「角膜の傷リスクチェックリスト」で判明 疲れ目を感じているあなたの角膜、傷ついてしまっているかも?PCやスマホ等で目を酷使している人は、角膜の傷リスクが約3倍!

プレスリリース発表元企業:ライオン株式会社

配信日時: 2020-11-17 09:45:00

角膜の傷チェックリスト

目を使う時間の増減別にみた角膜の傷リスク

パソコン・スマホ・タブレットでの仕事が増えた人の角膜の傷リスク判定

ライオン株式会社(代表取締役社長・掬川 正純)は、コロナ禍においてリモートワークやモニター視聴時間が増加していることを受け、東邦大学医療センター 大森病院眼科 教授 堀 裕一先生監修の「角膜の傷リスクチェックリスト」を用いて、目の疲れやかすみといった目の不快症状がある人の角膜に傷がついている(※1)可能性(角膜の傷リスク)を調査しました。その結果、パソコン、スマートフォン、タブレットなどの使用や細かい作業などで「目を使う時間が増えた」人ほど角膜の傷リスクが高く、「目を使う時間が変わらなかった人」に比べ、角膜の傷リスクは約3倍の結果でした。
目を酷使する時間が長いニューノーマル時代において、角膜の傷リスクは高まっていると推察されます。目の疲れが気になったら、乾きを潤すことだけではなく角膜の傷のケアも意識することが重要と考えられます。
(※1) 角膜に傷がついている状態:角膜上皮障害とも言い、「目の乾き」などの様々な原因から角膜が傷つき、発症する角膜の病気。


【調査概要】
・調査主体:ライオン株式会社
・期間 :2020年9月10日(木)~9月13日(日)
・方法 :インターネット調査
・対象 :20代~60代 男女300名
東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県在住
外出自粛の経験があり、新型コロナウイルス流行以降、
目を使う作業が1つ以上増加した人
・監修 :東邦大学医療センター大森病院眼科 教授 堀 裕一先生


1. 調査結果サマリー
(1) 角膜の傷リスクが高いと判定された割合は、「目を使う時間が増加した人(34.7%)」の方が、「目を使う時間が変わらなかった人(11.7%)」に比べ、約3倍高かった。
(2) パソコン、スマートフォン、タブレットの作業時間が増えた人の約7割が、角膜の傷リスクありと判定された。
(3) コロナ禍で疲れやストレスを感じたり、間食や飲酒が増えるなど生活習慣が変わった人は、角膜の傷リスクも高い人が多かった。

※本調査をご使用いただく際は、「ライオン・コロナ禍における角膜の傷リスク実態調査」と明記ください。


■角膜の傷リスクチェックリストとは?
東邦大学医療センター 大森病院眼科 教授 堀 裕一先生監修のもと「現代人の角膜ケア研究所」によって作成された、だれでも簡単に角膜の傷リスクを確認できるチェックリストです。以下の図の「行動編」「症状編」それぞれに3個以上、合計8個以上に該当した場合、角膜に傷がついている可能性が高く、「危険」な状態であると判定されます。このチェックリストをもとに、医師が角膜を診察したところ、「危険」に該当した人の73%の角膜に、実際に傷がついていたという診察結果が出ています。
今回の調査では、この「角膜の傷リスクチェックリスト」を用いて、コロナ禍における角膜の傷リスクの実態を調査しました。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/235417/LL_img_235417_1.png
角膜の傷チェックリスト

URL: https://www.kakumaku-lab.jp/cause/check-list.htm#2
図1. 角膜の傷リスクチェックリスト


2. 調査結果詳細
(1)目を使う時間が増えた人は、変わらなかった人に比べて角膜の傷リスクが約3倍に!
調査に協力いただいた男女300名に、「コロナ禍で、疲れることが増えた部位」についてたずねると、最も多かったのは「目(52.7%)」で、「肩(35.0%)」や「腰(28.3%)」よりも多い結果でした。これは、当社が本年5月に実施した調査(2020年5月22日発表資料)と同様で、目の疲れの悩みが続いていることがうかがえます。
続いて、下記に示す目を使う作業別に、コロナ禍前後での作業時間の増減を調べ、「目を使う時間が増えた人」、「目を使う時間が変わらなかった人」、「目を使う時間が減った人」に群を分け、各群の角膜の傷リスクを比較しました。その結果、「目を使う時間が増えた人」は、角膜の傷チェックリストで「危険」と判定された人が34.7%となり、角膜の傷リスクが他の群に比べて高いことがわかりました。「目を使う時間が変わらなかった人」と比べると約3倍、「目を使う時間が減った人」と比較すると約7倍、「危険」と判定される割合が高い結果でした。

https://www.atpress.ne.jp/releases/235417/img_235417_2.png
図2. 目を使う時間の増減別にみた角膜の傷リスク
(MA、n=300 目を使う時間が増加した人=49人、変わらなかった人=170人、減った人=81人)


