泣くほど仕事に行きたくない。毎日のように働いていると、そんな経験もありますよね。それでも苦しい気持ちを押し殺して、いつものように職場へ向かう。職場へ行ったからには、何でもない表情で通常通りに業務をこなさなければなりません。
「泣くほど辛いのに、行かなければならないから行く」冷静に考えれば、もう既に繰り返される日常に心がついていけない状況です。心が置き去りになると、同じ生活を続ける事が段々と難しくなるでしょう。
そこで、心のSOSは見逃さずにキャッチする必要があります。存分に自分自身と向き合って、涙の理由と対処方法を考えましょう。仕事が泣くほど嫌なときにはどうしたら良いか、具体的な方法も併せてご紹介します。
- 案内人
『退職希望者』と『退職代行業者』の懸け橋になることを目標に本プロジェクトを立ち上げる。自分たちの退職時の経験から悩みに寄り添い、安心して利用できる退職代行業者のみを紹介する。
涙は心のSOS!見逃さずにキャッチしよう
仕事に行きたくないと泣くことは異常ではありません。たまたま泣くきっかけが仕事だっただけのこと。たとえ大人でも、感情を揺さぶられて泣くことは自然な現象です。自分がどのような状況なのか、放置したらどうなるのかなど危険性を知って、心のSOSをしっかり受け止めましょう。
限界であることを受け入れる
泣くほど仕事に行きたくないという場合は、すでに心身が限界を迎えています。そこで我慢して出社をすれば、傷口に塩を塗っているようなものです。まずは、素直に自分のSOSを受け入れましょう。
「みんなが出来ている事が自分にはできない」と、自分を責めてしまう人もいるでしょう。しかし出社ができる人は、たまたま心の安定を保てているタイミングなだけなので、人と比べる必要はまったくありません。
既に限界なのですから、それ以上頑張る必要もないのです。しっかり寝てご飯を食べて、深呼吸をしましょう。まずは自分が「生きている」ことを実感してください。心を穏やかにして、限界を自覚しましょう。
「仕事に行きたくない」は甘えではない
仕事に行きたくないと思うことは、決して甘えではありません。行きたくない理由を突き詰めていけば、解決困難な問題を抱えていたり、不条理な状況に置かれていたり、それ相応の理由があることがほとんどです。
「仕事に行こうとすると涙が出る」「職場の近くまで来ると吐き気がする」このような状況なら、自分を解放すべきタイミングです。
対して、「昨夜寝るのが遅かったから仕事に行きたくない」「ゲームがやりたいから行きたくない」これらの行きたくないは甘えだと言われて当然です。甘えの場合、一般的に自分で解決できる理由を備えています。
涙以外の症状はないか確認する
会社に行きたくないと感じたら、涙以外の症状がないかを確認しましょう。冷静になって生活を振り返ると、涙以外にも症状を伴っている場合があるでしょう。精神疾患や心の病の初期症状として、以下のようなケースがあります。
- 夜になってもなかなか寝付けない。
- 朝早くに目が覚めて、そこから眠れない。
- 職場に近づくと頭痛・腹痛がする。
- 言葉・行動が暴力的になる。
- これまで難なく行えていた仕事でもミスを連発する。
この段階では、無理をすれば仕事ができる状況にあります。甘えだと自分を鼓舞することもあるでしょう。しかしこれらの異変は、放っておいて治るものではありません。気になる症状が出たら、早めに医療機関を受診することをおすすめします。
重症化すると仕事に支障をきたす
行きたくない気持ちに無理を重ねて重症化すると、次第に仕事に支障をきたすようになります。家族や話を打ち明ける事ができる親しい人がいればよいのですが、自分ひとりだと誤った考え方をしてしまうこともあります。
- 通勤電車で誹謗中傷されている気になり、人が怖くなる。
- 交通事故に巻き込まれたら、仕事に行かなくて済むんじゃないかと考える。
- 職場に体調不良で休んでいる人がいれば、羨ましく感じる。
人が怖くなると、コミュニケーションを取ることをためらうようになり、次第に休む理由を探すようになります。人との交わりを断ちたがることもあるため、職場での人間関係にも溝が生まれるでしょう。
