『Marvel’s Wolverine』限定版PS5に新基板「EDM-051」の存在―冷却効果がより安定か

(Sonyinteractive.com)[写真拡大]
『Marvel’s Wolverine』の限定版PS5を分解した技術者が、新しい基板「EDM-051」を確認した。液体金属を使う冷却部分の構造に加え、CMOS電池の配置や基板上の部品構成が変わっている。現時点で分解結果が確認できるのは限定版の本体で、通常モデルでの採用範囲は明らかになっていない。
■限定版で見つかった新基板
ゲーム機の修理技術者Modyfikator89は2026年9月30日、限定版PS5の分解結果を公開した。同氏によると、内部にはEDM-051基板があり、従来のPS5 Slimとは基板上の部品配置や内部構造が異なる。付属の説明書には、今回確認された電池の配置変更が反映されていなかったという。
日本での製品名は「PlayStation 5 デジタル・エディション “Marvel’s Wolverine” バトルイエロー リミテッドエディション」。ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)の発表では、ゲーム本編のプロダクトコードと特別デザインのコントローラーが付属し、9月15日に数量限定で発売された。希望小売価格は税込9万6980円で、Amazon.co.jpで販売される。
■液体金属の周囲とヒートシンクを変更
PS5は、主な処理を担う半導体とヒートシンクの間に、熱を伝える液体金属を使っている。SIEは2025年のPS5 Pro分解解説で、液体金属を塗布する部分に細かい溝を追加し、冷却効果をより安定させる設計だと説明した。
修理技術者Modyfikator89は2025年、PS5 Slimの「CFI-2116」でも冷却部分の変更を報告している。今回のEDM-051については、半導体の周囲を保護する面や液体金属の保持構造がさらに変わり、PS5 Proに近い設計になったと説明する。ヒートシンクの構造と材料にも、従来のSlimとの違いが見られたという。
液体金属が接触面に偏ると、熱を伝える面積が減る場合がある。修理情報サイトのiFixitは、PS5の液体金属が酸化したり、不均一に広がったりする事例を修理ガイドで説明している。冷却部分の形状を見直す意義は、液体金属を必要な場所に保ち、接触状態を安定させる点にある。
■CMOS電池の交換が容易に
EDM-051では、内蔵時計の動作に使うCR2032型CMOS電池にもアクセスしやすくなったという。従来のPS5 Slimでは電池が基板の下にあり、iFixitによると交換には本体の大部分を分解する必要があった。PS5 Proでは、外装カバーを外し、電池収納部のねじ1本を緩めて交換できる。
電池を交換しやすい配置は、長く使う機器の保守に役立つ。電池が消耗して日時の設定が保持されなくなった場合も、交換のために冷却部分まで取り外す作業を減らせる。米国では電子機器の修理に必要な部品や情報へのアクセスを広げる州法が成立しているが、適用範囲は州ごとに異なり、ミネソタ州とコロラド州の法律はゲーム機を除外している。
■ほかの変更点と購入時の確認
Modyfikator89によると、EDM-051ではHDMI出力の信号を整えるリタイマーも新しい構成になった。同氏は、従来より低コストの部品構成だと説明している。分解で確認された変更には、基板上の部品配置の見直しと、内部構造の簡素化も含まれる。
限定版の外装には、ウルヴァリンのスーツと爪をイメージした黄色のデザインが施されている。すでに対応するPS5を持つ人向けには、別売りの本体カバーも用意された。外装デザインと内部基板は別の情報であり、EDM-051の採用状況を確かめるには、本体の内部仕様に関する追加の情報が必要になる。
2026年10月3日時点で、通常のディスクドライブ搭載モデルやデジタル・エディションにEDM-051がどの程度採用されているか、確認できる公表資料はない。冷却構造の変更による温度や故障率の差も、分解結果だけでは数値として示されていない。過熱や予期しない電源断が起きた場合は、SIEが案内する通風孔の確認と清掃、故障診断から対応を進められる。
元記事: New PS5 Slim Secretly Carries Third-Generation Liquid Metal Fix: No Box Marks It
※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。
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