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Amazfit初のソーラー対応機か、「T-Rex Dual Solar」が各国認証に登場 「Dual」の意味は未判明

(Amazfit.com)[写真拡大]
Zepp Healthの未発表スマートウォッチ「Amazfit T-Rex Dual Solar」とみられるモデルが、米連邦通信委員会(FCC)を含む複数地域の認証情報に登場した。マレーシアの認証情報ではモデル番号「A2570」と製品名が結び付けられているが、Zepp Healthは製品仕様、発売日、価格を正式発表していない。
製品名に含まれる「Dual」が何を指すのかも不明だ。Zeppアプリ内で見つかったとされるコードから、文字盤側とケース背面側の2カ所で光による入力を測定する構造や、複数の表示方式を組み合わせる構造が推測されているものの、いずれも確認された仕様ではない。
■複数地域の認証情報で確認された製品概要
モデル番号「A2570」は、インドネシアの認証データベースにAmazfitブランドのスマートウォッチとして登録されている。申請者はPT Globaltama Sukses Makmur、製造国は中国、証明書番号は125183/DJID/2026と記載されている。
韓国の国立電波研究院(RRA)も、認証コードRC-hM6-A2570として同モデルを掲載している。認証日は2026年8月4日で、申請者は安徽華米信息技術有限公司(Anhui Huami Information Technology Co., Ltd.)、製造国は中国とベトナムとなっている。
製品名が確認されたのはマレーシアのSIRIMによる認証情報である。2026年8月3日付の登録には、モデル番号A2570と「T-REX DUAL SOLAR」の名称、型式承認コードRDCX/40N/0726/S(26-4227)が記載された。認証保有者はComsat Mobile Communication Sdn Bhdである。
A2570はユーラシア経済連合の登録情報にも登場し、米国ではFCC ID「2AC8UA2570」として申請されている。FCC資料からはWi-FiとBluetoothへの対応を確認できる。アンテナ関連資料は複数の衛星測位帯域への対応を示唆するが、バッテリー容量やソーラー充電機構の詳細は明らかになっていない。
複数地域で認証手続きが進んでいることから、市販を想定した製品である可能性は高い。ただし、認証取得だけで発売時期や販売地域が確定するわけではない。2026年9月4日に開幕するIFA 2026で発表されるとの見方もあるが、Zepp Healthから公式な予告は出ていない。
■アプリ解析で発見されていたソーラー関連コード
認証情報が確認される前の2026年6月には、Zepp Healthのコンパニオンアプリ「Zepp」の解析から、ソーラー機能に関連するとみられるコードが見つかったと報じられていた。
検出されたとするクラス名には「SolarBatteryChargeRecord」が含まれ、電力入力に関連する項目として「watch_face_input_power」と「case_back_input_power」が存在していた。名称だけを見れば文字盤側とケース背面側からの入力を示すように読めるが、実際のハードウェア構成や、これらの項目がA2570専用であるかどうかは確認されていない。
その後、Amazfitスペインの公式Instagramアカウントには、T-Rexシリーズに似た未発表の腕時計が短時間掲載されたと報じられた。円形の筐体や赤いベゼルのアクセントが確認された一方、投稿された画像だけからディスプレイ方式やソーラー機構を特定することはできない。
■ソーラー充電とディスプレイの消費電力
Garminは2019年に「fēnix 6X Pro Solar」を発売して以降、ソーラー充電対応のアウトドアウォッチを展開してきた。同社のソーラー対応モデルでは、外光を利用して表示を見やすくする半透過型のMIP(Memory-in-Pixel)ディスプレイが主に採用されている。
MIPは、表示内容が変わらない間の消費電力を抑えやすい方式である。屋外での視認性を確保するためにバックライトを常時点灯する必要もないため、小型の太陽電池から得られる限られた電力を駆動時間の延長に使いやすい。
AMOLEDは各画素が発光するため、鮮やかな色や高いコントラストを実現できる一方、画面の明るさ、表示内容、点灯時間によって消費電力が大きく変わる。時計ほどの面積で得られる太陽光発電を、AMOLED搭載機の駆動時間延長にどこまで生かせるかは設計上の課題となる。
Suuntoも、MIPディスプレイを採用した初代「Suunto Vertical」にソーラー対応モデルを用意していたが、LTPO AMOLEDを採用した「Suunto Vertical 2」ではソーラー充電を製品仕様に含めていない。
ただし、これらの事例だけでAMOLEDとソーラー充電の組み合わせが不可能だと結論付けることはできない。ディスプレイの点灯時間、太陽電池の面積、バッテリー容量、電力制御など、製品全体の設計によって実際の効果は変わる。
