BYD、全固体電池搭載車を2027年に投入する計画 大規模採用は2030年以降の見通し

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BYDは、全固体電池を搭載した同社初の車両を2027年に投入する計画だ。まずは高価格帯の車両で実証を進め、大規模な採用は2030年以降を見込む。車種や電池容量、航続距離などの仕様は明らかにしていない。
■2027年の搭載車に向けた開発
BYDの執行副社長ステラ・リー氏は、全固体電池の技術と商用化で同社が先行しているとの見方を示し、2027年に最初の搭載車を投入する計画を語った。電池事業の最高技術責任者、孫華軍氏も、2027年ごろから車両での実証利用を始める見通しを示している。
孫氏によると、BYDは2013年に全固体電池の研究開発を始め、2023年には産業化の実現可能性を検証する段階に進んだ。2024年には容量20Ahと60Ahの試作セルを製造した。開発には硫化物系固体電解質を採用している。
孫氏は、2027~2029年を実証期間と位置付け、まず中・高価格帯の車両への搭載を想定する。2030~2032年には主力価格帯の車両にも採用を広げる見通しだ。大規模な採用の開始時期については、2030年以降としている。
■先行する車種と電池性能の見通し
初期の搭載先としては、BYD傘下の「DENZA(デンツァ)」や「仰望(ヤンワン)」の高価格帯モデルが挙げられている。ただし、最初に採用する車種は発表されていない。実証段階では生産台数も限られる見通しだ。
全固体電池については、セルの質量当たりのエネルギー密度が最大400Wh/kgに達するとの非公式な報道がある。一般的なリン酸鉄リチウム(LFP)電池の目安として挙げられる160~180Wh/kgや、高性能なニッケル・マンガン・コバルト(NMC)系電池の約300Wh/kgを上回る数値だ。ただし、BYDが2027年の搭載車で実現する性能として公表した値ではない。
量産時のコストも焦点となる。孫氏は、生産規模が拡大すれば、全固体の三元系電池の価格は、液体電解質を使う三元系電池に理論上近づくとの見方を示した。一方、BYDのチーフサイエンティスト、廉玉波氏は、価格や材料調達の面からLFP電池も今後15~20年間は使われ続けると予測している。
■他社の開発と、全固体電池への期待
開発を進めるのはBYDだけではない。中国の奇瑞汽車は、同社の全固体電池モジュールで400Wh/kgを達成し、600Wh/kgを目標に開発を続けていると発表した。トヨタは2027~2028年の全固体電池搭載車の市場導入を目指し、ホンダは量産工程を検証するパイロットラインを設けた。メルセデス・ベンツも搭載試験車による走行を公表している。
全固体電池は、電極間でイオンを運ぶ電解質に固体材料を用いる。可燃性の液体電解質を減らせることから、安全性の向上が期待される。また、電極材料や電池の設計の選択肢が広がり、エネルギー密度の向上や電池パックの小型化につながる可能性がある。
性能を引き出すには、固体電解質と電極の接触を保ち、界面の抵抗を抑える必要がある。BYDが2027年の車両実証を経て、性能と量産工程をどこまで確立できるかが、普及に向けた次の焦点となる。
元記事: BYD’s Solid-State Battery Tech For EV Is Nearly Ready for the Road—What to Expect?
※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。
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