今日の為替市場ポイント:米雇用統計改善でドル売り抑制も

2019年7月8日 08:26

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記事提供元:フィスコ


*08:26JST 今日の為替市場ポイント:米雇用統計改善でドル売り抑制も
5日のドル・円相場は、東京市場では107円78銭から108円07銭まで上昇。欧米市場でドルは107円99銭から108円64銭まで一段高となり、108円47銭で取引を終えた。

本日8日のドル・円は108円台で推移か。中東情勢の緊張度は低下していないものの、米雇用統計の改善を意識して、リスク回避のドル売りは目先的に抑制される可能性がある。

米労働省が5日発表した6月の非農業部門雇用者数は前月比+22.4万人で市場予想の同比+16.0万人程度を上回った。6月の雇用統計発表後も7月に0.25ポイントの利下げが実施されるとの市場の見通しは変わっていないが、8月以降の金利見通しについてはやや不透明であり、市場の見方は分かれているようだ。

一部の市場関係者は、「6月の雇用統計で非農業部門雇用者数を除くデータはインフレ進行を示唆するものとは言えず、8月以降に利下げを実施することは十分可能」と指摘している。一方、ある市場関係は「7月利下げを見送ることはないとしても、6月の雇用統計内容はまずまず良好であり、年内3回の利下げを後押しする内容ではない」と見ており、「8月以降に複数回の利下げを実施するには、相応の材料・理由が必要になる」と考えているようだ。市場関係者の間からは「8月以降に発表される経済指標が悪化すれば、追加利下げ期待が高まりそうだが、米国株式の上昇につながるかどうかはっきりしない」との声が聞かれている。《CS》

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