相場展望3月2日号 やはり、米国株の救世主トランプ&パウエル登場 戻り高に転換し、NYダウ27,000~28,000ドル予想(1/2)

2020年3月2日 07:30

小

中

大

印刷

・日経平均の戻り高値22,600~23,000円予想

■I.米国株式市場

●1.米国株式下落の推移

 1)米国株大幅下落のキッカケ
  ・米国の投資家心理を転換させたのは、米国の疾病対策センター(CDC)が2月25日に開いた記者会見で、「米国でも、いずれ新型コロナウイルスの継続的感染が起ることになる」という見通しが示されたことです。
  ・米食品医薬品局(FDA)高官も新型肺炎に警戒感を強くにじませた。「どう見てもパンデミック(世界的流行)の瀬戸際」と発言

【前回は】相場展望2月27日号 日経平均の今回の底値20,500円、時期は4月と予想 米国株が世界株の反転の先導役に変わりなし

 2)新型肺炎が米国でも感染が広がる懸念が強まり、株価が動揺
  ・米経済の7割を占める個人消費が崩れかねない状況に陥る可能性が高まり米主要株式指数(NYダウ、ナスダック総合、SP500)は大幅急落へ。

 3)加えて、市場では「売りが売りを呼ぶ」「狼狽売り」現象がみられた。
  ・市場関係者の間では『コロナ・パニック』という言葉も聞かれた。

 4)NYダウの週間下落幅▲3,583ドル・下落率▲12.4%は、2008年の世界金融危機以来の大きさとなる。

 5)株式市場から引き揚げられた資金は、(1)安全とされる債券 (2)金 (3)円に流入しそれぞれの価格上昇を引き起こし、(1)金利安 (2)金高 (3)円高を引き起こした。

●2.米国株式の当面の底値到達を示唆する、弱気な数値・記事と好材料

 1)米ダウ▲4,142ドル安は▲14.0%安で、チャイナ・ショック時と同程度下落
  (高値2月12日 29,551ドル ⇒ 安値2月28日 25,409ドル)
   過去:2015年チャイナ・ショック ▲14.4%
      2016年初め        ▲12.6
      2018年初め        ▲10.3

 2)ブルームバーグは、「最悪かも」と、米株が▲40%急落への恐れを指摘
  ・米国で新型肺炎の感染がさらに広がる場合、相場の下落傾向が強まり、株価はピークから最大▲40%急落する恐れがあると指摘した。

 3)SP500の恐怖指数(VIX指数)が2月28日に『40.11』を付け、2018年12月25日大底値時の『36.07』を上回ったため、底値到達を示唆。

 4)米企業2020年利益成長は横這いと発表(ゴールドマン・サックス)
  (a)利益横這いにした理由
   (1)中国経済活動の大幅低下 
   (2)米輸出業者に対する需要減少
   (3)供給網の混乱
   (4)米経済活動の鈍化

  (b)SP500構成銘柄の利益
   (1)1株利益予想を引き下げ 当初174ドル ⇒ 165ドルに

  (c)コメント
   (1)2020年上半期の大幅な経済成長減速を想定した。ただし、2020年下半期や2021年には回復するだろう。
   (2)より深刻なパンデミック(世界的流行)となれば、長期的な混乱や米国のリセッション(景気後退)につながる可能性がある。
   (3)米10年債利回りが1%に低下すると、SP500指数は2,900ポイント(最高値から▲14.4%下回る)まで下落することが見込まれると指摘。ただし、年末までに米債利回りが1.5%に上昇すれば、SP500は3,400ポイントに達するとした。 (注:2月28日終値 SP500は2,954)

 5)好材料の出現
  ・米金利先物市場は7月までに3回の利下げを織り込み、FRBに利下げ圧力。また、長期金利の指標となる10年債が、2月28日に1.13%と3日連続で過去最低を更新した。

  ・(1)住宅ローン金利低下による住宅市場の堅調さ、(2)強い雇用、(3)賃金上昇が経済成長を支援している。

●3.米株の救世主トランプ大統領&パウエルFRB議長の登場

 1)トランプ大統領2月26日に発言「米国での感染リスクは低い」
  ・市場は現実感のない発言として反応せず。

 2)パウエルFRB議長は28日、株式市場混乱で『追加利下げ示唆』
  ・パウエル議長発言内容は、
   (1)新型コロナウイルスが「景気にリスク」だと明言。
   (2) 追加利下げにより、株式市場の安定化を図る姿勢を明確にした。
      ⇒ 米ダウは28日も一時▲1,000ドル超える株安だったが、パウエル発言を受けて終値は▲357ドルまで急速に買い戻された。
 

●4.巻き戻しによる戻り高値の予想

 1)戻り率を4~6割程度とみると、戻り高値は27,000ドル~28,000ドルと予想
   下落幅    戻り率
   ▲4,142ドル 38.2% +1,582ドル ⇒ 26,991ドル
          61.8  +2,559   ⇒ 27,968


続いて、「中国株式市場」「日本株式市場」の分析、「注目銘柄」へ

著者プロフィール

中島義之

中島義之(なかしま よしゆき) 

1970年に積水化学工業(株)入社、メーカーの企画・管理(財務含む)を32年間経験後、企業再生ビジネスに携わる。 現在、アイマックスパートナーズ(株)代表。 メーカーサイドから見た金融と企業経営を視点に、株式含む金融市場のコメントを2017年から発信。 発信内容は、オープン情報(ニュース、雑誌、証券リポート等々)を分析・組み合わせした上で、実現の可能性を予測・展望しながらコメントを作成。

記事の先頭に戻る

関連キーワード日経平均NYダウ中国個人消費新型コロナウイルス

関連記事

広告

財経アクセスランキング

広告

写真で見るニュース

  • マイナーチェンジを受けたトヨタ・RAV4(画像:トヨタ自動車発表資料より)
  • キャデラック・リリック(画像:ゼネラル・モーターズ発表資料より)
  • (c) 123rf
  • ジャンプスタートのイメージ。
  • 複合商業施設の完成イメージ(J.フロントリテイリング発表資料より)
  • 2019年4月に発売された「ジェロ」の特別仕様車「FINAL EDITION」。(画像: 三菱自動車工業の発表資料より)
  • ホンダ N-BOX用サテライトビューカメラ取付イメージ(画像:ワントップ発表資料より)
 

広告

ピックアップ 注目ニュース