【実況!決算説明会】マイネット<3928> 2019年12月期第2四半期決算(3/3)

2019年8月23日 15:33

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記事提供元:フィスコ


*15:33JST 【実況!決算説明会】マイネット<3928>---2019年12月期第2四半期決算(3/3)
このコンテンツは、マイネット<3928>の2019年12月期第2四半期の決算説明会の音声を文字に起こしたものです。なお、実際の説明会で使用された資料は、同社のウェブサイトをご覧下さい。3本に分けたコンテンツの3本目です。


本リカバリープランの起点です。_
_当社の強み・ケイパビリティから外れる複数の戦術を打ってしまいました。成長・拡張のため打っておりましたが、まだその力はなかった、ないしは当社の本来の競争力は別のところにあったということが、今回の失敗の要因だと考えています。_
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再設計、グローバルチャレンジ、グロスアップにおいて、失敗ないしは期待する成果が出ませんでした。それによって、直近の業績、この半期にマイナス3.8億という赤字着地となってしまいました。そのため市場環境自体の認識変更をするべきであるというようにとらえました。当社はセカンダリーの事業者ですので、市場の変化に伴って事業撤退ニーズがあります。それはセカンダリー事業者にとってはチャンスになると一般的に言われておりました。事業撤退ニーズに適応するため、当社は月2本ペースを目標としていましたが、現在の再設計に当たる力などでは、利益を出せるような良質案件は、そこまで高い頻度で出てくるものではありませんでした。_
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_そのため基本戦略を大きく転換します。シンプルです。_
_これまで規模の成長の追及をやっておりました。この事業領域における規模の成長・追求です。現行のゲームサービス事業、特に4G時代のスマートフォンゲームを中心としたゲームサービス事業については、成長から持続的利益体質の構築に、戦略を転換します。スマートフォンが普及しきったという現状や当社が主力としている日本のゲーム市場の状態などのマクロ環境を勘案すると、無理に成長を求めるのではなく、しっかりと強みにフォーカスをした状態で、利益を持続的に出せる体質を創るということを目指した方が良いと判断しました。_
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_基本的に規模成長を目指して実施した戦術、強みとは異なる戦術によって、利益を大きく毀損しました。ゆえに今後これまで当社が培ってきたデータドリブン、スマート運営に戦術を集中いたします。_
_大幅な赤字タイトルを買収して、再生するという再設計は、今後は実施しません。国内タイトルの海外新規展開といったグローバルチャレンジも今後は実施しません。コストをかけて売上を上げに行くグロスアップについては極小化します。本当にそれを実行できる部分だけに極小化します。_
_逆に、全社全体で、データドリブン、スマート運営など当社が中核としている強みに徹底集中してまいります。_
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_続いて獲得に関する戦術です。_
_タイトルの獲得数は数を追うのではなく、データドリブン・スマート運営で確実に利益化できるものに集中します。実際ここまでの1年間がこのような状況でした。_
_2018年7月からの1年、12タイトルの獲得をしております。12タイトル中5タイトルが、先ほどの失敗戦術、グローバル、再設計タイトルたちです。残りの7本は、綺麗に利益が出ています。当社が利益化できるタイトルたちが市場から出てくる本数が、おおよそ年間6-7本です。当社がうまく買取ることができるのが6-7本であるという状況を勘案して、ここからの獲得方針は、利益の出るものにしっかり絞って、確実に利益を出してまいります。パイプラインの中からしっかりと利益の出るものを峻別して、買い取りを実施してまいります。_
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_この戦略転換によって、どうしても、これまでの体質を変化させることが必要になります。これは大きな成長ありきで集まってくれていたチームたちや過剰な機能、成長ありきで成長に向けた機能として準備をしていたもの、これらが利益体質の構築に向けては、不要なものになってきます。その部分をしっかりと伐採、手術するダウンサイジングを実施します。年間6タイトルの獲得状態で、しっかりと利益を出してまいります。また、RPA、AIを活用して、スマート運営をしてまいります。この当社のケイパビリティ、強み、戦略方針に合致したサイズに転換する手術をしてまいります。この下半期、強い意志をもって実施してまいります。本来必要な機能にしっかりとスマート化して、そこからの持続的な利益体質をつくるということを決めております。_
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_それによってでき上がるのが、このような姿です。構造改革を実施することでまずは来期の営業黒字を必達とします。現在、精緻にシミュレーションをしておりますが、来期の営業利益4億円、その翌年で10億円、そして営業利益率15%の状態に現行のゲームサービス事業を着地させるということを目指します。会社全体というよりも、まず現在の主力事業4Gスマホ領域のゲームサービス事業に関して、しっかりと持続的利益体質の事業に着地させてまいります。_
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_売上高100億円、営業利益15億円、それが持続的に続いていく事業にゲームサービス事業を持っていくということです。それに対してアップサイドのプラン、先ほどの数字のところにはまだ入っていないプランとしての新規アクションです。_
_従来のモデルにおいて、これまでのアクションのなかで成功してきた方式、また培ってきたものがたくさんあります。実は当社には新たな収益源の種がたくさん内包している状態です。その中でも特に申せますのは、成功を連続させてきている大規模なM&A、企業型のM&Aです。こちらについては積極検討を続けてまいります。現在も複数検討をしている状況です。_