≪群分けの基準≫
下記の作業別に時間の増減を評価した結果を、「とても増えた」「増えた」「少し増えた」は+1、「少し減った」「減った」「とても減った」は-1、「変わらない」「元々やっていない」は0として点数化し、合計点をもとに以下の通り群分けをした。

目を使う時間が増えた人 …+20~+8
目を使う時間が変わらなかった人 …+7~+2
目を使う時間が減った人 …+1~-15


≪目を使う作業項目≫ 全20項目
1. パソコン(仕事) 2. パソコン(動画を見る) 3. パソコン(ゲームをする)
4. スマホ(仕事) 5. スマホ(動画を見る) 6. スマホ(ゲームをする)
7. タブレット(仕事) 8. タブレット(動画を見る)
9. タブレット(ゲームをする) 10. SNSをチェック、やり取りする
11. オンラインショッピング
12. スマホ、タブレット、パソコンで電子書籍や漫画、新聞を読む
13.紙の本、雑誌、新聞などを読む 14. ゲーム機の使用 15. テレビの視聴
16. ブルーレイ、DVD、ビデオ、録画済み番組の視聴 17. 手芸、裁縫
18. 楽譜を見る楽器演奏、練習など 19. 模型、プラモデル作り
20. 細かい作業をともなう趣味(絵を描く、パズル、書道など)


(2)パソコン、スマートフォン、タブレット仕事が増えた人は、角膜の傷リスク「要注意」以上が約7割!
目を使う作業の中で「パソコン、スマホ、タブレットいずれかの仕事が増えた」と回答した人の中で、角膜の傷リスクが「危険」と判定された人は25.2%、「要注意」と判定された人は40.5%でした。これまでにもVDT作業(パソコンやタブレット等モニターを使用する作業)はドライアイになる可能性が高いことが明らかになっていましたが、モニターで目を酷使する状態が続くと、単に目の乾きや疲れを感じるだけではなく角膜そのものが傷ついてしまう危険性も高まる可能性が示唆されました。

https://www.atpress.ne.jp/releases/235417/img_235417_3.png
図3. パソコン・スマホ・タブレットでの仕事が増えた人の角膜の傷リスク判定(SA、n=111)


(3)ストレスを感じている人や間食、飲酒量が増えた人は、角膜の傷リスクも高いことが明らかに
コロナ禍での心身の状態やストレスに起因すると思われる行動の増加についてたずねると、「ストレスを感じることが増えた」「間食が増えた」「イライラすることが増えた」「あまりやる気がなくなった」などと答えた人が多くいました。角膜の傷リスクの判定結果別に心身や行動の変化を比較すると、角膜の傷リスクが「危険」と判定された人のほうが、「今のところ大丈夫」と判定された人に比べて、ストレス度合いやストレスに起因すると思われる行動が増えている割合が高い結果でした。目を酷使する機会が多い人のほうが、ストレスを感じたり、間食や飲酒などの行動に変化があったことがうかがえます。

https://www.atpress.ne.jp/releases/235417/img_235417_4.png
図4. 角膜の傷リスクチェックリスト判定別 心身や行動の変化(MA、n=300)


東邦大学医療センター 大森病院眼科 教授 堀 裕一(ほり ゆういち)先生のコメント
角膜の傷チェックリストを上手に使って、角膜の傷に注意を。
目を休ませるほか、角膜の傷リスクに合わせて、点眼薬でのケアも必要

ニューノーマル時代と呼ばれるリモートワーク等の生活様式が定着し、様々な作業・活動がオンライン化するようになりました。人との接触が減り、感染のリスクを抑えられている一方で目を酷使する時間は増えており、角膜上皮障害のリスクは高まっています。
角膜はレンズとしてモノを見る役割と、異物が入ってこないようにバリアする役割を果たす重要な部分です。日々再生することでその機能を保っていますが、調査結果にもあったように疲れを顕著に感じているということは、コロナ禍での生活環境の影響で多くの人の角膜の再生が遅くなり、傷つきやすい状態になってしまっている表れかもしれません。
角膜に傷がついてしまうと、見えづらさや痛みなどを感じるだけでなく、感染症などを引き起こすリスクも高くなってしまうため、日頃から目を休憩させる、点眼薬で目を潤す意識を持ちましょう。また「危険」と判定された人は、ただ潤すだけではなく、きちんと角膜修復を目的とした点眼薬を使用するなど、『角膜のケア』という一歩先のケアを心がける必要があるでしょう。


【監修者プロフィール】
1995年大阪大学医学部卒業、大阪大学医学部眼科学教室入局。2001年米国ハーバード大スケペンス眼研究所研究員。06年大阪大学医学部眼科助手(助教)、09年東邦大学医療センター佐倉病院眼科講師、11年東邦大学医療センター佐倉病院眼科准教授、14年東邦大学医療センター大森病院眼科教授。18年~20年日本角膜学会 理事長。
現在に至る。
https://www.atpress.ne.jp/releases/235417/img_235417_5.png


詳細はこちら
プレスリリース提供元:@Press