真面目な人ほど自分を追い込みやすい
基本的に真面目な人ほど、「仕事に行きたくない」という状況に陥ると自分を追い込みます。毎日に一生懸命なあまり、「組織は自分ひとりがいなくてもまわる」という事実に気付きにくいのです。
ここで頑張らなければ。自分だけ休むわけにいかない。緊張の糸が解けた瞬間、ふと「死ねば会社に行かなくて済むのでは」という考えに辿り着くのです。周囲の人が異変に気付いて、指摘してくれることもあるでしょう。
そこで素直に病院へ行くという選択ができれば良いのですが、真面目な人は病院へ行くのも拒否することがあります。真面目さは仕事に必要なものですが、日頃から人の意見を聞く柔軟さも意識して生活しましょう。
思わず泣いてしまう理由と対処方法
「行きたくない」と泣いている間は、涙の理由を考える余裕がありません。自分が限界であることを受け入れてから、涙の理由を考えてみましょう。理由が明確になれば、対処方法を探ることができます。
ハラスメントが過ぎる場合は専門の窓口に相談する
ハラスメントが原因だと気付いたら、専門の窓口に相談しましょう。自分が相手に注意をして、変わってもらうということは不可能です。注意をする行動もストレスになるため、当事者同士で解決を試みるのはおすすめできません。相談窓口は以下のような場所があります。
なお職場に相談窓口を設けている場合には、迷わず相談しましょう。部署異動や配置換えなど対処してくれることがあります。問題が複雑な場合、裁判に発展しそうな場合には、弁護士に相談しても良いでしょう。
仕事量や仕事内容が辛いなら上層部に訴える
仕事量や仕事内容が辛いと分かったら、上層部に訴えてみましょう。泣くほどに辛いと感じるなら、違和感を感じているのは自分だけではありません。同僚も同じように考えていることがあるため、雑談の中でさりげなく話してみても良いでしょう。
残業が多かったり、クレームを処理する部署はストレスを多く抱えます。心身ともに健康な状態を保つためには、定期的な配置転換や就業時間を厳守する事によって対応することができます。もちろん、業務を見直し根本的に残業やクレームを減らせればベターです。
上層部に訴える際には、同様の考えの人がいればぜひ一緒に話してもらいましょう。一人で訴えるよりも複数人で訴えた方が説得力があります。
頑張る時には期限を設ける
どうしても頑張らなければならない時には、期限を設定しましょう。泣くほど頑張る人は、期限を設けなければひたすら頑張ってしまうことがあります。そうすると、緊張をほぐすタイミングを失い、結果精神疾患を患ってしまうのです。
自分はここまではきっちり仕事をするが、それ以上は無理であることを周囲に話しておきましょう。その際無理をし過ぎないよう、やや余裕のある期限を設けることがポイントです。
期限や仕事範囲を設定されれば、周囲もどうカバーしたら良いかが明確になります。万が一自分だけがいつも頑張らなければならない職場なら、退職を視野に入れましょう。
ミスをした時こそ生活習慣を整える
仕事でミスが重なった場合にも、泣くほど仕事に行きたくないことがあるでしょう。自分を追い込んでしまう状況下だからこそ、生活習慣に目を向けましょう。起きてしまったミスは、挽回するしか方法がありません。
しかし挽回するためにはエネルギーが必要です。適度な睡眠と三食きちんと食事を摂ることで、また仕事に向き合う元気が出てきます。朝食を食べる子供と食べない子供では、食べる子供の方が積極的に授業に取り組むというデータもあります。
よってミスをした時には、まずはしっかり食事を摂りましょう。もし眠れるなら、十分に睡眠をとってまた仕事に向き合うのがおすすめです。
仕事が泣くほど嫌なときに取るべき行動
仕事が嫌で泣くことが続く場合には、以下の対策を検討しましょう。無理を重ねても、状況は悪化するだけです。少しでも現状を改善する方法を探ってみましょう。
数日休む
まずは仕事を数日休むのも良い方法です。嫌な気持ちを引きずって仕事をしても、良い成果を上げる事はできません。人と接する仕事の場合には、周囲に不信感を与える事もあるでしょう。