■「Dual」が意味する2つのアーキテクチャ仮説
「Dual Solar」という名称については、大きく分けて2つの解釈が挙げられている。ただし、いずれもZepp Healthが公表した仕様ではない。
第1の仮説は、AMOLEDと低消費電力ディスプレイを組み合わせる構成だ。地図やワークアウト情報などのカラー表示にはAMOLEDを使い、時刻などの常時表示には低消費電力の画面を使うという考え方である。
こうした構成であれば、常時AMOLEDを点灯する場合より消費電力を抑えられる可能性がある。ただし、1台のスマートウォッチに異なる表示方式をどのように組み込み、視認性や厚さ、コストとのバランスを取るかという課題がある。現時点でA2570が複数のディスプレイを搭載する証拠は確認されていない。
第2の仮説は、文字盤側とケース背面側に光を受ける領域を設ける構成だ。この推測の根拠となっているのが、Zeppアプリ内で見つかったとされる「watch_face_input_power」と「case_back_input_power」という項目である。
ケース背面は装着中に皮膚で覆われるため、太陽電池を配置したとしても受光条件は限られる。時計を腕から外した状態や、ケース外周に光が当たる構造での利用が考えられるが、項目名だけではセンサーの位置や用途を特定できない。
Garminは「fēnix 8 Solar」や「Enduro 3」で、ディスプレイ周囲のソーラーリングを利用する設計を採用している。A2570が文字盤以外にも受光部を備えるのであれば異なるアプローチとなるが、その判断にはZepp Healthによる正式な仕様公開を待つ必要がある。
■実利用におけるソーラー充電の効果
ソーラーウォッチの駆動時間は、日照条件や使い方によって大きく変わる。Garminは「Instinct 3 Solar」の一部のバッテリー駆動時間について、5万ルクスの屋外環境を前提条件として示している。
スマートウォッチモードで「ソーラー充電により無制限」とする数値は、終日装着し、1日3時間を5万ルクスの屋外環境で過ごすことを想定したものだ。Max Battery GPSモードなどでは、使用中に5万ルクスの環境が続くことが条件となる。
実際の発電量は、季節、天候、日陰、衣服による遮蔽、時計の向きなどによって変化する。したがって、ソーラー充電は好条件下で駆動時間を延ばす機能として考え、必要な稼働時間を常に保証する電源として扱わない方が現実的だ。
比較対象となる「Amazfit T-Rex Ultra 2」は、日本ではメーカー希望小売価格8万9,900円(税込)で販売されている。870mAhのバッテリーを搭載し、通常使用で最大30日間の駆動をうたう。T-Rex Dual Solarのバッテリー容量や公称駆動時間は未発表であり、既存モデルをどの程度上回るかは分からない。
■アウトドアウォッチ市場における競争
Garminは、低消費電力ディスプレイ、ソーラーセル、電力制御、GPSモードなどを組み合わせることで、ソーラー対応アウトドアウォッチの製品群を拡大してきた。現在はfēnix、Enduro、Instinctなど複数のシリーズでソーラー対応モデルを展開している。
AmazfitもT-Rexシリーズを通じて、AMOLED、デュアルバンド衛星測位、オフラインマップ、サファイアガラス、チタン素材などを採用したアウトドア向け製品を拡充してきた。
日本で販売されている48mm版「Amazfit T-Rex 3 Pro」は、メーカー希望小売価格5万9,900円(税込)で、1.5インチAMOLEDディスプレイ、デュアルバンド対応の6衛星測位、サファイアガラス、グレード5チタン合金製ベゼル、10ATM防水を備える。
上位モデルの「Amazfit T-Rex Ultra 2」は、グレード5チタン合金製のベゼルとケースバック、サファイアガラス、1.5インチAMOLEDディスプレイ、64GBストレージなどを採用している。
T-Rex Dual Solarが実用的な駆動時間の延長を実現すれば、AmazfitがGarminのソーラー対応製品と競うための新たな要素になる。ただし、現時点では発電能力、バッテリー容量、ディスプレイ方式、価格のいずれも判明しておらず、市場での競争力を評価できる段階ではない。
Zepp Healthが発表した2026年第1四半期の売上高は5,150万ドル(約81億8,850万円、1ドル=159円換算)で、前年同期比33.8%増だった。同社は製品構成の高価格帯への移行が進んでいるとしており、3月と4月にはプレミアムT-RexモデルがT-Rexシリーズ販売台数の約半分を占めたと説明している。
■製品が扱うデータとプライバシー
一般的なAmazfitのアウトドアウォッチは、位置情報、運動履歴、心拍数、血中酸素レベル、睡眠、ストレス、歩数などを記録する。T-Rex Dual Solarがどのセンサーや健康管理機能を搭載するかは公表されていないが、購入時には端末だけでなくZeppアプリのプライバシー設定やデータの取り扱いも確認する必要がある。
