保育士の悩み

新人保育士が辞めたい理由7選!年度途中でも退職・転職できる?

保育士は可愛い子どもに囲まれて、いつも楽しく働けるイメージがある人気職です。しかし実際に働いてみると、想像以上の激務やストレスがあることに気付きます。

1年目~2年目の新人保育士は、実際に働き始めて「向いてないかも」「辞めたい」と思い始めているのではないでしょうか。当記事では、新人保育士が辞めたくなる理由7選や対処法を解説します。

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新人保育士が辞めたい理由7選

小さいころから保育士に憧れていた人でも、実際に保育士になると「辞めたい」と思ってしまうことは珍しくありません。ここでは、新人保育士が「辞めたい」と感じる理由7選を紹介します。

就職前の理想とギャップがある

保育士として働き始めると、学生の頃に思い描いた理想と現実のギャップに苦しめられることがあります。

保育士の仕事は楽しそうなイメージがありますが、現実には事務作業が多く激務です。残業や持ち帰り作業などプライベート返上で働いているのに、給料が少ないのでやりがいも失われていきます。

心に余裕がなくなってくると、大好きな子どもに対しても優しくなれません。自分の中の理想の保育士像と、実際に保育士として働く自分のギャップに自己嫌悪して苦しむ人も多く存在します。

同僚・上司との人間関係

保育士は女性が多く、人間関係がこじれやすい職場です。激務で余裕がない人も多く、パワハラやいじめが横行しています。

保育士というと優しい女性のイメージがありますが、実はドロドロとした人間関係が渦巻いています。子どもや保育の仕事は大好きでも、人間関係に心が病んで離職してしまう人も多いのです。

ピアノが弾けない

多くの幼稚園・保育園では、ピアノのスキルが必須です。しかし、ピアノが苦手で悩む保育士は意外と多く存在します。

小さいころからピアノを習っている人であれば、それほど難しいことではありません。しかし、保育士を目指すために大学からピアノを習い始めた人にとっては習得が難しいものです。

ピアノが弾ける人と弾けない自分を比べて辛くなってしまうことも多くあります。ピアノが苦手であれば、ピアノ不問の夜間保育園や施設内保育園に転職することも検討したほうがいいでしょう。

子どもが嫌い

保育士になる前までは子どもが大好きだったのに、保育士として働き始めると子供が嫌いになってしまう人もいます。園児は何をしでかすか分からないし、何かあれば保育士の責任になってしまうため、接すれば接するほど子どもに対するストレスが高まるのです。

また、人間関係や保護者対応など複合的なストレスが溜まり、子どもへの嫌悪感につながってしまう場合も多くあります。子どもが嫌いになっていくことに自己嫌悪を感じ、メンタルがボロボロになってしまう保育士も少なくありません。

園児に怪我をさせてしまった

園児に怪我をさせてしまい、責任を感じて辞めたいと思い始める保育士もいます。園児の怪我は担当保育士の責任として責められるからです。

保育士不足の施設が多く、1人の保育士が数十人の園児を監督しなければなりません。しかし、縦横無尽に暴れまわる園児の行動すべてを把握しておくのは困難です。

きちんと注意事項を伝えた上で園児を見張っていても、子どもの怪我は起こってしまいます。上司や保護者から責められ、そして何より子どもに怪我をさせてしまった自分を責めてしまい、仕事をするのが苦痛になっていくのです。

保護者からのクレーム

保育士の悩みの種になるのが、保護者からの理不尽なクレームです。園児同士のトラブルなど、保育士に落ち度のないことでも保育園にクレームがきます。

クレームが来るたびに忙しい仕事を止めて対応しなければならず、いつも保育士が悪者扱いされてしまうのです。責任感が強い保育士は、理不尽なクレームでも「自分が悪い」「向いてない」と思ってしまい、辞めたい気持ちが強くなります。

仕事量と給料が合ってない

保育士の給与は、他の職業と比較すると極めて低いといえます。仕事の大変さに対し、賃金が見合っていません。

職種平均年収平均月収
全職種489.9万円40.8万円
保育士326.8万円27.2万円
(出典)平成28年度賃金構造基本統計調査
引用元:保育士の平均賃金 厚生労働省(PDF)

