概況からBRICsを知ろう インドSENSEX指数は7日ぶりに反発、値ごろ感から買い戻しが優勢

2019年10月10日 09:43

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記事提供元:フィスコ


*09:43JST 概況からBRICsを知ろう インドSENSEX指数は7日ぶりに反発、値ごろ感から買い戻しが優勢
【ブラジル】ボベスパ指数 101248.78 +1.27%
9日のブラジル市場は3日ぶりに反発。主要指標のボベスパ指数は前日比1267.38ポイント高(+1.27%)の101248.78で取引を終えた。100005.44から101566.59まで上昇した。

買いが先行した後は上げ幅をじりじりと拡大させた。米中通商協議の進展期待が好感された。中国が米農産物の購入拡大を提案する一方、制裁関税の一部撤回を米国に求めていることが報じられた。また、利下げ期待の高まりも支援材料。9月の拡大消費者物価指数(IPCA)は前月比でマイナス0.04%となり、前月のプラス0.11%を下回った。景気低迷に加え、デフレ懸念の高まりを受け、ブラジル中央銀行が追加の利下げに踏み切るとの見方が広がっている。

【ロシア】MICEX指数 2713.02 +0.19%
9日のロシア株式市場は小反発。主要指標のMOEX指数は前日比5.13ポイント高(+0.19%)の2713.02で取引を終了した。2702.56から2724.83まで上昇した。

売りが先行した後は上げ幅を拡大させ、引けまで高値圏で推移した。原油価格の上昇が支援材料。また、海外市場が回復していたことも買い安心感を与えた。一方、成長予想の下方修正などが圧迫材料。世界銀行は9日、2019年、20年のロシアの成長予想をそれぞれこれまでの1.2%、1.8%から1.1%、1.7%に下方修正した。2021年の成長予想は1.8%に据え置かれた。

【インド】SENSEX指数 38177.95 +1.72%
9日のインドSENSEX指数は7日ぶりに反発。前日比645.97ポイント高(+1.72%)の38177.95、ナショナル証券取引所の主要50社株価指数ニフティは同186.90ポイント高(+1.68%)の11313.30で取引を終えた。

前日の終値近辺でもみ合った後は上げ幅をじりじりと拡大させた。両指数とも前営業日までに6日続落しており、値ごろ感から買い戻しが優勢。また、外国人投資家(FII)の買い越しも指数をサポートした。FIIはこの日までに7日ぶりの買い越しとなった。このほか、米印貿易協議が合意に至ったとの報道を受け、輸出の拡大期待が高まった。

【中国本土】上海総合指数 2924.86 +0.39%
9日の上海総合指数は小幅に値上がり。主要指標の上海総合指数は、前日比11.29ポイント高(+0.39%)の2924.86ポイントと続伸した。

景気テコ入れ期待が相場を支える展開。世界景気の減速懸念が根強いなか、中国や欧米各国で金融緩和の強化観測が流れた。中国では、新たな指標金利「ローンプライムレート(LPR)」(毎月20日に発表)について、今後も引き下がるとの見方が浮上している。ただ、米中貿易問題の不透明感で上値は限定的。米国務省は8日、新疆ウイグル自治区の少数民族に対する弾圧問題に絡み、弾圧に関係した中国当局者(家族も含む)への査証(ビザ)発給を制限すると発表した。《CS》

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