今日の為替市場ポイント:アジア諸国の株式市場の動向が手掛かり材料に

2020年1月23日 08:46

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記事提供元:フィスコ


*08:46JST 今日の為替市場ポイント:アジア諸国の株式市場の動向が手掛かり材料に
22日のドル・円は東京市場では109円83銭から110円10銭まで反発。欧米市場でドルは110円01銭まで買われた後に109円83銭まで反落し、109円87銭で取引終了。

本日23日のドル・円は109円台後半を中心に推移し、やや上げ渋る展開となりそうだ。新型コロナウイルスの感染拡大に対する警戒感は残されており、アジア諸国の株式市場の動向を意識した取引が主体となりそうだ。

22日のニューヨーク市場では、米長期金利は伸び悩み、リスク選好的なドル買い・円売りはやや抑制された。新型コロナウイルス(新型肺炎)の感染拡大によってアジア諸国の経済情勢は悪化するとの懸念は消えていないため、米国債利回りは小幅な動きにとどまった。市場関係者の間では「商品相場の下落によって安全逃避的な債券買いが増える可能性がある」との見方が多いようだが、「米国の金融政策に重大な影響を与えるかどうかを見極めることが必要」との声も聞かれている。

報道によると、世界保健機関(WHO)は22日、新型肺炎について緊急委員会を開催したが、会合では「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」に該当するかどうかの結論は出なかった。結論が出るのは23日以降になるとみられているが、WHOがPHEICに該当すると宣言した場合、WHOによる疾病の予防、監視、制御、対策が施される。また、強制力はないもののWHOは出入国制限を勧告できることから、リスク回避的な取引がさらに拡大する可能性がある。《CS》

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