G.Skill、EXPO ULL対応「Trident Z5 Royal NeoX」発表 DDR5-6000でCL26からCL36を展開

2026年9月11日 13:10

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記事提供元:Tech Times

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G.Skillは9月9日、AMDのAM5プラットフォーム向けDDR5メモリ「Trident Z5 Royal NeoX」シリーズを発表した。全モデルがDDR5-6000とAMD EXPO Ultra Low Latency(EXPO ULL)に対応し、CL26、CL28、CL30、CL36の4構成をそろえる。

容量はいずれも32GB(16GB×2)で、鏡面仕上げのヒートスプレッダとクリスタル調のRGBライトバーを採用する。世界各地で順次発売する予定だが、価格や地域別の発売時期は明らかにしていない。

■サブタイミングまで調整するEXPO ULL

EXPOは、メモリの動作速度や電圧、タイミングなどの設定をプロファイルとして保存し、対応するAMD環境で適用しやすくするメモリオーバークロック技術である。EXPO ULLでは、従来の主要タイミングに加え、メーカーが調整した複数のサブタイミングをプロファイルに収録できる。

G.Skillによると、Trident Z5 Royal NeoXでは、同じDDR5-6000のデータ転送速度を維持しながら、複数のサブタイミングを細かく調整することでメモリアクセスの遅延低減を図った。利用には、EXPO ULLに対応するAMD製CPU、マザーボード、BIOSの組み合わせが必要となる。

サブタイミングには、DRAMのリフレッシュ間隔を示すtREFI、書き込み完了後に次の動作へ移るまでの時間を示すtWR、同一バンクグループ内で行を連続して有効化する際の間隔を示すtRRDSなどがある。EXPO ULLでは、こうした設定をメモリメーカーが検証したプロファイルとして適用できることが特徴となる。

■CL26からCL36までの4モデル

今回発表された製品は、すべてDDR5-6000、32GB(16GB×2)のデュアルチャネルキットである。タイミングは、CL26モデルが26-36-36-32、CL28モデルが28-36-36-32、CL30モデルが30-38-38-32、CL36モデルが36-36-36-76となる。

先頭の数値はCASレイテンシーを表し、読み出し命令を受けてから最初のデータが出力されるまでのクロックサイクル数を示す。DDR5-6000の場合、CASレイテンシーだけを時間に換算すると、CL36は12ナノ秒、CL26は約8.67ナノ秒となる。

もっとも、実際のメモリアクセス性能はCASレイテンシーだけでは決まらない。ほかの主要タイミングやサブタイミング、CPU内のメモリコントローラ、マザーボード、BIOS、使用するアプリケーションなども影響するため、CL26とCL36の数値差がそのままゲーム性能差になるわけではない。

■既存のEXPO ULL検証では効果に大きな幅

Trident Z5 Royal NeoXを対象とした独立ベンチマークは、発表時点では確認されていない。一方、別のG.Skill製EXPO ULL対応メモリを用いた検証では、サブタイミングの最適化による効果がCPUやゲームによって大きく変わることが示されている。

TechSpotは、DDR5-6000のTrident Z5 NeoX RGB CL30およびCL36を、通常のEXPO対応DDR5-6000 CL30と比較した。Ryzen 7 9700Xを使用した1080pテストでは、ゲームによって平均フレームレートの差が小さい場合から十数%に達する場合まで、結果に幅があった。

Ryzen 7 9800X3Dでは、多くのテストで差が小さかった一方、「Baldur's Gate 3」のように改善が表れた例もあった。3D V-Cacheを搭載するX3Dモデルは、一般にメインメモリへのアクセスを大容量L3キャッシュで減らせるため、メモリ設定変更の影響が相対的に小さくなりやすい。ただし、効果の程度はゲームや負荷条件によって異なる。

解像度を4Kへ上げてGPU側の処理がボトルネックになると、メモリ構成による差が縮小したゲームが多かった。ただし、CPUやメモリへの依存度が高いゲームでは、4Kでも差が残った例があり、解像度だけで効果の有無を一律に判断することはできない。

LTT Labsによる別の検証では、Ryzen 7 9700XおよびRyzen 7 9850X3Dと、CL30、CL36のEXPO ULL対応メモリを使用した結果、ゲームや生産性アプリケーションで明確な改善が見られない場面も多かった。こうした結果から、EXPO ULLの効果は対応規格の有無だけでなく、具体的なメモリ構成と利用環境を含めて判断する必要がある。

■DDR5-6000とAM5のクロック構成

AM5環境では、DRAMの実クロックであるMCLKと、メモリコントローラのクロックであるUCLKの比率が、メモリアクセスの遅延に影響する。DDR5-6000は6000MT/sのデータ転送速度を示し、実クロックは3000MHzとなる。

Zen 4およびZen 5世代のRyzenでは、DDR5-6000付近でMCLKとUCLKを1対1で動作させやすい。このため、転送速度をさらに高めることだけを目指すよりも、DDR5-6000で主要タイミングやサブタイミングを調整する構成が、AM5向けの有力な選択肢となっている。

ただし、対応可能な設定はCPUに内蔵されたメモリコントローラの個体差やマザーボード、BIOSによって変わる。DDR5-6000や記載されたタイミングでの動作が、すべてのシステムで保証されるわけではない。

■鏡面仕上げとRGBを採用

Trident Z5 Royal NeoXは、Royalシリーズの特徴である鏹面仕上げのアルミニウム製ヒートスプレッダを採用する。カラーはゴールドとシルバーの2色で、上部には結晶を思わせる形状のRGBライトバーを備える。

G.Skillは、メモリ性能だけでなく、内部が見えるPCケースでの外観を重視するユーザーも想定している。EXPO ULLへの対応と低いタイミング設定に加え、装飾性の高いデザインを組み合わせた上位シリーズという位置付けになる。

■購入前に互換性と価格の確認を

EXPO ULLを利用するには、対応するCPU、マザーボード、BIOSが必要である。購入時には、G.Skillやマザーボードメーカーが公開するQVLを確認し、使用予定のマザーボードと対象キットの組み合わせが検証されているかを確認する必要がある。

EXPO ULLを含むEXPOプロファイルはメモリのオーバークロック設定であり、適用後の安定性はシステム構成によって異なる。重要なデータを扱う環境では、プロファイルを有効にした後に十分なメモリテストを行うことが望ましい。

Trident Z5 Royal NeoX自体の価格と独立した性能測定は、発表時点では示されていない。CL26モデルがCL36モデルに対してどの程度の性能差を持ち、その差が価格に見合うかは、実売価格と同一環境での比較テストが明らかになってから判断すべきだろう。

元記事: G.Skill Royal NeoX: CL26 EXPO ULL Kit Stacks Latency Gains for Ryzen Builders

※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。

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