武田薬品がパイプラインの最新情報と2030会計年度までの売上収益50%成長目標について第39回年次J.P.モルガン・ヘルスケア・カンファレンスで発表

プレスリリース発表元企業:Takeda Pharmaceutical Company Limited

配信日時: 2021-01-14 22:59:00

武田薬品がパイプラインの最新情報と2030会計年度までの売上収益50%成長目標について第39回年次J.P.モルガン・ヘルスケア・カンファレンスで発表

− 2019会計年度から50%成長し、2030年度までに売上収益5兆円(470億ドル)を達成する目標1− 大きな市場潜在力を持つベストインクラス/ファーストインクラスの治療薬として2024会計年度までの上市を目指す新規候補物質12種を含むウェーブ1パイプラインのポートフォリオ− 2021会計年度から2023会計年度に純負債/調整後EBITDA倍率を2倍にするという目標達成に向け、迅速なレバレッジ低下を順調に進める

(大阪 & 米マサチューセッツ州ケンブリッジ)-(ビジネスワイヤ) -- 武田薬品工業株式会社(TSE:4502/NYSE:TAK)(「武田薬品」)は本日、仮想開催された第39回年次J.P.モルガン・ヘルスケア・カンファレンスにおいて、継続的な事業変革の進捗および成長についての最新情報を発表しました。代表取締役社長CEOのクリストフ・ウェバーが、今後10年の当社の売上収益成長に貢献すると見込まれる主要なパイプラインを含め、当社のポートフォリオ、パイプライン戦略、業績見通しについて、詳細を発表しました。

武田薬品の代表取締役社長CEOのクリストフ・ウェバーは、次のように述べています。「2020年に武田薬品は、回復力を備えた当社のビジネスモデル、幅のある当社ポートフォリオ、そしてCOVID-19の世界的流行がもたらした諸課題を克服しながら、従業員が世界中の患者さんや地域社会に一貫して貢献する中で示した傾倒ぶりを実際に示しました。価値に基づき、研究開発を駆使するバイオ製薬企業として2021年に創業240年を迎える当社は今後も、高度に革新的なパイプラインの医薬品を提供し、患者さん、従業員、地球のために一貫して貢献するという約束により、人生と生活を変える医薬品を世界中の患者さんに届ける取り組みに傾注していきます。」

持続的成長を支える革新性の高いパイプライン

武田薬品は、世界レベルにある最先端の研究開発体制を外部と提携しながら構築し、革新的で多様な創薬手法のパイプラインとして臨床開発段階にある約40種の新規候補物質を創出しました。武田薬品のパイプラインポートフォリオは当社の売上収益の成長に大きく貢献する可能性を有しており、当社は2030会計年度までに5兆円(470億ドル)1の売上収益を達成し、2019会計年度から50%成長する目標を掲げています。

この売上収益成長の大部分は、ベストインクラス/ファーストインクラスの治療薬となる可能性を持つ独自の新規候補物質(NME)12種類を含む当社のウェーブ1パイプラインと、現有のグローバルブランド14種類によってもたらされると見込まれます。

武田薬品のウェーブ1プログラムのうち、5件はブレークスルーセラピー指定を、3件はファストトラック指定を、米国食品医薬品局(FDA)より受けています。さらに、1件は日本の厚生労働省より先駆け審査指定制度の対象品目に指定されており、別の1件は中国国家食品薬品監督管理局より多国籍バイオ製薬企業に対して初のブレークスルー指定を受けています。5件の重要なデータ読み出しなど重要な節目となる成果12件に加え、ウェーブ1プログラムすべてで近い将来に開発上の重要な節目となる成果を2022会計年度を通じて達成できる見込みです。

社内の研究能力と現在進行中の業務提携200件超から成る武田薬品の研究体制は、ウェーブ1パイプラインの他に、2025会計年度以降の持続的成長につながるウェーブ2パイプラインの次世代治療薬の創出を着実に推し進めています。これらウェーブ2の早期臨床プログラムや前臨床プログラムは、重点治療領域全体で未充足ニーズが高い対象集団の患者さんに劇的な改善や治癒の可能性をもたらすようデザインされています。これらの新規候補物質はヒトでの有効性が確認された標的を狙って、多様な創薬手法を具現したもので、細胞療法・遺伝子治療・データ科学における新しい基盤技術を活用しています。

