心理学・脳科学に基づく、幸せを感じられる子育てのコツ

2021年3月31日 07:26

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 重労働な上に大きな不安と責任が伴う子育てに追われ、体力的にも精神的にも余裕がなくなってしまっては、いないだろうか。育児の責任や仕事との両立に悩み、産後うつになってしまう母親も少なくない。

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 だが脳科学者によると、本来人間の脳は子育てをすると幸せを感じられるように作られているはずだと言う。人間に備わっている育児で幸せを感じられるツボを抑えて、余裕を持って育児に臨めるようになろう。

■スキンシップやアイコンタクトをたくさんする

 ストレスフルになりがちな子育てに幸せを感じさせてくれる「オキシトシン」というホルモンがある。これは幸せホルモンとも呼ばれており、不安を和らげてくれたり、脳活動を活発にしてくれたり、アンチエイジングにも効果がある。

 オキシトシンは子育て中に分泌されることによって、子供に振り回されることすら喜びに変えてくれる。このオキシトシンを分泌してくれる行動こそが、スキンシップとアイコンタクトなのだ。

 赤ちゃんには手のひらに触れたものを握ろうとする、把握反射というものがある。そっと差し出した手を小さな手で握られたら、赤ちゃんの存在を愛おしく感じられないだろうか。

 子供が成長してきたら抱っこをしたり、タッチをするだけでもオキシトシンは分泌される。またアイコンタクトを取ることによって、子供に見守られているという信頼感を育てることもできるのだ。

■禁止を教える時にはこちょこちょを使う

 言葉が通じない子供にやってはいけないことを教えるのには、こちょこちょを使うと良い。こちょこちょは人にされるとくすぐったく、他者を感じさせる行為でもある。そして、体へのダメージもなく、罰としてちょうど良いストレスになる。

 子供が何かいけないことをしたら、すかさずこちょこちょの刑をすることによって、遊びの延長で子供にやってはいけないことを教えることができるのだ。

■父親だからこそできる子育てをする

 父親も育児に参加することで、「お父さん効果」という子供にとって良い効果があることがわかっている。「お父さん効果」は、子供が非行に走りにくくなり、勉強ができたり、人間関係が良くなったりと良いことばかりだ。

 だがまだ男性には育休を取るためのハードルが高かったり、働き盛りで仕事が忙しかったりするだろう。子供との時間をあまり取れない人は、父親だからできる関わり方をして濃い時間を過ごせるようにしよう。

 例えば、「高い高い」も背の高い男性にやってもらえば、いつもよりスリルが味わえる。また、鬼ごっこやかくれんぼも母親との時とはまた違う、ダイナミックさが感じられるだろう。旅行や外食に連れて行ってあげれば、家とは違う非日常が味わえて子供にとっては大きな刺激になる。

 短い時間でも子供と積極的に関わることによって、「お父さん効果」が発揮され、子供に良い影響を与えることができるのだ。(記事:双風サキ・記事一覧を見る

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