Zepp Health Corporationはケイマン諸島で設立された持株会社で、主要な執行拠点をオランダのゴーリンケムに置く。認証資料でA2570の申請者となっている安徽華米信息技術有限公司は、中国安徽省合肥市に拠点を置くZepp Healthの事業会社である。
中国の国家情報法第7条は、中国の組織と国民に国家情報活動への支援、協力を求めている。ただし、個々の利用者データにどの法律が適用されるかは、サービスを提供する法人、保管場所、データ移転の仕組み、利用者の居住地域などによって異なる。企業の設立地やサーバー所在地に関係なく一律に中国法が適用されると断定することは適切ではない。
Zepp Healthのプライバシーポリシーは、法的義務への対応や国家安全保障を含む一定の要請に基づいて個人情報を開示する場合があるとしている。こうした条項は、具体的な政府アクセスが行われたことを示すものではないが、利用者は収集項目、保存先、アカウント削除、第三者提供などの条件を確認した方がよい。
2026年6月には、米上院高齢化特別委員会の委員長らがFCCに書簡を送り、中国に関連する技術を用いた健康ウェアラブルについて、安全保障上のリスクに関する説明と調査を求めた。これは議員による問題提起であり、Amazfit製品の違反や情報流出を認定した行政処分ではない。
家庭や職場で端末を利用する場合、IoT機器を主要な業務端末とは別のネットワークに接続することは、端末間の不要な通信範囲を抑える一般的な対策となる。ただし、ネットワークを分離しても、Zeppアプリやクラウドサービスへ送信することに利用者が同意したデータの取り扱いは変わらない。
■Zepp Healthの今後のロードマップと発表の見通し
Zepp Healthは2025年第4四半期の決算説明で、2026年に複数のAmazfit製品を投入する計画を示している。T-Rexシリーズでは2026年に「T-Rex Ultra 2」が発売されており、A2570の認証情報はラインアップのさらなる拡充を示唆する。
複数地域で認証情報が確認されたことから、T-Rex Dual Solarが市販に向けて準備されている可能性は高い。しかし、認証を取得してから正式発表に至るまでの期間は製品ごとに異なり、IFA 2026で発表されることも確定していない。
今後の注目点は、「Dual」がソーラー受光部の数を指すのか、表示機構など別の構成を指すのかという点だ。バッテリー容量、ディスプレイ方式、ソーラー充電による延長時間、対応地域、価格が公表されれば、Garminなどのソーラー対応アウトドアウォッチと具体的に比較できるようになる。
■注目ポイントQ&A
●「Amazfit T-Rex Dual Solar」の「Dual Solar」とはどのような意味ですか?
現時点では分かっていません。Zeppアプリ内で見つかったとされる「watch_face_input_power」と「case_back_input_power」という項目から、文字盤側とケース背面側の2カ所で光による入力を扱う構造が推測されています。AMOLEDと低消費電力ディスプレイを組み合わせる説もありますが、いずれもZepp Healthが確認した仕様ではありません。
●なぜソーラーウォッチではMIPディスプレイが使われるのですか?
MIPディスプレイは、表示内容が変わらない間の電力を抑えやすく、外光下ではバックライトに頼らず表示できます。そのため、時計に搭載できる小型の太陽電池から得られる限られた電力を、駆動時間の延長に生かしやすいという利点があります。ただし、AMOLEDとソーラー充電の組み合わせが技術的に不可能という意味ではありません。
●「Amazfit T-Rex Dual Solar」の発売は確定していますか?
モデル番号A2570は、インドネシア、韓国、マレーシア、ユーラシア経済連合、米国の認証情報で確認されています。マレーシアの登録には「T-REX DUAL SOLAR」という名称も記載されています。ただし、Zepp Healthは発売日、販売地域、価格を正式発表していません。
●Amazfit端末を使用するにあたり、プライバシー面で留意すべき点はありますか?
位置情報や健康関連データを扱うため、Zeppアプリのプライバシーポリシー、収集される情報、データ共有設定、アカウント削除方法を確認することが重要です。中国に拠点を置く事業会社が関係していることだけを理由に、すべての利用者データへ中国当局がアクセスできると断定することはできません。必要に応じてIoT機器を別のネットワークに接続することも、家庭や職場の他の端末へのアクセス範囲を抑える対策になります。
元記事: Amazfit T-Rex Dual Solar Clears Five Regulators: Architecture Still Decoded
※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。
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