大きな市場潜在力を持つ主要なウェーブ1パイプライン資産

TAK-003

武田薬品の4価デング熱ワクチン候補(TAK-003)は、血清反応陰性者(デングウイルス感染歴がない方々)の保護や入院の予防など、デング熱の管理における主要な優先課題を含め、デング熱による大規模な世界的負担に対処する上で貢献し得るものです。TAK-003は、4種のワクチンウイルス型すべての遺伝子型の「バックボーン」として弱毒化された生の2型デングウイルスをベースとしています。TAK-003の開発プログラムには、二重盲検ランダム化プラセボ対照試験であるピボタル第3相TIDES試験(Tetravalent Immunization against Dengue Efficacy Study、デング熱に対する4価ワクチン接種試験)が含まれます。TIDES試験は、小児および若年の被験者にて、あらゆる重症度や4種類のデング熱血清型すべてを対象に、検査で確認された症候性デング熱を予防するための2回のTAK-003接種の安全性と有効性を評価するものです。TIDES試験は継続中であり、計4年半にわたり安全性と有効性を評価します。デング熱は、蚊が媒介するウイルス性疾患として最も急速に感染が拡大しており、WHOは2019年にグローバルヘルスに対する10大脅威の1つとして認めています。現時点で世界人口の約半数がデング熱の脅威にさらされており、毎年3億9000万人がデング熱に感染していると推測されます。

TAK-755

武田薬品のTAK-755は、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)の治療を変革する可能性があります。TTPは、循環ADAMTS13(正常な血液凝固の調節に不可欠な酵素)の低活性あるいは活性欠如として定義される致命的な希少血液凝固障害です。先天性TTPおよび免疫性TTPに対する新たな治療薬には高い未充足ニーズが存在し、TAK-755は両タイプのTTPの治療薬として現在開発中の初にして唯一のADAMTS13酵素補充療法です。承認された場合、TAK-755はADAMTS13濃度を迅速かつ完全に補正し、罹患率と死亡率に好影響を与える唯一の酵素補充療法になり得るものです。TAK-755は承認された場合、先天性TTPの予防におけるファーストインクラスの治療選択肢に、また免疫性TTPに対するベストインクラスの治療薬になり得るものです。TAK-755は、治療の簡素化、血漿分画製剤および血漿交換による有害事象の回避、在宅治療を実現する可能性があります。現在、免疫性TTPを対象とした第2相試験のデータの読み出しが2021年に、先天性TTPを対象としたピボタル第3相試験のデータ読み出しが2022年に予定されています。

TAK-007

テキサス大学MD アンダーソンがんセンターと連携して開発しているTAK-007は、IL-5で“武装”し、CD19陽性B細胞性悪性腫瘍を標的としたキメラ抗原受容体(CAR)ナチュラルキラー(NK)細胞療法です。この療法の狙いは、TAK-007が同種異系の治療法として、患者さん自身ではなく他人の健常ドナーからNK細胞を採取することを意味しています。そのため、TAK-007は事前に製造し、既製品として使用できるように備蓄できるものです。MD アンダーソンのCAR NK CD19は、再発/難治性非ホジキンリンパ腫(NHL)および慢性リンパ性白血病(CLL)の患者を対象とした第1/2相試験で検討中です。CAR NK療法は進行中の第1/2相試験において、既存のCAR-T細胞療法で見られる重篤なサイトカイン放出症候群(CRS)や神経毒性を伴っておらず、また外来で投与できる可能性があります。再発/難治性B細胞性悪性腫瘍患者を対象としたTAK-007のピボタル試験は、2021年に患者登録を開始できる見込みです。現在、がんの治療法として承認されているCAR NK療法や同種異系細胞療法はありません。

TAK-994およびTAK-925

TAK-994は、ナルコレプシータイプ1(NT1)の治療薬として臨床開発の段階に入った初の経口選択的オレキシン2受容体作動薬です。NT1は希少な神経疾患であり、日中の過度な眠気、情動脱力発作(本疾患の兆候および症状)が特徴で、オレキシン産生ニューロンの消失が原因となります。TAK-994は現在、ナルコレプシーを対象とした第2相臨床試験(SPARKLE-1501)が進行中です。承認された場合、TAK-994は本疾患の根本的な病態生理に対処する初めての治療薬となる可能性があります。TAK-925(静注製剤)ではNT1、ナルコレプシータイプ2(NT2)、交代勤務睡眠障害を対象に概念実証データを公表しています。特発性過眠症と閉塞性睡眠時無呼吸のデータは今後公表予定です。

