相場展望7月30日号 円高で一時104円台、株価は高値波乱の展開を予想 外国人売りで日経平均23,000円の壁が厚い(1/2)

2020年7月30日 09:02

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・7/29、25日移動平均線(22,528円)を下回る22,397円

■I.米国株式市場

●1.米ダウは、7/22 27,005ドル ⇒ 7/28 26,379ドルと▲626ドル安、7/29 +160高の26,539ドル

 1)冴えない企業決算と経済指標が、利益確定売りを誘い、米株は下落。

【前回は】相場展望7月27日号 米企業関係者が自社株式売却⇒相場天井接近を示唆か 米中の総領事館閉鎖要求は、国交断行寸前のレベル

 2)消費者信頼感指数は92.6に低下。

 3)企業決算もマクドナルド、スリーエムが予想を下回る。

 4)ドル安となり、景気回復期待が後退。

 5)7/29はFRBの金融緩和が長期化するとの見方が強まり、株式の買い安心感で+160上昇。

●2.米7月、消費者信頼感指数が92.6と予想(95.0)を下回る

 1)前月6月の98.3からも低下した。

 2)消費者信頼感指数の悪化を嫌い、米国債は続伸、米10年債は0.61⇒0.58%まで低下。

 3)ドル売りも再燃し、一時104.96円まで下落し、3月13日以降4カ月ぶりの安値(円高)。

●3.米FRBは7/29、全会一致で(1)「金利据え置き」 (2)景気支援に「あらゆる手段」を決定

 1)必要な限り、政策金利をゼロ%近辺にとどめると改めて表明。

 2)資産買入プログラムも毎月1,200億ドルの米国債と住宅ローン担保証券の買入方針継続。

●4.米共和党は7/27、1兆ドル(約105兆円)規模の米経済対策案を公表

 1)内容 
  (1)個人へ1,200ドル(約12.6万円)の直接給付。
  (2)失業給付の現行上乗せ分を減額。
  (3)新型コロナ訴訟を巡り、企業と学校などを訴訟から守る免責条項を盛り込み。

 2)民主党は3兆ドル規模の経済対策と失業給付上乗せ維持を求めており、共和党との協議が難航しそうで、法案成立の遅れが米景気回復を遅らせかねないと警戒。

 3)共和党内からも異論が出て、難航する可能性が出てきた。

 4)前回の景気対策に盛り込まれた失業保険手当の上乗せ給付は、今週が最後の支払い。賃貸住宅入居者の立ち退き保護措置は7/25で失効している。

●5.FRB(米連邦準備制度理事会)は、緊急融資プログラムを12月31日まで延長

 1)従来の終了時期は9月30日までだった。

●6.サマーズ氏:景気刺激策が途切れた場合、米経済の重大なリスクを警告

 1)支援策で重要なのは、相当な財政刺激を長期間維持することで、支援策の規模だけでない。今回ほど、先の見えない景気回復をこれまで経験したことがない。

 2)7/18終了週の新規失業保険申請件数が3月以来の増加になるなど、米景気回復の停滞を示唆する指標が相次いでいるが、数日後には多額の連邦支援策の期限が切れる。米政権と議会の対立を踏まえると、次の景気刺激策がまとまるには数週間かかる可能性。

 3)サマーズ氏は、「来春までに大半がワクチン接種を受け、普通の生活に戻ると市場は見ているが、個人的には全ての人々にワクチン接種を受けさせるのはかなり難しい」と述べた。

●7.ゴールドマンサックス(GS)、「ドルの基軸通貨としての地位にリスク。金上昇が証明」と指摘

 1)金価格は、1年先の予想金相場を1オンス=2,300ドルと引き上げた。
  ・金の投資家に、買い持ちを推奨。
  ・積み上がった政府債務と膨大なマネーの供給が、通貨劣化の懸念を煽っていると指摘。
  ・「金は最終手段とみなされる通貨であり、各国政府が実質金利を史上最低値に押し下げている現在の環境では特にそうだ」、と分析した。

 2)一方、ドルはここ10年で最悪
  ・米金融当局は「インフレ・バイアス」にシフトする可能性も出てきた。
  ・新型コロナ対策のための債務膨張で、ドルの通貨価値が劣化する恐れ。
  ・経済活動が正常化した後に、積み上がった債務の負担軽減のために、中央銀行と政府は『インフレ加速を容認』させる力が働く、と解説した。

●8.企業業績(4~6月期決算)

 1)スリーエム   売上と1株利益が市場予想を下回ったと、株価は大幅安。
 2)マクドナルド  市場予想を下回る大幅減益となり、株安。
 3)ダウ       前日の経済対策の期待で買われたダウなどの景気敏感株は総じて売り。
 4)スタバ     純損益が▲6.78億ドル(712億円)の赤字。38%減収で店舗閉鎖。
 5)ショッピファイ ネット通販が急速に進んだことが追い風で、売上倍増・過去最高益。

続いて、「中国株式市場」「日本株式市場」の分析、「注目銘柄」へ

著者プロフィール

中島義之

中島義之(なかしま よしゆき) 

1970年に積水化学工業(株)入社、メーカーの企画・管理(財務含む)を32年間経験後、企業再生ビジネスに携わる。 現在、アイマックスパートナーズ(株)代表。 メーカーサイドから見た金融と企業経営を視点に、株式含む金融市場のコメントを2017年から発信。 発信内容は、オープン情報(ニュース、雑誌、証券リポート等々)を分析・組み合わせした上で、実現の可能性を予測・展望しながらコメントを作成。

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