つくば市とNTTデータ、AI活用し議事録作成を効率化 12月から共同研究

2019年12月3日 08:57

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「AI Minutes for Enterprise」の構成イメージ。(画像:つくば市発表資料より)

「AI Minutes for Enterprise」の構成イメージ。(画像:つくば市発表資料より)[写真拡大]

 つくば市とNTTデータは、クラウドサービスにて提供されているAI議事録作成ソリューション「AI Minutes for Enterprise」を用いて、議事録作成の業務効率化に関する共同研究を12月から開始する。つくば市の公共サービス共創事業「つくばイノベーションスイッチ」において、NTTデータからの提案を受けて実施する。実施期間は12月から2020年3月末まで。研究対象とする会議は、公開している会議の中から選定する予定だ。

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 「AI Minutes for Enterprise」は、IBMのAIエンジン「Watson」の音声認識機能を活用して、日本情報通信が提供しているAI議事録作成ソリューションだ。クラウドサービスとして提供されている。会議中の会話をリアルタイムでテキストとして出力、更に翻訳も行う。また、前回会議の議事録などの関連文書を事前にコピー&ペーストで読み込ませておくとAIが学習し、音声認識率が向上する。

 「つくばイノベーションスイッチ」は、つくば市が運営する公共サービス共創事業だ。民間企業では導入が進んでいるが、公共サービスの分野では導入が進んでいないICT技術に着目し、業務効率化につながる技術やサービスを民間事業者と共同で研究を行う。つくば市は行政ではまだ導入されていない技術の検証の場を提供する。募集方法には課題設定型と提案方の2種類があり、共同研究による成果を本格導入する場合は、通常の入札等にて選定する。

 つくば市では市議会をはじめとした各種会議の議事録を作成するにあたり、職員が何度もICレコーダーを聞き返しながら作業を行っている。議事録作成にかかる時間は会議時間の数倍を要しており、議事録を作成する職員の時間短縮と負荷軽減が課題となっている。また、会議終了から議事録作成の時間短縮の要望もあった。

 このためNTTデータからの提案により、「つくばイノベーションスイッチ」を活用してAI議事録作成ソリューション「AI Minutes for Enterprise」を用い、議事録作成業務自動化による業務負荷軽減効果や市職員のワークライフバランス推進向上、つくば市民へのサービス向上など検証する。(記事:まなたけ・記事一覧を見る

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