東レ、コロナ影響による販売量・生産量の減少を主因に3Q累計の事業利益は前年比35.7%減 

2021年3月2日 08:00

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記事提供元:ログミーファイナンス

東レ、コロナ影響による販売量・生産量の減少を主因に3Q累計の事業利益は前年比35.7%減 

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2021年3月期第3四半期連結損益概要

岡本昌彦氏:みなさま、本日はお忙しい中、ありがとうございます。みなさまには日頃から当社の経営ならびに事業活動につきまして、ご理解をいただいておりますことに、あらためてお礼申し上げます。

はじめに、第3四半期決算の概要です。3ページをご覧ください。第3四半期累計期間の売上収益は1兆3,642億円と、前年同期比14パーセントの減収となりました。事業利益は670億円と、35.7パーセントの減益、四半期利益は279億円と、62.8パーセントの減益となりました。なお、第3四半期3ヶ月の事業利益は前年同期比で若干の増益となりました。

非経常項目

4ページは、非経常項目についてです。当第3四半期累計期間の非経常項目は、マイナス308億円と、米国の炭素繊維子会社における減損損失の計上を主因に、前年同期比で259億円悪化しました。

資産・負債・資本、フリー・キャッシュ・フロー

5ページは、資産・負債・資本、キャッシュ・フローについてです。12月末の資産合計は2兆7,731億円と、現預金の増加などを主因に前期末比396億円増加しました。自己資本は1兆1,507億円、有利子負債残高は1兆157億円となり、D/Eレシオは0.88となりました。フリー・キャッシュ・フローは、プラス525億円となりました。

設備投資額・減価償却費・研究開発費

6ページは、設備投資額・減価償却費・研究開発費についてです。第3四半期累計期間の設備投資額は938億円、減価償却費は887億円、研究開発費は449億円でした。

事業利益増減要因分析

7ページは、当第3四半期累計期間の事業利益が、前年同期に比べて372億円減益となった要因を分析しております。数量差は、新型コロナウイルスの影響による販売量・生産量の減少を主因に、マイナス739億円となりました。価格差は、原料価格が前年同期に比べ下落したことからプラス74億円となりました。費用差他は、営業費や製造固定費などのコスト削減に取り組み、プラス303億円となりました。

セグメント別売上収益・事業利益

8ページでは、セグメント別売上収益と事業利益の実績をお示ししています。

セグメント別業績(繊維)

9ページ以降は、セグメント別の状況をご説明いたします。最初は9ページ、繊維です。繊維セグメントの売上収益は5,363億円と、前年同期比で16.4パーセントの減収。事業利益は280億円と、41.7パーセントの減益となりました。

原料価格の下落により価格差はプラスとなり、コスト削減にも取り組みましたが、国内外ともに新型コロナウイルスによる生産活動・消費行動停滞の影響を受け、数量差が大きくマイナスとなりました。医療用途においては、各国でのロックダウンや過剰な流通在庫から需要が低迷。産業用途においては、一般資材用途が低調に推移し、販売数量が減少しました。

医療用白衣地やマスク用途での不織布需要の増加に加えて、第3四半期には自動車関連用途において回復の動きが見られましたが、総量の減少をカバーするには至りませんでした。

セグメント別業績(機能化成品)

10ページは、機能化製品セグメントです。売上収益は5,199億円と、前年同期比で10.7パーセントの減収。事業利益は476億円と、1.4パーセントの増益となりました。新型コロナウイルスによる生産活動停滞の影響を受け、数量差がマイナスとなった一方、コスト削減による費用差や原料価格下落による価格差がプラスとなりました。

機能化成品のサブセグメント別売上収益

それぞれの事業の状況については、次の11ページでご説明いたします。樹脂事業は、新型コロナウイルスによる生産活動停滞の影響を受けましたが、第3四半期には自動車メーカーの稼働および中国経済の回復を受け、需要が好調に推移しました。

ケミカル事業は、上期は基礎原料の市況悪化の影響を受けたものの、第3四半期では市況が回復傾向となりました。フィルム事業は、リチウムイオン二次電池向けバッテリーセパレーターフィルムで市況価格低下の影響を受けましたが、ポリエステルフィルムでは、光学用途や電子部品関連が好調に推移しました。

電子情報材料事業は、回路材料が低調に推移しましたが、第3四半期は有機EL関連の需要が増加しました。

セグメント別業績(炭素繊維複合材料)

