【ドル円・5月第5週】レンジ相場の継続、短期目線は上か?【テクニカル分析】

2020年5月30日 22:16

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 今週のドル円について、「レンジ相場継続中、短期目線は上昇局面が順当」このような結論となった。

【前週は】【ドル円・5月第4週】寄付きから引けまで同様の展開【テクニカル分析】

●マクロ環境のドル円
●ミクロ環境のドル円

 本記事では、ローソク足チャートからテクニカル分析を行い、ドル円の来週の展望を考える。

【マクロ環境のドル円】明確なボラティリティ縮小

 5月の月足は、陽線で下髭を残す形となった。これを買われた5月相場と考えるのは少数派だろう。

 印象としては、2カ月連続でボラティリティが縮小したことが大きい。5月のドル円相場では、2円幅ほどしか変動していない。

 先月の3円幅より、さらに薄商いとなった展開だ。
 
 「ディセンディング・トライアングル」の形と3月月足の四本値が重要とは変わらない。

●始値107.385円
●終値107.494円
●安値101.180円
●高値111.715円

 ボラティリティの縮小と共に、月足は下目線だが確実な方向感は見いだせない現状だ。


 ドル円週足チャートを見ると、3週間連続で陽線を付けている。一方で、上がった時・下がった時の両方で節目が近い事も理解しておきたい。

 週足レベルで、中期的な底値となったレジスタンス領域(水色)、上値を抑えるトレンドラインは同様の角度で3本描ける。

 どちらも、長期的なトレンド相場は期待できない。
【ミクロ環境のドル円】シナリオ通り、買い手の利ざやは狭い

 日足以降のマクロ環境では、ドル円相場に変化が見られた。冒頭の通り「短期的な上目線」はマクロ環境が根拠だ。

 日足はあくまで、中期的ではあるが下降ウェッジを抜けた後に保ち相場の展開を見せている。

 直近では、上値を更新できないものの下げない展開が日足チャートで分析できる。



 4時間足チャートでは、引けにかけて大きく買われる展開が見られた。先週の連載では、寄付きで買われ・引けで一気に売り込まれる展開だった。

 つまり、引けに大きく買われる展開は新しい変化だと言える。ここ数日間で、初めて見せた大陽線である事にも注目したい。



 また、大陽線の起点が注目すべきポイントと言える。この水準で買われるといわゆる「逆三尊(ぎゃくさんぞん)」の形が意識されやすい。

 左肩の安値と同じ水準で付けた大陽線は、来月の寄付きで買われやすい可能性が示唆される。

 一方で、週足・月足と上げ止まりの可能性があるライン・レジスタンス領域も複数あるのが現状のドル円相場だ。

 短期的な目線だけでなく、決済ポイントは早めに決めるのが得策だろう。(記事:ゆうき@FX系ライター・記事一覧を見る

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