上記の表は新卒看護師からベテラン看護師までの平均収入額なので、新人の看護師はさらに低収入なことが分かります。残業や持ち帰りの仕事が多く、プライベート返上で仕事をしなければならないのに、一向に昇給しないのです。

周りの友達がどんどんキャリアアップし、おしゃれや旅行を楽しんでいるのに、自分だけ激務・低収入でみじめな気持ちになってしまいます。頑張っても報われないのであれば、辞めたいと思ってしまうのは当然のことでしょう。

辞めるor続ける?新人保育士が退職前に考えたいこと

人間関係や収入などのストレスが大きく、辞めるか続けるか迷っている人が多いのではないでしょうか。せっかく頑張って取得した資格なのですから、もう少し頑張ってみたい気持ちもありますよね。

ここでは、新人保育士が辞める決断をするまえに考えたいことを紹介します。辞めるか続けるかの判断基準として、チェックしてみてください。

昇給する可能性

職場の規定を見直し、昇給する可能性があるのか確認してみてください。「年功序列で給料が上がる」「勤続3年でリーダーに昇格する」など明確な昇給・昇格基準があるのなら、もう少し頑張ってみることを検討しましょう。

ただし勤続5年で1万円アップ、勤続10年で3万円アップなど、ほとんど昇給しないところもあります。昇給規定があいまいな職場だと、いつまでたっても1万円も昇給しない場合があるので注意が必要です。

我慢して働いてもほとんど昇給しないのであれば、退職や転職を検討してください。職場環境・人間関係が悪く収入にも満足していないのであれば、無理してとどまる必要はありません。

人間関係が改善する可能性

理不尽なパワハラ・モラハラやいじめを受けている場合は、今すぐに退職してください。しかし、自分が変わることで人間関係が改善するのであれば、もう少しだけ頑張ってみることも大切です。

自分に少しでも原因や落ち度があると感じたら、今後のためにも改善してみてください。苦手に感じる人でも、話してみたら意外と気が合う場合があります。

今いる子どもや保護者が嫌な場合は、卒園まで我慢すれば解決するはずです。先輩に相談したり、自分を変えたりしても、一向に人間関係が改善されないのであれば退職・転職しましょう。

保育士の仕事自体が好きかどうか

「辞めたい」と思う理由を考えてみましょう。実際に保育士として働いて「向いてない」「保育の仕事自体が嫌い」と気付いたのであれば、別の仕事に転職した方が幸せになれるかもしれません。

しかし保育の仕事自体は好きで、できれば辞めたくないという気持ちがあるなら、信頼できる上司に相談してみてください。上司が真剣に相談に乗ってくれるのであれば、環境は改善するかもしれません。

ただし、上司からのパワハラやいじめを受けていて相談できない場合は我慢しても無駄です。メンタルがボロボロになる前に今すぐ退職して、他の幼稚園や保育園に移りましょう。

もう少し頑張れるか・限界か

「子どもや保護者への迷惑」「同僚保育士への迷惑」などを抜きにして、一旦自分の心と向き合いましょう。もう限界と感じるなら、年度途中でも今すぐ退職するべきです。

上記のような症状に1つでも当てはまるのであれば、心も身体もストレスで限界にきています。逃げ出すことは決して恥ずかしいことではありません。自分のことを一番大切に考え、年度途中でも思い切って退職してしまいましょう。

いつ言う?新人保育士の辞め方マニュアル

「年度途中だからやめられない」「忙しくて言うタイミングがない」など、退職したくても辞められないケースが多くあります。ここからは、保育士が職場を退職する方法を見ていきましょう。