数日と期間を決めて休むには、遠方の葬儀に参列したい、家族が体調不良で検査入院に付き添いたいなど、誰でも起こり得る理由を提示します。もし職場の上司と親しい関係であれば、素直に状況を話しても良いでしょう。
先に状況を話しておくことで、改善が見られなかった場合の対処がスムーズになります。しかし上司とは単なる仕事上の付き合いの場合には、ただのサボりだと誤解を招くことがあるため、素直に話すか否かはこれまでの関係性から慎重に判断しましょう。
部署異動・配置転換をお願いする
自分だけで解決が困難なときには、部署異動・配置転換を申し出てみましょう。ハラスメントが原因の場合には、企業のほうが敏感なので、理由を明確に話すと希望が通りやすいです。
異動が叶ったら、はたして自分の「行きたくない」という気持ちが変化するのかを確かめましょう。異動によって、泣くほどの状況が解決するならそのまま継続することが可能ですし、変わらず涙が出るなら別な方法を探らなければなりません。
異動を受け入れてもらえないどころか、話さえ聞いてもらえないという場合には、退職を視野に入れましょう。同じ環境で状況が好転することは期待できません。職場に見切りをつけるという判断も、また賢い選択です。
医療機関を受診して診断書をもらう
毎日のように仕事に行きたくないと泣く場合には、医療機関を受診して診断書をもらいましょう。数日の休暇なら取得できる事も多いですが、長期に渡って休むためには会社が納得する「理由」が必要です。
職場に病気の原因がある場合、医師によっては、「休みたいのか、異動したいのか、退職したいのか。」といった、患者の今後の方向性を聞いたうえで診断書を作成してくれます。自分の希望をまとめておくと良いでしょう。
医療機関を受診するということは、診断名が付くため勇気がいることです。しかし現実を受け入れるなら、できるだけ早い方が良いのです。早く休みに入れることはもちろん、その後の対策も立てやすくなりますよ。
雇用形態を変える
同じ職場で働けるなら、雇用形態を変える事を考えても良いでしょう。現状正社員であるなら、パートやアルバイトとして働けないか上層部に相談しましょう。雇用形態が変わるだけでも、のしかかるプレッシャーが違います。
正社員は、突発の仕事が入れば残業することもあるでしょう。納期や作業工程を細かく把握しているのも正社員です。パート・アルバイトは正社員の補佐する立場なので、分からないことは聞けばよいですし、指示を出してもらえる立場になります。
また精神疾患を患ってしまうと、環境が変わることがストレスになるため、可能な限り同じ環境で働くことが望ましいとされています。もしそれでも状況が改善されないなら、その時にまた考えれば良いのです。
退職する
取れる対策をすべて講じても、状況に変化がないなら退職をしましょう。休職や異動、雇用形態を変えても変化がないということは、会社そのものが苦痛になっている証拠です。
しかし退職をして次の目標がなくなってしまうと、また負のスパイラルに陥ることがあるため、「新しい会社を探す」「趣味に没頭する」など先にすべき事を明確にしておくことをおすすめします。気持ちを切り替える事で、これまでの不安を気にすることが少なくなるでしょう。
退職の手続きさえ嫌になってしまった場合には、退職代行という手段もあります。新しい会社を探すにあたっては、年収よりも職場の雰囲気を重視することを忘れずに、可能なら転職エージェントの利用を考えましょう。
泣くほど仕事にいきたくないときは即退職も視野に!
会社に行きたくないという気持ちは、誰でも持つものです。これまで泣くほど頑張った自分を褒めてあげましょう。泣いてしまう理由はさまざまですが、決して自分が悪いわけではありません。
たまたま自分に合わない仕事、合わない人間関係だっただけです。涙を流すことにエネルギーを消費するよりも、先の楽しい人生を考えましょう。
出来ないことや辛いことは、専門家に頼れば良いのです。医師やカウンセラー、今は退職までも代行できる時代です。上手に利用して、笑顔の時間を増やしましょう。