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日系企業のASEAN進出、有望国はベトナム 安価な労働力が魅力 日本公庫調査

2018年11月30日 15:04

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 日本政策金融公庫が、中国やアセアン諸国を対象とした「取引先海外現地法人の業況調査」を発表し、直近決算では黒字企業が増えたものの、今後の取引では厳しい予測をしている企業が多いことが分かった。

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■黒字企業の割合が50%超え

 29日、日本政策金融公庫が「取引先海外現地法人の業況調査」を発表した。これは、海外現地法人の業況、経営課題、今後の展望等を把握することを目的に、取引先である海外(中国やアセアン諸国)現地法人を対象にアンケート調査したもので、回答のあった917社分を集計したもの。

915社の業種では製造業が最も多く(659社)、卸売業(131社)、サービス業(44社)、小売業(21社)など。進出国では中国が最も多く(384社)、タイ(167社)、ベトナム(84社)、フィリピン(34社)、インドネシア(33社)などとなっている。

 直近決算期の損益状況で黒字だった企業の割合は54.4%と、前回調査結果の49.4%から5.0ポイント増加。収支トントンの企業割合は前期の10.7%から今期11.9%と1.2ポイント増加。赤字企業は前期39.9%から今期33.7と6.2ポイント減少した。

■黒字企業が増えたのはベトナム、中国、タイ

 国別で黒字企業が大きく増えたのはベトナムで、黒字企業の割合は前回の35.7%から今回は60.8%と25.1ポイント増加した。また、中国の黒字企業は前回の53.5%から今回は57.9%と4.4ポイント増加。タイでは前回の44.9%から今回53.0%と8.1ポイント増加している。逆に、マレーシアの黒字企業は前回の61.1%から40.9%と20.2ポイント減少した。

■今後1年間は売上・利益ともに減少予測

 今後1年間の売上予想で、「増加」と答えた企業の割合は51.6%で前回の54.9%から3.3ポイント減少。「横ばい」は37.8%で前回の37.4%から0.4ポイント増加。「減少」は10.6%と前回7.8%から2.8ポイント増加だった。

 また今後1年間の利益予想で、「増加」と答えた企業の割合は48.8%で前回の53.2%から4.4ポイント減少。「横ばい」は39.2%で前回の37.8%から1.4ポイント増加。「減少」は12.0%で前回の9.0%から3.0ポイント増加だった。

■有望地域トップはベトナム「安価な労働力」が魅力

 中期的な事業展開先有望国・地域として最も多く上がったのはベトナムで前回調査の107社から175社と増加した。理由として多かったのは、「労働力が安価で豊富」が60.6%(106社)、「現地市場の将来性が高い」が35.4%(62社)、「優秀な人材確保が可能」が29.1%(51社)、「取引先が既に進出」が28.6%(50社)、「政治・社会情勢が安定している」が21.7%(38社)などとなっている。

 また、中国(71社)では「現地市場の将来性が高い」が62.0%(44社)、インド(56社)でも「現地市場の将来性が高い」が69.6%(39社)と最も多い。タイ(47社)では「取引先が既に進出」が51.1%(24社)、インドネシア(46社)では「現地市場の将来性が高い」が69.6%(32社)、フィリピン(44社)では「労働力が安価で豊富」が61.4%(27社)となっている。

■「労務費の上昇」が大きな問題

 現在直面している問題として最も多かったのは「労務費の上昇」で43.5%だった。以下、「管理者の確保」(29.4%)、「ワーカーの確保」(24.7%)、「現地ワーカー等に対する教育」(20.9%)、「仕入れ価格の上昇」(20.1%)、「取引先からのコストダウン」(13.0%)、「販売数量の減少」(13.0%)などとなっている。(記事:県田勢・記事一覧を見る

関連キーワード日系企業中国インドネシアタイ(国)インドフィリピンベトナムマレーシアASEAN日本政策金融公庫

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