財務面の強化

武田薬品は、投資適格格付の維持に傾倒しており、力強いキャッシュフローとノンコア資産の売却から得られる資金による迅速なレバレッジ低下により、2021会計年度から2023会計年度に純負債/調整後EBITDA倍率を2倍にする中期目標に向け、順調に推移しています。武田薬品は2020会計年度上期において、ノンコア事業の売却目標額100億米ドルを超過し、2019年1月以降に公表した11案件で最大116億ドルのノンコア資産の売却額となっています。また、2020会計年度上期のさらなるレバレッジ低下により、同期末時点で3.7倍の純負債/調整後EBITDA倍率となりました。

武田薬品は、確かな成長の勢いを持っており、中期的にも実質的な成長を加速できる潜在力があります。武田薬品はまた、2021会計年度末までに年間ランレートで23億ドルのコストシナジー目標の達成に向けても順調に進捗しており、中期の目標である30%台半ばの実質的なコア営業利益率を達成すべく、利益率をさらに下支えします。武田薬品は、1株当たり年間180円という確立された配当方針に基づき、引き続き株主還元を約束します。

J.P. モルガン・ヘルスケア・カンファレンスにおける当社のプレゼンテーションで使用したスライド、音声ウェブキャストへのリンクについては、武田薬品のウェブサイト(https://www.takeda.com/investors/ir-events/)にアクセスしてください。

武田薬品工業株式会社について

武田薬品工業株式会社(TSE: 4502/NYSE: TAK)は、日本に本社を置き、自らの経営の基本精神に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、グローバルな研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。武田薬品は、患者さん、従業員、そして地球に対する約束に従って、人生・生活を変える治療薬を創出し、お届けすることに傾倒しています。研究開発においては、オンコロジー(がん)、希少な遺伝性疾患および血液疾患、ニューロサイエンス(神経精神疾患)、消化器系疾患の4つの疾患領域に重点的に取り組むとともに、血漿分画製剤およびワクチンにも注力しています。武田薬品は、研究開発能力の強化ならびにパートナーシップを推し進め、強固かつ多様なモダリティ(創薬手法)のパイプラインを構築することにより、革新的な医薬品を開発し、人々の人生を豊かにする新たな治療選択肢をお届けします。武田薬品は、約80カ国で、医療関係者の皆さんとともに、患者さんの生活の質の向上に貢献できるよう活動しています。詳細情報についてはhttps://www.takeda.comをご覧ください。

留意事項

本留意事項において、「ニュースリリース」とは、本資料(添付資料及び補足資料を含みます。)において武田薬品工業株式会社(以下、「武田薬品」)によって説明又は配布された本書類、口頭のプレゼンテーション、質疑応答及び書面又は口頭の資料を意味します。本ニュースリリース(それに関する口頭の説明及び質疑応答を含みます。)は、いかなる法域においても、いかなる有価証券の購入、取得、申込み、交換、売却その他の処分の提案、案内若しくは勧誘又はいかなる投票若しくは承認の勧誘のいずれの一部を構成、表明又は形成するものではなく、またこれを行うことを意図しておりません。本ニュースリリースにより株式又は有価証券の募集を公に行うものではありません。米国1933年証券法に基づく登録又は登録免除の要件に従い行うものを除き、米国において有価証券の募集は行われません。本ニュースリリースは、(投資、取得、処分その他の取引の検討のためではなく)情報提供のみを目的として受領者により使用されるという条件の下で(受領者に対して提供される追加情報と共に)提供されております。当該制限を遵守しなかった場合には、適用のある証券法違反となる可能性がございます。

武田薬品が直接的に、又は間接的に投資している会社は別々の会社になります。本ニュースリリースにおいて、「武田薬品」という用語は、武田薬品およびその子会社全般を参照するものとして便宜上使われていることがあり得ます。同様に、「当社(we、usおよびour)」という用語は、子会社全般又はそこで勤務する者を参照していることもあり得ます。これらの用語は、特定の会社を明らかにすることが有益な目的を与えない場合に用いられることもあり得ます。

