相場展望6月25日号 楽観一色の上昇相場が、やっと悪材料も見始める これからはボックス相場に移行が鮮明か?(1/2)

2020年6月25日 07:02

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■I.米国株式市場

●1.米ダウは6/24に▲710ドルと急反落、新型コロナ再感染拡大懸念などで

 1)景気見通し悪化で、リスク回避の動きが優勢となる。

【前回は】相場展望6月23日号 株式相場の流れが変化する『潮目の兆し』か? 乱高下し始め、上昇の危うさが膨らむ。8月頃注意?

 2)米国=欧州、米国=中国間で通商協議が滞り、リスクとなる。

 3)米国は対欧州連合(EU)、英国に追加関税を検討(31億ドル相当に最高100%)と警告。
    ⇒ この夏に広範な米欧貿易戦争に発展するおそれもある。

 4)一方で、EUは米国渡航禁止令を検討している。

 5)米NY州を含む米東部3州は、新型コロナ感染拡大地域からの流入に、自己隔離を義務化。今では東部3州の状況は著しく改善した一方、アリゾナ、カリフォルニア、テキサス州で過去最多のペースで新規感染者数が増大している。

 6)欧州株式市場でも6月24日にコロナ感染再拡大への懸念で、大幅な値下がり。
    ⇒ フランクフルト▲3.4%安、ロンドン▲3.1%安、パリ▲2.9%安。

 7)株価はこれまで経済の早期回復を織り込んで上昇を続けてきたが、コロナ感染の再拡大によってそのシナリオが崩れることへの懸念が出てきた。この先が読みにくいため、不安定な値動きが続きそうだとの声がある。

●2.6月4日時点のトランプ支持率は39%、不支持率は57%

 1)過去数週間は支持率と不支持率が拮抗していたが、不支持率が大きく上回った。

 2)支持率低下の要因。
  (1)新型コロナウイルス感染拡大阻止の失敗
  (2)黒人男性の警官による死亡・人種差別デモへの対応と、軍隊を使ったデモ鎮圧指示
  (3)ボルトン氏の暴露本出版の影響

 3)米NYタイムズ紙の世論調査によると、民主党候補のバイデン氏への支持が50%と、トランプ氏の36%を大きく引き離していると報じた。バイデン氏はトランプ氏に対し、女性有権者で22ポイント、男性で3ポイント、無党派層で21ポイントのリードを見せた。

●3.国際通貨基金(IMF)は6/24、2020年世界経済見通しを▲4.9%(前回4月は▲3.0%)に引下げ

 1)新型コロナウイルス感染拡大に伴う各国の経済損失が想定以上に深刻化し、回復も緩慢になると分析した。

 2)世界経済はリーマンショックの金融危機があった2009年の▲0.1%をはるかに超える落ち込みとなり、1930年代の世界大恐慌に次ぐ規模の景気後退に陥ることになる。

 3)新型コロナウイルスの感染拡大に伴う景気悪化に対応した各国の財政出動が、総額11兆ドル(約1,180兆円)近くに達していると明らかにした。

 4)2020年の経済成長力は、先進国が▲8.0%、新興・途上国が▲3.0%と総崩れになり、世界貿易量も前年比▲11.9%に落ち込む見通しだ。

 5)以上のように、世界パンデミックの蔓延によるリセッションが一段と深刻化を予想。

続いて、「中国株式市場」「日本株式市場」の分析、「注目銘柄」へ

著者プロフィール

中島義之

中島義之(なかしま よしゆき) 

1970年に積水化学工業(株)入社、メーカーの企画・管理(財務含む)を32年間経験後、企業再生ビジネスに携わる。 現在、アイマックスパートナーズ(株)代表。 メーカーサイドから見た金融と企業経営を視点に、株式含む金融市場のコメントを2017年から発信。 発信内容は、オープン情報(ニュース、雑誌、証券リポート等々)を分析・組み合わせした上で、実現の可能性を予測・展望しながらコメントを作成。

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