_2つ目はAIです。当社はデータドリブン、AIを中核に置いている事業体です。当社AI、RPAに携わっている人員数は40人を超えております。このメンバーたちの手によって、今回、他の事業者様、オンラインサービスの事業者様に向けて当社のAIデータ分析のサービスをご提供するというAIソリューションサービスを一昨日発表いたしました。これまでゲームサービス事業のAI化や、データドリブンに当たっていたエースメンバーが取り組んでまいります。もちろん、既存のゲームサービス事業に対しても一定以上のメンバーが取り組み、ブラッシュアップしていきます。_
_そしてクラウドゲーミング。5Gの時代においてのゲーム業界、ゲーム領域の次なる種になってくる確度が高いと考えています。現在、GoogleのStadia、マイクロソフトのxCloud、そのほかにも各所でクラウドストリーミングにおける新しいフォーマットのゲームについての検討が進んでおります。当社はその中においてリーディングヒッターになれるように、早い時期から、エースメンバーを充てて、クラウドゲームの開発を進めている状況にございます。_
_これらはすべてアップサイドになります。これまでの既存の事業で、しっかり利益体質を作りつつ、AIや5Gクラウド、M&Aの部分でアップサイドを作っていくというのが、ここからの動き方です。_
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_すなわち、こうなります。プロダクトポートフォリオはこのようになります。主力事業のゲームサービス事業については、成長投資をどんどんまだまだしていくというようにしていたところから、今回キャッシュカウであると定義をします。キャッシュカウ、すなわち成長よりも利益を作りに行くための事業構造ないし目標設定にしてまいります。しっかりと営業利益率15%をつくりながら、まだまだ問題児であるところのAIや5G事業の部分にエースリソースを充てて、次なる成長を作っていくということを目論んでおります。_
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_新たな事業目標。特にこれはゲームサービス事業における目標になります。_
_データ・ネットワークの力で営業利益率15%を実現します。本来の強みにフォーカスし、キャッシュカウ事業として適切な営業利益率15%を実現してまいります。_
_これは、当社が持っている仮説をしっかりと遂行することができれば、十分可能な値になっております。_
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_先ほどのデータ・ネットワークの力で営業利益率15%実現をもう少し噛み砕いて言うと、こういうことになります。_
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_まず当社が持っている強み、ケイパビリティです。シンプルには、データ、スマート、シェアリング、この3つの言葉で表すことができます。_
_データというのは、オンラインのサービスゆえに、すべて取ることができるユーザーの行動データ、処理データです。これらに基づいて、絶えず適切なPDCAをかけていきます。もしくはマクロの大量データがあることによって創ることができる一貫したデータ分析のフレームワークで、成果を出していきます。_
_次にスマート。RPAなどのツールや機械の力で、一人一人の仕事の中身をどんどんスマートな状態にしていくというところです。_
_最後に、シェアリング。これまでも我々が強みにしてきた相互送客などのユーザーシェアリング、イラストアセットなどのアセットシェアリング。こちらは過去すでに作成済みのイラストを様々なタイトルへ拠出するというようなアクションです。また現場でのナレッジシェアリングの仕組み、こういったものがシェアリングです。_
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_このデータ、スマート、シェアリング。このケイパビリティを使って当社が実現するのがユーザーさんに向けてのゲーム10年空間です。10年間しっかりと利益を出しながらも、ユーザーさんにとって長くワクワクできる空間を提供するという力、それが我々のケイパビリティとみなすことができるまず第1の価値です。_
_それがあることによって、業界のメーカーの皆様には、本来、メーカーさんがやり続けたとしたら生まれていた利益、それよりも高い買取り価格で、我々が買い取りをすることができる。その高値買取というものを、メーカーさんには提供していますが、我々にとっては全然低廉な買取なのです。それはその低廉な買取をしたタイトルから、当社のケイパビリティを活用して、10年空間づくりによって、利益率としては営業利益15%を実現するという構造になっております。当社の提供する価値の基本構造はこのとおりです。_
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_この基本的な考え方を通じて、改めてですがこのデータ・ネットワークの力で営業利益率15%を実現する。こちらを全社一丸となって、実現してまいりたいと思います。そして、さらに、アップサイド。ここからの成長の側面には、しっかり少数精鋭のエースメンバーが当たって、次なるマイネットの成長を作ってまいります。_
_今回大きな戦略転換ですので、皆様にまずご心配をお掛けするところがあるかと思いますが、決めた以上はしっかり年内においてリカバーのための手術・アクションをやり切ります。その上で、本来の強みにフォーカスをして、営業利益率15%に現在の既存事業を着地させる。それと同時に、少数精鋭のエースメンバーが次なるアップサイドを作っていく。大変シンプルなことでございますけれども、このアクションを取り当社のリカバリープランとして進めてまいりますので皆様にも、ここからの展開をご覧いただければ幸いかと存じます。_
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_本日の話は、以上とさせていただきます。ご清聴いただきましてありがとうございました。_
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_《ST》

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