スシロー、店舗力強化と海外事業の本格展開により成長目指す

2020年12月7日 16:15

小

中

大

印刷

専用レーンを使い注文した商品が直接席まで届く『Auto Waiter(オートウェイター)』。(画像: スシローグローバルホールディングスの発表資料より)

専用レーンを使い注文した商品が直接席まで届く『Auto Waiter(オートウェイター)』。(画像: スシローグローバルホールディングスの発表資料より)[写真拡大]

写真の拡大

 スシローグローバルホールディングスは11月26日、東京吉祥寺パルコ店をオープンした。コロナ禍による飲食業界への逆風の中、6日のシンガポール、12日の秋田県横手店など、11月に入ってから6店目の出店である。

【こちらも】日清食品、グローバルブランド力強化により成長を目指す

 スシローは、清水義雄によって1975年大阪市阿倍野区に「鯛ずし」として創業された。その後すし太郎として、全皿均一店舗を出店し、2000年にあきんどスシローに商号変更。2002年に世界初の回転ずし総合管理システムを開発した。

 2003年に東証2部に上場したが、株式公開買い付けにより2009年上場廃止となった。2015年、稲盛和夫のもと副社長として日本航空の再建に尽力した水留浩一が社長に就任し、現在のスシローグローバルホールディングスへ商号変更。2017年に東証1部へ上場したスシローの動きを見ていこう。

■前期(2020年9月期)実績

 外食産業においてコロナ禍の影響が大きい中、前期は売上収益が過去最高となる2049億円(前年比2.9%増)、営業利益は120億円(同17.1%減)を確保することができた。

 その要因としては、コロナ禍で一時閉店/営業時間の制限があった中で、テイクアウトやデリバリーに注力して既存店売上高を前年比5.1%減にとどめたことに加え、70店舗の新規出店(国内50店、海外20店)、12店舗の退店(国内5店、海外7店)の店舗開発推進による拡大効果による。

■中期経営計画(2019年9月期~2021年9月期)による推進戦略

 今期はコロナに環境適応し、成長軌道を継続、売上収益2,506億円(同22.3%増)、営業利益173億円(同43.4%増)を目指して次の戦略を推進する。

●1.国内スシロー業態の拡大継続

 ・除菌と清掃など安全な店内環境づくりに加え、商品力の強化を継続。480円の新価格帯投入や、テイクアウト&デリバリーを推進。省人化機器による利便性向上や、コスト対応力強化など、現場の店舗力強化も進める。

 ・既存店売上高は前年比10%増、新規出店は30店を目指す。

●2.海外事業の本格展開

 ・従来の海外5地域20店舗体制から、今期中国大陸への初出店を含め24店の出店により、海外売上高240億円を目指す。

 ・英国Wasabi社(英43店、米4店)へ追加投資し、間接ながら約50%保有、体制強化を図る。

●3.新業態ですし周辺事業の拡大

 ・大衆寿司居酒屋業態「杉玉」は従来の15店から今期さらに15店の出店を目指す。

 ・世界18カ国500店のチェーンを展開するShareteaグループの加盟店として、1店出店したお茶専門店「Sharetea」の展開と新業態の開発により、今期3店の出店を目指す。

●4.事業領域拡大とグローバル展開加速による成長を目指して新社名・新体制へ移行

 ・日々の食を美味しくすることで生活や人生を豊かにする、「FOOD & LIFE COMPANIES」へ2021年4月より社名変更を目指す。

 ・取締役(社内1名、社外5名)、監査役(社外3名)と社外取締役比率の大幅増により、モニタリング機能を拡大。現場執行部門への権限委譲による意思決定の迅速化など、ガバナンス体制も強化する。

 社名変更により事業領域拡大とグローバル展開加速を目指すスシローの動きに注目したい。(記事:市浩只義・記事一覧を見る

関連キーワードスシロー

関連記事

広告