ウェーブロックホールディングス 20年3月期増収、インテリア事業及びアドバンストテクノロジー事業が堅調

2020年5月19日 11:55

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記事提供元:フィスコ


*11:55JST ウェーブロックホールディングス---20年3月期増収、インテリア事業及びアドバンストテクノロジー事業が堅調
ウェーブロックホールディングス<7940>は14日、2020年3月期連結決算を発表した。売上高が前期比3.6%増の292.51億円、営業利益が同6.7%増の16.22億円。営業外収益に計上されている負ののれん償却額が3.7億円減少したことから、経常利益は同17.7%減の15.98億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同22.4%減の11.08億円となった。

インテリア事業の売上高は前期比6.4%増の96.93億円、セグメント利益は同27.5%増の9.22億円となった。新設住宅着工戸数が低調に推移した一方で、同社グループ製品の掲載点数を増やした壁紙見本帳が市場に浸透したこと等が寄与した。また、生産効率の向上等の継続的な収益改善に努めたこと及び値上げ効果等がみられた。

マテリアルソリューション事業の売上高は前期比0.4%減の162.00億円、セグメント利益は同21.9%増の11.20億円となった。ビルディングソリューションおよびインダストリアルソリューション(産業資材から名称変更)分野において、相対的に利益率の高い防煙垂壁用途の高透明不燃シートの販売が好調を維持し、サッシメーカー向けの防虫網の販売も堅調に推移した。さらに、リビングソリューション(生活資材から名称変更)分野は、昨シーズンより本格的に始まった大口取引先への網戸用品の販売も好調に推移した。パッケージングソリューション(包材から名称変更)分野において積極的な選択と集中を進めた結果、採算性が改善した。一方で、アグリソリューション(農業資材から名称変更)分野において、国や地方自治体からの補助事業案件の減少および台風等による自然災害、暖冬等の天候不順、などの影響により需要が落ち込んだ。

アドバンストテクノロジー事業の売上高は前期比12.0%増の40.01億円、セグメント利益は同73.6%減の0.80億円となった。ディスプレイ用拡散板の販売量が増加し、また、金属調加飾フィルム分野において、国内向け車両パーツ加工および北米市場向けの販売が伸長したものの、ここ数年売り上げを伸ばしてきた中国市場で、米中貿易摩擦による中国国内景気の低迷、および、排ガス規制強化等による中国自動車市場全体の大幅な落ち込み等により、売上高、利益ともに前年同期を大きく下回った。また、PMMA/PC2層シート分野においても、スマートフォン用途において、顧客ニーズの変化に伴う仕様変更や品質改善のための試作費用やクレーム補償費等が増加した。

2021年3月期通期の連結業績予想については、売上高は前期比0.9%減の290.00億円、営業利益は同1.4%減の16.00億円、経常利益が同1.2%減の15.80億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同9.8%減の10.00億円を見込んでいる。《SF》

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