相場展望5月1日号 日経平均PERから見ると、すでに割高 米欧日の中央銀行からの過剰マネーに、踊らされない様に(2/2)

2020年5月1日 11:24

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■III.日本株式市場

●1.PERから見た日経平均は16.07倍と割高圏にあり、世界の過剰マネーに踊らされない様に

 1)日経平均EPS(1株当たり利益)は1,256円(4/30)まで低下し、さらに悪化する可能性が高いことから、PER(4/30 16.07倍)は割高水準にあると言える。

 2)また、暴落前の日経平均のPER14.69倍(2/13)をも既に大きく超えている。つまり、PERからみる日経平均は『暴落前に戻って、しかも超えた』と言える。

 3)2018年度以降の平均PER12.8倍をも大きく上回った16.07倍となった。直近の16.07倍は、今年度の回復期待を過剰に織り込んでいる可能性があるため、反動に注意。

 4)したがって、米日欧の中央銀行による過剰マネーに、踊らされない注意が今後必要。

●2.日経先物からみた日経平均は50%戻りが天井か

 1)海外勢は買い越しが4月28日現在で+134,662枚まで減少継続しており、日銀の支えだけでは暴落幅の50%戻りの20,300円が節目となる可能性がある。

●3.日経平均は逃げ足の速い短期筋の仕掛けで動いている

 1)「野村」がキーパーソンで、野村の売買と日経平均株価の上下との連動が続く。

 2)本格的GWを来週に控え、2週連続で買い支えた国内大手の積極的な市場参加が限定されるため、短期筋の売買仕掛けに振らされやすい環境が続くと見られる。

●4.日銀の追加緩和決定の効用期間は短い(1週間程度)とみる

 1)材料出尽くしとなる可能性が高く、金融政策期待でここから上値を追うのはリスク。

●5.新型コロナ「緊急事態宣言」延長へ

 1)1ヶ月前後延ばす見通しで、全国一斉も検討。
 2)緊急事態の期間が長引けば、さらなる景気悪化や財政支出の増大が懸念される。

●6.企業業績

 1)信越化学  2020年3月期の当期利益は+1.6%増の3,140億円。
 2)日産自動車 最終損益の予想+650億円⇒▲850~▲950億円の赤字へ。
 3)JR東日本  1~3月最終利益▲530億円赤字、通期+1,984億円黒字と前年比▲32.8%減
 4)東京エレクトロン 営業利益は前年度比▲23.6%減の+2,372億円の黒字。7年ぶり減益。
 5)日本の自動車メーカー8社生産、3月▲26%減(前年同月比)。

●7.原油価格と株式相場は高い連動性がある

 1)原油価格変動と日経平均株価はパラレルに連動する。その理由は、 (1)世界の経済活動の強弱が企業業績と密接に関係し、原油需要に直結する。 (2)原油価格の上下が、産油国の財政に直結し、資金運用に影響を与える。

 2)WTI原油先物は、4/20▲40.3ドル/バレルからは回復したが、4/29に15.06ドルと回復途上にあるが、暴落前の価格にはまだ遠く、しばらくは動揺が続こう。

 3)原油価格と株式相場の連動性は過去、パラレルに動くため、先行き警戒は続くとみる。

●8.4月消費者心理、リーマン時より悪化し過去最低に

 1)内閣府が30日発表した、4月消費動向調査によると、21.6(前月比▲9.3減)と2004年4月以降で過去最低となった。

 2)原因は、新型コロナ感染拡大の影響で大幅下落となり、リーマン時の2009年1月の27.5も下回った。

 3)基調判断も3ヶ月連続で下方修正し、最も厳しい表現「急速に悪化」とした。

●9.北朝鮮・金正恩氏の変異によっては、地政学上のリスクが発生する懸念

 1)北朝鮮での権力交代や、力の真空状態の出現で、混乱が生じる場合があり得る。

 2)北朝鮮は政権の崩壊を避けるために、韓国・日本などに対して危機転嫁の対外戦争を発動してしまう危険性は無いとは言えない。

■IV.注目銘柄(株式投資は自己責任でお願いします)

 ・9843 ニトリ  苦境に強い。
 ・9740 CSP   JR東日本の警備を一手に扱い、業績好調。

著者プロフィール

中島義之

中島義之(なかしま よしゆき) 

1970年に積水化学工業(株)入社、メーカーの企画・管理(財務含む)を32年間経験後、企業再生ビジネスに携わる。 現在、アイマックスパートナーズ(株)代表。 メーカーサイドから見た金融と企業経営を視点に、株式含む金融市場のコメントを2017年から発信。 発信内容は、オープン情報(ニュース、雑誌、証券リポート等々)を分析・組み合わせした上で、実現の可能性を予測・展望しながらコメントを作成。

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