年度途中でも退職できる

保育士でも年度途中に退職できます。年度が終わるのを待つ必要はないですし、法的な責任を負うこともありません。

保育士だとしても、他の労働者と同じように「自由に退職する権利」があります。今すぐ辞めたいと思ったら、1年目の新人でも、年度途中でも退職できるのです。

子どもや保護者、職場のことを考えれば望ましいことではないかもしれません。しかし自分の心と身体を優先し、勇気を出して辞める決断をするのも大切なことです。

在職中に転職活動をしておく

1年目の保育士が退職した場合、原則として失業保険は受けられません。そのため、実家のお世話になれない人は在職中から転職活動を始めておきましょう。

在職期間中に次の転職先を決めてしまっても問題ありません。転職希望日は1ヶ月以上先にしておきましょう。転職先が先に決まっていれば、今の職場を辞めた後すぐに働けるので安心です。

退職の意思を伝えてたときに引き留めにあっても、転職先が決まっているなら応じる必要はありません。引き止め交渉に法的拘束力はないので、冷静に対応すれば必ず辞められます。

退職希望日の1ヵ月前までに伝える

職場の就業規定を見直し、退職するときはいつまでに伝えればいいのか確認しましょう。特に記載がなければ、1カ月前までに伝えればOKです。

まずは「相談したいことがある」「面談をお願いしたい」と伝え、話し合いをする日時のアポを取りましょう。面談のアポ取りはメールやLINEでも差し支えありません。退職の意思はできるだけ直接伝えることが望ましいです。

運動会やお遊戯会など大きな行事がある場合は、退職希望日を行事後に設定しましょう。年度途中に辞めることで迷惑をかけてしまいますが、行事まで働く誠意は見せられます。

退職理由は正直に話さなくてOK

退職の意思を伝えるとき、必ず退職理由を聞かれます。このとき、必ずしも本音を言わなければならないわけではありません。スマートに辞められるような退職理由を考え、はっきりと伝えることが大切です。

上記など、できるだけやむを得ない事情を伝えることが大切です。ストレスで体調を崩している場合は、医師に診断書を書いてもらうと辞めやすくなります。

引き留め交渉にあっても、退職意思をはっきりと伝えれば受け入れてもらえるはずです。どうしても辞められそうにない場合は、退職代行に相談してみてください。

引き継ぎをする

退職が決まったら、退職する日まで後任者への引き継ぎを開始します。年度途中の保育士は忙しいので、できるだけ引継ぎしやすい環境に整えましょう。

年度途中に退職する場合、忙しくて満足に引継ぎできません。そのため、手書きでもいいので簡単な「引継ぎ書類・表」などを作っておくと便利です。園児・保護者の特徴物の置き場所などを分かりやすくまとめておくだけで、引継ぎがとても楽になります。

子どもと保護者に退職することを伝える

退職日が近づいてきたら、子どもや保護者に退職することを伝えましょう。保護者には、保育参観や懇談会があるときに伝えるとスムーズです。

職場によっては、園だよりなどで退職することを記載する場合もあります。上司や先輩に相談しながら、職場のルールに従いましょう

また、最後には担任したクラスの保護者へ向けてメッセージ・お手紙を書くこともおすすめです。精いっぱいの気持ちを込めた手書きメッセージを渡せば、年度途中の退職でも温かく受け入れてもらえます。

辞めたいけど言えないなら退職代行の利用も検討しよう

「辞めたいけど言えない」「辞めさせてくれない」など、どうしても辞められない状況なら退職代行を利用しましょう。退職代行を使えば、担当者が退職の手続きをすべて終わらせてくれます。

退職代行の料金相場は3万円前後です。格安な退職代行だと、1万円代から対応してくれる場合もあります。多くの退職代行業者ではLINEやメールなどで無料相談を受け付けているので、1人で悩まず相談してみてください!

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新人保育士が辞めたい理由まとめ

保育士は、想像以上に理想と現実のギャップがある仕事です。新人保育士が働き始めてすぐに「辞めたい」と感じることも少なくありません。

人間関係もドロドロしているところが多く、ストレスの多い職場です。頑張っても職場環境が改善されず、心と身体が限界に感じるなら思い切って退職・転職してしまいましょう。

年度途中でも、働き始めたばかりの新人でも、辞めたいと思った時にやめていいのです。どうしても辞めにくかったり、辞められなかったりする場合は、退職代行の利用も検討してみてください。

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