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景気回復への期待感が株価押し上げ/後場の投資戦略
[日経平均株価・TOPIX(表)]
日経平均;22612.72;+306.24TOPIX;1570.89;+18.56
[後場の投資戦略]
東京株式市場は、先週は22000円台前半での膠着相場となったが、今日の前場は堅調に推移し、22000円台後半に上昇した。先週は米国で6月の雇用統計をはじめ、予想を上回る経済統計が発表され、相場の下支え材料となった。しかし、これらが日経平均を押し上げることはなかった。一方、新型コロナ感染拡大への警戒感が強く、株価の上値が抑えられたが、感染拡大を手掛かりに相場が大きく下押すこともなかった。金融財政政策や景気回復への期待が相場の下支え要因となる一方で、新型コロナウイルス感染拡大への警戒感が上値を抑える、という構図だった。
こうした中、注目したいのが企業業績だ。今週から来週にかけて、2月や8月決算企業の四半期決算発表が本格化する。2月決算企業は小売りなどの業種が多く、第1四半期は営業自粛した百貨店などが苦戦する一方、「巣ごもり」需要などを取り込み好業績となっている企業も少なくない。また、4-5月の20年2月期決算発表時には、業績予想を「未定」とする企業も多かったが、第1四半期決算発表時に予想を開示する企業が増えることも考えられる。もし、第1四半期が好決算となり、堅調な通期予想を開示する企業が増えれば、個別銘柄の株価押し上げ要因となろう。市場全体ではこう着相場がしばらく続くと見る向きが多いようだが、個別企業に目を向けると、業績を手掛かりに株価が変動する銘柄が増えそうだ。
さらに、今月下旬からは3月決算企業の第1四半期(20年4-6月)決算発表が本格化する。上述の2月や8月決算企業で好業績が確認されれば、3月決算企業の業績にも期待が高まりやすくなる。3月決算企業はその数が圧倒的に多く、業績への期待感が高まれば、相場全体を動かす強力なエンジンとなる可能性もある。ここ最近は、業績予想を開示していない企業が多いこともあり、個別企業の業績動向がやや軽視されているように感じるが、ここからは、個別企業の業績への目配りがより重要になりそうだ。
さて、後場の東京市場は、前場に続き底堅い推移となりそうだ。先週の日経平均は25日移動平均線を下回って推移したが、現在、25日線は22400円台。前場の日経平均はこれを上回ってきており、ここから日経平均は再び25日線を下値支持線として、上昇波動に入ることも考えられる。また、上述のように、今日は、外国人投資家の参加が少ないと見られており、外国人投資家による売り圧力も強くなさそうだ。《AK》
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