喫茶店の倒産件数が増加、消費税増税で更に厳しい状況 東京商工リサーチ調査

2019年9月16日 08:47

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 東京商工リサーチの発表によると、昔ながらの小規模な喫茶店の倒産が増えており、労働集約型のビジネスモデルに加えて、10月からの消費税増税により、喫茶店にとってはさらに厳しい状況となりそうなことが分かった。

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■倒産件数が前年同期比35.4%増

 13日、東京商工リサーチが2019年1月から8月における喫茶店の倒産状況について発表した。8月までの喫茶店の倒産件数は42件で、前年同時期の31件から35.4%増となっている。月に5件超のペースは年間で60件超えが見込まれ、過去20年では年間最多の70件を記録した2011年に迫る勢いとなっている。

■小規模経営の厳しい状況

 2011年は、「東日本大震災後の消費マインドの低迷」「コーヒー豆価格の高騰」などにより、過去20年間での最多の倒産を記録。その後の倒産件数は年間50件前後で推移しており、17年には59件と多めの倒産件数なったものの、18年には54件と減少していた。

 近年苦境にある小規模経営の喫茶店では、「缶コーヒーの進化」「大手コーヒーチェーンの出店攻勢」「生活様式の変化」「コンビニカフェとイートインスペース」「タピオカドリンクなその新しい飲料」が競争を激化させているという。

■小規模は喫茶店の倒産が9割超

 倒産した喫茶店を資本金別にみると、「個人企業ほか」が27件、100万円未満が4件、100万円以上500万円未満が6件となるなど、個人経営や資本金1,000万円未満の喫茶店の倒産が9割を超えている。

 その一方で資本金5,000万円以上の喫茶店の倒産件数は0件だった。また、地区別では中部が16件で最も多く、特に愛知県が13件と多い。以下、近畿が13件、関東が8件などとなっている。

■35年前から店舗数が半減

 発表では、全日本コーヒー協会の統計データに触れており、最も多かった1981年には全国に15万4,630店あった喫茶店は、2016年には6万7,198店(56.5%減)に、従業員数は同じく1981年の57万5,768人から2016年には32万8,893人(42.8%減)になっている。

 店舗数が半分以下になっているものの、従業員数が4割程度の減少に留まっていることから、労働集約型ビジネスモデルの典型である喫茶店では人件費などのコスト削減の厳しさがあるとしている。

■消費税10%で倒産が増加も

 8月までの倒産件数42件における倒産原因で最も多かったのは「販売不振」の83.3%だった。

 生活様式の変化などで喫茶店に求められる役割が変わりつつも、「昔ながらのコーヒーへのこだわりが価格転嫁や新商品開発の遅れにつながり、喫茶店の苦境をさらに深めている」ことや、10月からの消費税増税により喫茶店での飲食が10%増税の対象となるため、「さらに喫茶店の倒産、廃業を加速させるかもしれない」と推測している。(記事:県田勢・記事一覧を見る

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