12ページは、炭素繊維複合材料セグメントです。売上収益は1,349億円と、前年同期比で24.8パーセントの減収。事業利益はマイナス37億円と、218億円の減益となりました。徹底的なコスト削減を行い、また、一般産業用途では、風力発電翼向けが堅調に推移しましたが、航空宇宙用途において、民間旅客機のビルドレートが減少した影響を受けました。

炭素繊維複合材料のサブセグメント別売上収益

用途別の状況については13ページでご説明いたします。航空宇宙用途は、新型コロナウイルスの影響に伴う大手顧客の生産機数引き下げや工場稼働停止の影響を受けました。

スポーツ用途は、新型コロナウイルスの影響を受けましたが、第3四半期はアウトドア・レジャーの自転車・釣り竿・ゴルフ用途の需要が回復傾向となりました。

一般産業用途では、圧縮天然ガスタンク用途をはじめとする、環境エネルギー関連向けや欧州超高級自動車用途が新型コロナウイルスの影響により低調に推移しました。また、風力発電翼向けの出荷が引き続き堅調でした。

コンポジット事業は、新型コロナウイルス肺炎診断用の医療機器関連部材の出荷が堅調に推移しましたが、海外のコンポジット子会社は、新型コロナウイルスの影響に伴う自動車用途の需要減少により、販売が減少しました。

セグメント別業績(環境・エンジニアリング)

14ページの環境エンジニアリングセグメントは、売上収益は1,246億円、前年同期比で4.4パーセントの減収。事業利益は80億円と、44.9パーセントの増益となりました。水処理事業は、一部地域への出荷において新型コロナウイルスの影響がありましたが、逆浸透膜などの需要はおおむね堅調に推移しました。

国内子会社では、エンジニアリング子会社でエレクトロニクス関連装置の出荷が減少しましたが、建設子会社において、大型工事案件進捗や不動産物件の完工による収益計上がありました。

セグメント別業績(ライフサイエンス)

15ページはライフサイエンスセグメントです。売上収益は384億円と、前年同期比4.8パーセントの減収。事業利益は18億円と、9.3パーセントの増益となりました。医薬事業は、経口そう痒症改善薬『レミッチ』において、後発医薬品発売の影響を受けたほか、昨年4月の大幅な薬価改定の影響を受けました。

医療機器事業は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、医療機関での不急の手術先送りの影響がある中、ダイアライザーは国内外で堅調な出荷となりました。また、営業費などのコスト削減を推進しました。

主要子会社・地域の収益状況

16ページでは、主要子会社地域の収益状況をお示ししております。東南アジアの子会社では、繊維事業は新型コロナウイルスの影響により、医療用途・産業用途ともに低調に推移しました。機能化製品事業は、ABS樹脂が家電用途を中心とした中国市場の需要回復に加え、スプレッドも改善し、堅調に推移しました。

中国の子会社では、繊維事業は新型コロナウイルスの影響によるマスクの需要増を背景に、不織布用途は堅調に推移しましたが、医療用途が低調に推移しました。韓国子会社では、繊維事業は市況悪化の影響を受けましたが、新型コロナウイルスの影響によるマスクの需要増を背景に、不織布用途が堅調に推移しました。

また、原料価格の下落に伴い、スプレッドも改善しました。機能化製品事業は、ポリエステルフィルムが堅調に推移しましたが、リチウムイオン二次電池向けバッテリーセパレーターフィルムは、市況価格の低下の影響を受けました。

2021年3月期連結業績見通し

次に、2021年3月期連結業績見通しについてご説明いたします。18ページをご覧ください。2021年3月期の業績見通しについては、新型コロナウイルスの感染拡大は、減速と再拡大を繰り返しながらも収束に向かい、国内外の経済は緩やかな回復基調を辿ることを前提として、見通しを作成しております。

第3四半期累計期間の業績動向に加え、事業環境の変化などを踏まえ、11月6日に公表した業績見通しを修正し、売上収益を1兆8,700億円、事業利益を900億円、当期利益を390億円といたします。なお、1月以降の為替レートは1ドル105円を前提としております。

セグメント別連結業績見通し

19ページでは、2021年3月期の連結業績見通しをセグメント別に示しました。

セグメント別事業利益見通しの前回との差異

次に、20ページでは2021年3月期通期の事業利益の前回見通しと今回見通し差異をセグメント別にブレイクダウンし、その要因を表の右側に示しております。ご説明は以上となります。

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