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初期宇宙形成の源、水素ガスの大規模構造「宇宙網」を発見 理研などの研究

2019-10-05 19:58:25

発見された宇宙網の画像(青い部分が水素ガス)。(画像:理化学研究所発表資料より)

発見された宇宙網の画像(青い部分が水素ガス)。(画像:理化学研究所発表資料より)

 銀河や巨大ブラックホールは水素のガスから作られる。初期の宇宙において、水素を主成分とするガスが蜘蛛の巣型の「宇宙網」と呼ばれるネットワークを形成して、それが銀河や巨大ブラックホールになると現在考えられているのだが、その実証となる宇宙網そのものの観測に、理化学研究所(理研)などの研究グループが成功した。

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 研究に参加しているのは、理研開拓研究本部坂井星・惑星形成研究室の梅畑豪紀研究員(東京大学大学院理学系研究科客員共同研究員)、ダーラム大学計算宇宙論研究所のミケーレ・フマガリ教授、国立天文台アルマプロジェクトの松田有一助教、名古屋大学大学院理学研究科の田村陽一准教授ら。

 宇宙網の観測は、銀河形成の理論モデルを実証して、初期宇宙における銀河とブラックホールの形成・進化の謎を解き明かすために、不可欠のファクターであった。しかし、水素のガスはほとんど光を放つことはないため、現在の科学でこれを観測することは不可能ではないかとも考えられていた。

 研究グループは、まずみずがめ座の方向115億光年のかなた、SSA原始銀河団に注目した。活発に星を生み出す銀河や成長途上の巨大ブラックホールがある領域で、その周辺に宇宙網があるかどうかが大きな関心の的となっていたからである。

 まず用いられたのはアルマ望遠鏡である。そのミリ波観測によって活発な銀河を探り、さらにX線によってブラックホールを探索。そして天体までの距離を調べる分光観測をミリ波と赤外線によって行った。その結果、400万光年ほどの狭い範囲に18の銀河と巨大ブラックホールが密集していることが分かった。

 水素ガスには光を受けて紫外線波長で発光する性質がある。その光を、すばる望遠鏡の広視野カメラであるシュプリーム・カムの受像から解析した。すると、銀河や巨大ブラックホールを繋ぐように広がる、水素ガスの光らしきものがおぼろげに感知された。

 そこで、その光をさらにVLT望遠鏡の観測装置MUSEによって観測したところ、得られた三次元的構造情報から、宇宙網であることが確実となったのである。

 研究の詳細は、アメリカの科学誌「Science」オンライン版に掲載されている。

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