌あれ対策を行っていることが見て取れますが、日比野先生は、花粉症の有無に関わらず、『花粉肌あれ』対策をするべきだといいます。
「花粉症は、主に鼻孔粘膜や目の粘膜に花粉が付着することで起こりますが、最新の研究で、花粉が肌に付着すると、花粉症でない人でも肌あれを起こす可能性があることがわかりました。従って、花粉症の人でなくても『花粉肌あれ』予防策を講じることが大切なのです。」(日比野先生)

《『花粉肌あれ』が誰にでも起こるわけ》
多くの花粉症の原因にもなっているスギ花粉のタンパク『Cryj1(クリジェイワン)』という目や鼻のアレルギー症状を引き起こす物質がありますが、これが肌に付着すると、通常は活動していない肌の中の『トロンビン』という酵素を活性化させてしまうことで表皮細胞は興奮状態になり、肌あれの原因になること、そしてこれは花粉症でない人にも起こり得ることを資生堂が発見しました。
[画像6: https://prtimes.jp/i/5794/1835/resize/d5794-1835-520903-4.jpg ]


また、春先は、花粉や紫外線といった外的刺激の増加や、新生活に向けての精神的ストレスにより、肌免疫とも呼ばれる肌のバリア機能を担うランゲルハンス細胞(免疫系にどう対処すべきかの指令を出し肌への刺激を鎮静化する)の減少も肌あれを助長します。

《『花粉肌あれ』予防のポイント》
『花粉肌あれ』予防のポイントは、花粉を肌に付着させないことと、皮膚のバリア機能を低下させないこと。花粉をなるべく肌に付着させない、かつ、花粉が付着しても対抗できるよう肌のバリア機能(肌免疫)を整えておくことが重要です。

●マスクとあわせ、花粉をバリアするアイテムを活用
花粉・ちり・ほこりなどの空気中の気になる微粒子汚れや、紫外線ダメージ・乾燥などの外部刺激から守ってくれるスキンケアやメイクなどで肌を覆っておくことで花粉の付着を軽減できます。また、花粉が付着してもその作用を低減化することができれば、症状が出にくくなります。
マスクは、摩擦の刺激を与えないよう、直接肌に接触する部位は、柔らかい素材の不織布マスクや綿・麻・絹などの天然素材のマスクを選びましょう。

●マスクをしていても、花粉はすき間があると侵入して付着します。

[画像7: https://prtimes.jp/i/5794/1835/resize/d5794-1835-703329-7.jpg ]

マスクをしていても、正しく装着されていない場合、隙間から花粉は侵入して肌に付着してしまいます。光っている箇所が、花粉の付着を示しています。
マスクをする際も、花粉・ちり・ほこりなどの微粒子汚れから肌を守る機能を持ったクリームなどを塗った上から着けると、より花粉から皮膚の薄い口周りをガードできます。

*室内(24℃/50%RH/無風)で疑似花粉(平均粒子約35μm)を顔全体に吹きかけ「パラレルアイD(UV光)」を照射。
*マスクの種類や花粉飛散量による。

●花粉が多い日の外出を控える
花粉が特に大量に飛散するのが、晴れて気温が高い日、空気が乾燥して風が強い日、雨上がりの翌日や気温の高い日が2~3日続いた後と言われています。気候を意識して外出を検討しましょう。

●帰宅したら時間をおかずに洗顔し、しっかり保湿。
物理的に花粉をガードするためにも、帰宅したら時間をおかず、手をしっかり洗った後に、刺激の少ないよく洗顔料で洗い流しましょう。刺激を避けるためにも泡立つ洗顔料がおすすめです。

●洗顔後はしっかりと保湿をすることでバリア機能対策を。
肌のバリア機能は、肌の表層部である幅わずか0.02mm程度の角層の部分が、皮脂膜によりきちんと水分が保たれ、かつ細胞間脂質がきちんと生成されていることで維持されます。
特に皮膚の薄い箇所は水分が蒸散し乾燥しやすく、細胞間脂質が十分に生成されずにバリア機能が低下しがち。洗顔後やお風呂上がりはなるべく早いタイミングでしっかりと保湿するように。また、日中に数回、花粉からガードしてくれる保湿ミストをすることでも、花粉ガードと保湿が同時に叶います。

●外出を控えていても花粉対策を怠らない
今年は自宅にいる間も、換気を頻繁にする必要があるため花粉が部屋に侵入する可能性があります。
また、ベランダで洗濯物を干す間やちょっとした外出でも、衣服や髪の毛に付着した花粉を部屋に持ち込んでしまうリスクがあります。外出を控えているときでも、花粉から肌を守るアイテムを使用するようにしましょう。

●おすすめの食材
抗酸化物質(ビタミンA・C・E)を摂りましょう。ビタミンA・C・Eは抗酸化成分としてだけでなく、皮膚や粘膜を正常に保ち、免疫力を維持する働きがあります。緑黄色野菜やフルーツは抗酸化物質の宝庫です。ビタミンCは抗酸化物質の代表格なので、春にかけて旬のキャベツやいちごをたっぷり食べるのがおすすめ。ブルーベリーなどに含まれるポリフェノール、サケなど赤い魚介類に含まれるアスタキサンチンなども積極的に摂りたい抗酸化物質です。
また、腸内環境を整え、自律神経を安定させることも免疫細胞が正常に働くことを助けます。
腸内細菌の善玉菌である乳酸菌の多いヨーグルトが肌の保湿機能を上げるという研究報告もあり、肌のバリア機能を上げることが知られているので、積極的に摂取しましょう。

●「食べすぎが肌あれを助長」は本当
食べすぎて腸の働きが鈍ってしまうと、肌の健康維持に重要なビタミンB群の吸収障害も起こり、肌荒れや皮膚炎を起こしやすくなります。睡眠不足や不規則な生活を含めて、日常生活におけるストレスも肌荒れには影響しますので、軽い運動や趣味などの自分なりのストレス発散法を取り入れましょう。

PR TIMESプレスリリース詳細へ