アイモバイル 20年7月期は減収も、コンシューマ事業のうち、主力のふるさと納税事業が好調に推移

2020年9月15日 15:15

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記事提供元:フィスコ


*15:15JST アイモバイル---20年7月期は減収も、コンシューマ事業のうち、主力のふるさと納税事業が好調に推移
アイモバイル<6535>は10日、2020年7月期連結決算を発表した。売上高が前期比29.5%減の149.01億円、営業利益が同28.9%減の22.46億円、経常利益が同28.6%減の22.48億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同26.3%増の17.27億円となった。

コンシューマ事業の売上高は前期比43.1%減の45.63億円、セグメント利益は同42.7%減の13.25億円となった。主力事業のふるさと納税事業「ふるなび」は、積極的なプロモーションや戦略的なTVCM等の広告宣伝、リピーターへの喚起施策等を行ったことが奏功し、会員数、寄附件数などが増加し、業績は当初計画を大きく上回った。一方で、2019年6月の法改正施行前の駆け込み需要による収益押上効果が剥落し、また、ネットキャッチャー事業及びレストランPR事業では新型コロナウイルス感染症拡大が収益に負の影響をもたらした。さらに、事業収益基盤改善のため、成長の望めない人材紹介事業及びネット通販事業は2020年3月末にて事業を停止し、ネットキャッチャー事業は5月末をもって非連結対象となったことも影響し、売上高・営業利益は減収減益となった。

インターネット広告事業の売上高は前期比18.0%減の114.65億円、セグメント利益は同12.4%増の8.66億円となった。戦略投資分野であるアプリ運営事業では、広告効率が向上したことに加え、広告投資による新規顧客の獲得が好調で引き続き収益に貢献している。また、メディアソリューション事業では新型コロナウイルス感染症拡大による大手企業の広告自粛に起因したCPMの低下による業績の伸び悩みがあったものの、パートナー数などは堅調に増加し、収益力を拡大している。また、これまでの取り組みが奏功し始めており、アドネットワーク事業などでは、海外の大手ゲーム顧客の獲得など、新たな市場開拓が売上に大きく貢献している。しかしながら、大手メディアプラットフォームへのシフト傾向やグローバルなプライバシー保護意識の高まり、広告審査基準の厳格化によるEC顧客の減少などの厳しい事業環境は続いている。さらに、一部、新型コロナウイルス感染症拡大による顧客の広告予算縮小の影響もあり、売上高は減収となった。一方で、営業利益は前年度に計上した貸倒引当金の影響もあり増益となった。

2021年7月期通期の連結業績予想については、ふるさと納税事業が安定成長期に入ったことやオーテ社の貢献が見込め、市場の成長と成熟化に対応した商品やサービスの開発投資、さらに、事業収益モデルの錬磨や再構築、海外市場など事業領域の拡大により、売上高が前期比8.0%減の137.15億円、営業利益が同11.3%増の25.00億円、経常利益が同11.3%増の25.02億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同3.2%増の17.83億円を見込んでおり、更なる成長を実現するとしている。《ST》

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