新興市場銘柄ダイジェスト:ピープルは急伸、大幅に3日ぶり反発が大幅続落

2021年3月3日 16:12

印刷

記事提供元:フィスコ


*16:12JST 新興市場銘柄ダイジェスト:ピープルは急伸、大幅に3日ぶり反発が大幅続落
<6663> 太洋工業 445 +11
一時ストップ高。主力の電子基板事業でフッ素複合材料を使用した超高速伝送用FPC(フレキシブルプリント配線板)をラインアップに加えたと発表している。今後、5G(高速通信規格)の普及やBeyond 5G/6Gの導入に伴い、スマートフォンやアンテナ基地局、IoT機器などの分野で安定した高速・大容量通信を可能とする超高速伝送用FPCの需要が高まると見込んでいるという。株価は一時ストップ高となったがその後は上げ幅を縮小している。

<2656> ベクター 417 -33
大幅続落。東証が3日から信用取引に関する規制措置を強化し、新規の売付及び買付に係る委託保証金率を70%以上(うち現金40%以上)としたことが嫌気されている。日証金も増担保金徴収措置の貸借担保金率を70%(うち現金40%以上)に引き上げた。規制強化で売買が低調になる恐れがあるとの警戒感が投資家の間に広がっており、売り優勢となっているようだ。

<7351> グッドパッチ 2792 +75
大幅反発。2月9日に発行した新株予約権のうち800個(発行総数の15.72%)が行使され、8万株を交付したと発表している。未行使の新株予約権は1350個。前日に発表した2940個に続く大量行使で株式価値の希薄化懸念が後退している。また、伊藤忠テクノソリューションズと企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進事業において協業することも発表しており、材料視されているようだ。

<3987> エコモット 1019 +35
急伸。新型コロナウイルスワクチンの保管用フリーザーを停電時も継続稼働できるフリーザー対応型無停電電源装置(UPS)を開発したと発表している。クラウドを使用した監視機能や温度センサーをオプション搭載することで、遠隔でUPSの電池残量やフリーザー内部の温度を確認することが可能になるという。ワクチン保管用フリーザーの電源保護対策に有効との見方から、買いが膨らんでいるようだ。ただ、買い一巡後足元ではやや失速している。

<9913> 日邦産業 630 +24
大幅に3日続伸。バルカー<7995>と業務提携に関する基本合意書を締結したと発表している。通信や自動車、電機・電子、医療及び半導体市場など高周波関連市場の開拓に資する材料その他の新製品開発で協力する。また、バルカーが開発した水素ガスシール材を日邦産業の顧客へ販売するほか、両社製品のクロスセルの実現に向けた商材の相互理解と相互営業支援などを行う。

<7865> ピープル 1215 +71
大幅に3日ぶり反発。21年1月期の営業利益を従来予想の3.68億円から4.92億円(前期実績2.93億円)に上方修正している。屋内外遊具類などの需要が好調だったほか、純玩具類も定番品を中心に良好に推移したため。円相場の上昇で輸入コストが想定を下回ったことに加え、緊急事態宣言に伴う販売促進活動の自粛や新商品研究開発の遅れによる関連費用発生の繰り越しも利益を押し上げる見通し。

<4579> ラクオリア創薬 1005 -8
朝高後、マイナス転換。医薬品開発のマルホ(大阪市)へ導出した選択的ナトリウムチャネル遮断薬について、マイルストンを達成したと発表している。金額は非開示。ナトリウムチャネルは筋肉や神経組織に存在し、痛みや痒みなどの感覚を伝達する。今回の遮断薬は特定のナトリウムチャネルの機能を選択的に遮断し、痛みや痒みなどの症状を緩和する治療薬として期待されているという。《ST》

関連記事