将来に関する見通し情報

本プレスリース及び本プレスリリースに関して配布された資料には、武田薬品の見積もり、予測、目標及び計画を含む当社の将来の事業、将来のポジション及び業績に関する将来見通し情報、理念又は見解が含まれています。将来見通し情報は、「目標にする(targets)」、「計画する(plans)」、「信じる(believes)」、「望む(hopes)」、「継続する(continues)」、「期待する(expects)」、「めざす(aims)」、「意図する(intends)」、「保証する(ensures)」、「だろう(will)」、「かもしれない(may)」、「すべきであろう(should)」、「であろう(would)」「することができた(could)」、「予想されるanticipates)」、「見込む(estimates)」、「予想する(projects)」などの用語、同様の表現、それらの否定表現を含むことが多いですが、それに限られるものではございません。かかる将来見通し情報は、多くの重要な要因に関する仮定に基づいており、これらの要因は実際の結果が将来見通し情報で明示ないし暗示された内容と著しく異なる場合の原因になり得るものです。これらの要因には、日本と米国の一般的な経済条件を含む当社の世界的な事業を取り巻く経済状況、競合製品の出現と開発、関連法規の変更、製品開発計画の成功または失敗、規制当局による判断とその時期、金利及び通貨為替レートの変動、市場で販売された製品または製品の安全性または有効性に関するクレームまたは懸念等、新型コロナウイルスの世界的流行病のような健康危機が武田薬品ならびにその顧客およびサプライヤー(武田薬品が営業する国々における外国政府を含む)に及ぼす影響や当社事業のその他の面に及ぼす影響、買収対象企業とのPMI(買収後の統合活動)の時期及び影響、武田薬品の事業にとっての非コア資産を売却する能力及びかかる資産売却のタイミング、武田薬品が米国証券取引委員会に提出したForm 20-Fによる最新の年次報告書及び他の報告書(https://www.takeda.com/investors/ reports/sec-filings/又はwww.sec.govにおいて閲覧可能)で指摘したその他の要因が含まれますが、これらに限られません。武田薬品は、法律ないし証券取引所規則で要求される場合を除き、本プレスリリースに含まれる、または当社が提示するいかなる将来見通し情報を更新する義務を負うものではありません。過去の実績は将来の経営結果の指針とはならず、また、本プレスリリースにおける武田薬品の経営結果ないし記述は武田薬品の将来の経営結果を示すものではなく、また、その予測、予想、保証、見積もりではありません。

IFRSに準拠しない財務指標

本プレスリリースと本プレスリリースに関連して配布される資料には、IFRS(国際会計基準)に準拠しない財務指標である、実質的な売上収益、コア営業利益、実質的なコア営業利益、実質的なコアEPS、純有利子負債、EBITDA、調整後EBITDA、フリー・キャッシュ・フローが含まれています。当社役員は業績評価並びに経営及び投資判断を、IFRS及び本ニュースリリースに含まれるIFRS以外の指標に基づき行っています。IFRSに準拠しない財務指標においては、IFRSに基づく場合には含まれることとなる一定の利益及びコスト並びにキャッシュ・フローを除外しており、またはIFRSにおいて最も良く対応した財務指標とは異なる計算方法で算出されています。IFRSに準拠しない財務指標を提供することで、当社役員は、投資家の皆様に対し、当社の経営状況、主要な業績及び動向の更なる分析のための付加的な情報を提供したいと考えております。IFRSに準拠しない財務指標は、IFRSに準拠するものではなく、付加的なものであり、また、IFRSに準拠する財務指標(「財務ベース」の用語で使われることがあります)に代替するものではありません。投資家の皆様におかれましては、IFRSに準拠しない財務指標につき、これらに最も良く対応するIFRS準拠財務指標との照合を行っていただけますようお願い申し上げます。

最も良く対応するIFRS準拠財務指標との照合を含め、当社のIFRSに準拠しない財務指標のさらなる詳細については、当社の投資家向け広報のウェブサイトをご参照ください。https://www.takeda.com/investors/reports/quarterly-announcements/

医療情報

本プレスリリースには製品についての情報が含まれていますが、それらの製品はすべての国で発売されているわけではなく、また国によって異なる商標、適応症、用量、濃度で販売されている場合があります。ここに記載されている情報は、開発品を含むいかなる処方薬についても、その使用の勧誘、販促、宣伝と見なすべきではありません。

1 PTS(技術的成功確率)調整前ベースの売上収益の増分を含みます(すなわち、当社が現時点では実現する可能性が低いと考えている技術的成功を含むベストケースのシナリオを示したものであり、予測や目標値と見なすべきではありません)。PTS調整後ベースの場合、武田薬品は2019年度から2030年度の売上収益の年平均成長率として、1桁台前半を見込んでいます。米国メディケア・メディケイド・サービスセンター(CMS)が2020年11月20日に発表した最恵国モデル暫定最終規則によって受ける可能性のある影響はいずれについても現時点で評価中であり、反映されていません。

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