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慶應大など、慢性期脊髄損傷を幹細胞移植で治療する事に成功

2018年12月3日 11:54

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研究の概要。(画像:日本医療研究開発機構発表資料より)

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 慢性期脊髄損傷は、従来は治療が困難であるとされてきた。しかし今回、慶應義塾大学医学部生理学教室の岡野栄之教授、整形外科学教室の中村雅也教授らの研究グループは、慢性期脊髄損傷のモデルマウスに対し、ヒトiPS細胞由来の細胞移植を行う事で、運動機能を回復・維持させることに成功した。

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 脊髄損傷は、主には外傷などによる脊髄実質の損傷を原因として、損傷部以下の感覚、運動、自律神経系の麻痺などが出現するものである。日本だけで15万を超える患者がおり、また毎年5,000人の新規患者が発生しているとされる。その病態は、急性期・亜急性期・慢性期と、損傷が生じてからの時間経過にともなって大きく変化し、治療法もそれにともなって変わっていく。

 さて、研究グループは、脊髄再生医療の研究を以前から行っているが、細胞移植の最適期が、亜急性期(受傷後数週間)であることを解明、また多くの治療実績を上げてきた。

 しかし、現実問題として脊髄損傷患者の多くは既に慢性期の状態にある。いかにして脊髄再生医療を慢性期の患者に適応できるようにするかということは、再生医療に関わる大きな課題であった。

 細胞間の情報の伝達経路の一つにNotchシグナルというものがある。これを阻害すると、神経幹/前駆細胞がニューロンへ分化しやすくなるだけでなく、軸索の再生が増加するということに研究グループは着目した。

 そこで、Notchシグナルを阻害するGamma-secretase inhibitorという薬剤でヒトiPS由来神経幹/前駆細胞を処理して、慢性期の脊髄損傷状態にあるマウスに移植したところ、対照群である処理を行わない細胞を移植したマウスと比べて、大きな治療効果が得られることが明らかになったという。

 研究の詳細は、「Stem Cell Reports」オンライン版に掲載されている。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る

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