東武東上線、東武竹沢~男衾間にホンダ「寄居工場」最寄新駅 20年秋開業へ

2019年6月4日 11:59

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新駅の位置。(画像:東武鉄道発表資料より)

新駅の位置。(画像:東武鉄道発表資料より)[写真拡大]

 東武鉄道は3日、2020年秋、東武東上線に新駅を開業すると発表した。新駅予定地は東武竹沢駅と男衾駅の間、本田技研工業(ホンダ)の寄居完成車工場(以下、寄居工場)に隣接する立地であり、東武鉄道はホンダと協議の上、同工場へのアクセス向上などを期して新駅開業を決めたという。

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 寄居工場は2013年に稼働スタートした新しい工場である。所在地は埼玉県大里郡寄居町富田。ホンダの革新技術が投入され、生産能力は年間25万台。小川エンジン工場(埼玉県比企郡小川町ひばり台)で生産されたエンジンを運び込み、車体のプレス加工、完成車の検査、そして出荷までが行われている。

 扱う主な車種はCV-R、ヴェゼル、フィット、グレイス、シビック セダン、インサイトなど小型車から大型車まであり、高効率の生産性を誇る。

 ホンダの完成車工場は狭山にもあるのだが(1964年誕生、埼玉県狭山市新狭山)、ここでの四輪生産を2021年度をもって終了し、埼玉県の完成車工場を寄居に集約すると発表されたのが2017年の秋のことである。その後もしばらく部品の一部の生産は続けられるが、2023年度中には狭山工場は完全に閉鎖され、その人員は基本的には寄居工場を中心に異動することとされている。

 掲出の地図から分かる通り、寄居工場は東武竹沢・男衾両駅のちょうど中間の位置にあり、今後起こるであろう寄居工場への行き来のための利用者増を考えると、素人目にも確かに新駅の設置が好ましそうに思われる。

 駅の位置として予定されているのは、埼玉県大里郡寄居町大字富田地先、池袋駅から約69km付近である。新駅は1面1線のプラットフォームとなり、名称などはまだ決定していない。また東武鉄道では、沿線用地を活用したパーク&ライドの実施も検討しているという。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る

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