ステイホーム週間でテレビの見られ方は変わったのか?~前編~を発表

プレスリリース発表元企業:TVISION INSIGHTS株式会社

配信日時: 2020-06-05 16:56:49







人体認識技術を用いて、テレビ視聴者の視聴態勢から「視聴質」データを取得・提供するTVISION INSIGHTS株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:郡谷康士 以下「当社」)は、独自に取得した視聴質データを基に、2020年3月26日の東京都記者会見の前後で果たしてテレビの見られ方は変わったのか、について、前編と後編にレポートを分けてお送りします。

前編では、
・記者会見後に、よく見られるようになった番組ジャンルは何か?
・テレワークの増加で、昼間のニュース番組はよく見られるようになったのか?
の2つに、焦点を当てて分析しました。


記者会見後によく見られるようになった番組ジャンルは何か?
1/20(月)~5/3(日)までの視聴質を、3/25の東京都記者会見を境に前半後半に分けて、新型コロナウイルスがテレビの視聴質にどのような影響を及ぼしたのかを、視聴質の伸び率としてランキングにしました。
データの対象は NHK、ETV+民放5局 の 番組本編+CM です。

今回のランキングはVI値×AI値の伸び率でランキングにしました。「VI値×AI値」とは専念視聴度合いを示す指標であり、数値が高いほどそのジャンルがよく見られていることを示します。

視聴質の伸び率は、記者会見前の期間の視聴質を0%としたときの、記者会見後の期間の視聴質を%表記しています。例えば、会見前のVI値×AI値が1.00、会見後のVI値×AI値が1.15の場合、伸び率は+15%と表記されます。

個人全体では、アニメ/特撮、ドキュメンタリー、映画の順に視聴質の伸び率が高い結果となりました。
スポーツの視聴質が低下した要因は、MF3の影響が大きく、マラソンや相撲などのスポーツが中止となったことが要因として考えられます。
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「アニメ/特撮」ジャンルで視聴質の伸びを牽引した番組は、「クレヨンしんちゃん」、「名探偵コナン」、「サザエさん」、「ちびまる子ちゃん」などの長寿アニメ番組でした。
クレヨンしんちゃん はVI値(滞在度)が伸びており、土日のステイホームによって、今まで見ていなかった層が見るようになったことが推察されます。名探偵コナン、サザエさん、ちびまる子ちゃん はVI値(滞在度)よりもAI値(注視度)の伸びが大きく、ながら見の程度が低くなっていることが分かります。時間に余裕ができ、家族でゆったりと見られていることが考えられます。

「ドキュメンタリージャンル」ではTBSの「テレビ史を揺るがせた100の重大ニュース」、映画ジャンルでは「大林宣彦監督の時をかける少女」などがよく見られていました。

視聴質が伸びた主要なアニメ番組のVI値、AI値の比較(個人全体)
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以下は年代別の傾向です。
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テレワークの増加で昼間のニュースはよく見られるようになったのか?
次に、「ニュース/報道」ジャンルで東京都記者会見前と会見後の、時間帯別の視聴質を比較しました。
データの対象はNHK、ETV+民放5局 の番組本編+CMです。

MF1、MF2では朝の視聴質が下がり、午前や午後の時間帯で視聴質が大きく伸びていました。これは多くの人がテレワークになったことにより、通勤前にニュースを見る行動が減り、平日の日中でもテレビでニュースを見ていたことが考えられます。

MF3では朝帯の視聴質が上がり、午前の視聴質が下がっていました。その他の時間帯に大きな変化は見られませんでした。
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以下は、年代別の比較です。
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以上、前編では番組ジャンルの見られ方、ニュース番組の見られ方について明らかにしました。
後編では、学校休校や保育所の休園によって、Child(4歳-12歳)とTeen(13歳-19歳)の時間帯別視聴質は変わったのか?など、生活リズムの変化と視聴質をテーマにした分析を公開する予定です。



■データについて

VI値 (滞在度=Viewability Index)
テレビが点いている際に、どれくらいTVの前に滞在しているかの度合いを示しています。数値が高いほど、テレビの前の滞在人数が多く、滞在時間が長いことを表します。
AI値 (注視度=Attention Index)
テレビの前に人が滞在している際に、どれくらいテレビ画面に人の顔が向いているかの度合いを示しています。数値が高いほど、画面を注視した人数が多く、注視秒数が長いことを表します。
VI値×AI値 (専念視聴度) →本分析対象
テレビが点いている際に、どれくらいテレビ画面に人の顔が向いているかの度合いを示しています。
※VI値、AI値ともに、2016年4月から2016年9月の半年間における、放送局 (NHK/ETV/NTV/TBS/EX/TX/CX) の平均値を1.00としています。

■データの収集方法


一般視聴者宅に人体認識アルゴリズムを組み込んだセンサーを設置し、顔認証システムを用いてテレビの前に人がいるか、番組のどこで画面に注目したかといった視聴態勢を判断・計測しています。2015年6月より計測スタートし、2020年6月現在、地上波関東6局7チャンネル、地上波関西6局7チャンネル、MXテレビ2チャンネル、BS8局9チャンネルの全番組について、毎秒レベルで視聴質の計測を行っています。

■注釈


VI値×AI値が同じ値の場合は、小数点第3位で順位をつけています。
小数点3位以下は四捨五入しています。
番組ジャンルは、エムデータ社のメタデータに準拠します。
「番組ジャンル:福祉」は接触人数不足の為対象から除外しています。



■TVISION INSIGHTS株式会社について
TVISION INSIGHTS株式会社は、テレビの「視聴質」を計測する会社です。当社が開発した人体認識技術を用いて、テレビの視聴態勢を取得しデータ化する独自手法で、データセットを取得・蓄積・提供しています。またグローバルにも拠点を広げ、ボストン・ニューヨークでも展開。テクノロジーとビッグデータを用いて、テレビ本来のポテンシャルを顕在化することを目指しています。

■企業概要
会社名:TVISION INSIGHTS株式会社
代表 :代表取締役 郡谷 康士
所在地:東京都千代田区大手町一丁目6番1号大手町ビル6階 Inspired.Lab 内
設立 :2015年3月6日



本件に関するお問合わせ先
<本件に関する報道関係のお問い合わせ先>
コーポレート:太田  E-mail:info@tvisioninsights.com

関連リンク
ホームページ 当記事掲載ページ
https://tvisioninsights.co.jp/whitepaper/2020/5076/

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