相場展望6月29日号 IMFが株式・債券の再暴落を警告 (新型コロナ再拡大で、実体経済との乖離拡がる)(1/2)

2020年6月29日 07:31

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・WHOはコロナ第2波で数百万人死亡の見方示す

■I.米国株式市場

●1.IMFが株式・債券などリスク資産の再暴落を警告、市場の楽観と経済実体に『ずれ』

 1)国際通貨基金(IMF)は25日、新型コロナウイルスの感染拡大が一段と広範囲におよび、ロックダウン(都市封鎖)措置が再導入されたり、通商面での緊張が再び高まったりすれば、株式などのリスク資産が新たに暴落する可能性があると警告した。

【前回は】相場展望6月25日号 楽観一色の上昇相場が、やっと悪材料も見始める これからはボックス相場に移行が鮮明か?

 2)国際金融安定報告書(改定版)で「金融市場の楽観論と世界経済の動向との間に『ずれ』が生じている」と指摘。この『ずれ』は「リスク資産が再び調整するリスクを高めている」とし、大半の株式市場や社債市場の価値が『過大評価されている』ようだとした。

 3)調整のキッカケとしては、
  (1) 現在想定されている以上の景気後退の長期化および深刻化
  (2) 新型コロナの感染第2波
  (3) 新型コロナ封じ込め措置の再開
  (4) 通商面での緊張再燃
  (5) 経済格差の拡大に伴う世界的な社会不安の広がり
 などが投資家心理を損なう可能性があると言及。
 「これまでも経済的圧力が大きな弱気相場の下で反騰したことはあるが、その後はよく下落していた」とした。  
 
 4)また対国内総生産(GDP)比で歴史的な高水準にある企業債務や、増加する家計債務に関するリスクも指摘。「高水準の債務を抱える多くの経済圏が急激な景気減速に直面することが想定される」とした。(6/26 ロイター)

●2.米国株式市況、6/26コロナ感染者急増で、ダウが▲730ドル下落と大幅反落

 1)新型コロナ感染者の再急増に警戒高まる。一部で経済再開停止も。
  ・米国26日の感染者数が4.5万人を超えて、2日連続で過去最多を更新した。米国の累計感染者数は250万人を超え、世界の感染者の4分の1を占めている。
  ・米コロナ、4月下旬以降で最多の感染者数。米国南部・西部を中心に経済活動を早期に再開した州で感染拡大が顕著になっていて、1日の感染者数が過去最多となる州が相次いでいる。なお、テキサス州が段階的経済再開を一時停止、ニューヨーク州では段階的再開を進める。

 2)株式相場は大幅反落し、SP500指数はここ2週間余りの中では最低の水準となった。
  ・ダウ▲2.8%下落、ナスダック総合▲2.6%安、SP500▲2.4%安。

 3)反面、米国債は値上がり(金利低下▲0.64%)した。

 4)米株式は、(1)FRBによる追加緩和と財政政策への期待と、(2)新型コロナ感染再拡大懸念との綱引きが続く状況になっている。

●3.米経済の動向

 1)経済活動は安定的に回復の兆しがあるが、感染の再拡大により頭打ちの可能性が高まる。
  ・新規失業保険申請件数は予想を上回った。
  ・耐久財受注は予想を上回った。

 2)金融機関に対する規制緩和

●4.経済に関する主要発言

 1)シカゴ連銀総裁  コロナ前の景気に戻るのは2022年終盤の公算。

●5.企業経営者の発言

 1)ゴールドマンのデービット・ソロモンCEO 
  ・今年の米株反騰は企業収益見通しよりも先走っている。
  ・今年の値下がりをほぼ帳消しにした米株式相場の反騰について、企業の潜在的利益で正当化できないとの認識を示した。「私の見方が正しいなら、時間の経過とともに、そのバランス調整がみられるだろう」と予想した。

 2)JPモルガン・アセットのボブ・マイケル最高投資責任者(CIO)
  ・「ゾンビ」化した米国債の保有を減額する。新型コロナ感染拡大による景気後退から世界経済が立ち直る中で、米国債は大したリターンをもたらさない。経済活動に連動して値上がりが期待できる社債や新興国債に軸足を移している。

●6.世界保健機関(WHO)は26日、新型コロナ『感染拡大第2波』で死者が数百万人の恐れがあると警告

 1)6月28日19時前の時点で、世界の感染者1,000万人、死者48万人。

 2)南北米大陸では、まだ感染のピークに達していないと警告した。

 3)新型コロナ「第2波」が発生すれば、さらに数百万人規模で死亡する事態もあり得るとの見方を示した。新型コロナの感染は、これまでWHOが仮定してきた事態の進展に沿って進みつつあるとも述べた。

 4)過去のスペイン風邪の世界的大流行の事例は、(1)夏季に感染が衰え、(2)9~10月に激しく勢いを取り戻し、(3)結果的に第2波で5,000万人の犠牲が出た、と指摘した。

続いて、「中国株式市場」「日本株式市場」の分析、「注目銘柄」へ

著者プロフィール

中島義之

中島義之(なかしま よしゆき) 

1970年に積水化学工業(株)入社、メーカーの企画・管理(財務含む)を32年間経験後、企業再生ビジネスに携わる。 現在、アイマックスパートナーズ(株)代表。 メーカーサイドから見た金融と企業経営を視点に、株式含む金融市場のコメントを2017年から発信。 発信内容は、オープン情報(ニュース、雑誌、証券リポート等々)を分析・組み合わせした上で、実現の可能性を予測・展望しながらコメントを作成。

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